夏になると、食欲が落ちることはありませんか。
朝から食べる気がしない。
冷たい麺だけで済ませてしまう。
アイスや甘い飲み物が増える。
夕方にはぐったりしている。
食べたい気持ちはあるのに、胃が重い。
妊活中なのに、ちゃんと栄養がとれていない気がして不安になる。
7月の暑さが本格的になると、このようなご相談が増えます。
妊活中の方からも、
「夏バテで食欲がありません」
「食べられないと卵子に悪いですか?」
「そうめんばかりでも大丈夫でしょうか?」
「たんぱく質をとらないといけないのは分かっているけれど、重たいものが入りません」
「冷たいものばかり食べてしまいます」
というお声をいただくことがあります。
まず、お伝えしたいことがあります。
食欲が落ちる日があるからといって、妊活がすべて悪くなるわけではありません。
ただし、食欲低下が続く夏は、少量でも身体を支える栄養を意識することが大切です。
妊娠や不妊治療の結果には、年齢、卵子、精子、排卵、子宮内膜、胚の状態、ホルモン、治療内容、睡眠、体質など、さまざまな要素が関わります。
食事だけで結果が決まるものではありません。
でも、食事は、身体を動かすエネルギー、血液、ホルモン、胃腸、自律神経、睡眠、冷え、免疫の土台になります。
特に夏は、暑さ、汗、冷房、冷たい飲食、睡眠不足で胃腸が弱りやすい季節です。
今日は、食欲が落ちる夏に、妊活中の方が意識したい栄養と食べ方を、東洋医学の視点も交えてやさしく整理していきます。
夏に食欲が落ちやすい理由
夏に食欲が落ちるのは、気合いが足りないからではありません。
身体には、夏ならではの負担がかかっています。
暑さで体力を消耗する
暑い日は、体温を調整するために身体がたくさん働きます。
汗をかく。
血流を調整する。
体温を逃がす。
水分やミネラルを使う。
日中の活動で消耗する。
これだけでも、身体は疲れやすくなります。
その結果、胃腸まで元気が回らず、食欲が落ちることがあります。
冷房で胃腸が冷える
夏は、外は暑く、室内は冷房で冷えやすい季節です。
冷房の風が直接当たる。
足元が冷える。
お腹が冷える。
冷たい飲み物が増える。
このような状態が続くと、胃腸が冷えて、消化する力が落ちる方がいます。
東洋医学では、胃腸は温かさを好むと考えます。
冷たいものばかりが続くと、脾胃の働きが弱り、だるさ、むくみ、軟便、食欲低下につながることがあります。
冷たい麺や甘い飲み物に偏りやすい
暑い日は、そうめん、冷やしうどん、冷たいサラダ、アイス、ジュース、カフェドリンクなどが増えやすくなります。
もちろん、夏に冷たいものを食べること自体が悪いわけではありません。
ただ、冷たい炭水化物だけの食事が続くと、たんぱく質、鉄、ビタミン、ミネラル、食物繊維が不足しやすくなります。
その結果、
疲れやすい。
眠りが浅い。
冷えやすい。
むくみやすい。
月経前にイライラする。
甘いものが止まらない。
といった状態につながることがあります。
睡眠不足で胃腸が弱る
夏は寝苦しく、眠りが浅くなりやすい季節です。
睡眠不足が続くと、自律神経が乱れやすくなり、食欲や胃腸の動きにも影響します。
夜に眠れない。
朝起きてもだるい。
朝食が入らない。
昼に急に眠くなる。
夕方に甘いものが欲しくなる。
このような流れになる方もいます。
妊活中の夏に守りたい栄養
食欲が落ちる夏でも、妊活中に特に守りたい栄養があります。
完璧にそろえる必要はありません。
「今日はこれだけでも入れよう」という意識で大丈夫です。
1.たんぱく質
まず意識したいのは、たんぱく質です。
たんぱく質は、筋肉、血液、ホルモン、酵素、免疫、皮膚、髪、体力の土台になります。
妊活中は、たんぱく質を抜きすぎないことが大切です。
夏に食欲がない時は、肉が重たく感じることもあります。
その場合は、無理に焼肉や揚げ物を食べる必要はありません。
食べやすい形で取り入れましょう。
おすすめしやすい食材は、
- 卵
- 豆腐
- 納豆
- 魚
- しらす
- 鮭
- 白身魚
- 鶏むね肉
- 鶏ささみ
- 鶏ひき肉
- しじみ
- あさり
- 枝豆
- ヨーグルトが合う方は少量
などです。
食欲がない日は、
冷ややっこにしらすをのせる。
そうめんに卵を足す。
味噌汁に豆腐を入れる。
おにぎりに鮭を入れる。
茶碗蒸しを食べる。
鶏肉入りのスープにする。
このくらいの工夫で十分です。
2.水分とミネラル
夏は汗をかくため、水分が不足しやすくなります。
水分不足になると、だるさ、頭痛、便秘、尿の色が濃い、めまい、集中力低下につながることがあります。
ただし、水だけを大量に飲めばよいわけではありません。
汗をたくさんかいた時は、水分と一緒に塩分やミネラルも意識する必要があります。
妊活中の方は、むくみを気にして水分を控えることがあります。
でも、水分を控えすぎると、便秘やだるさにつながることがあります。
こまめに少しずつ飲むことを意識しましょう。
おすすめしやすいものは、
- 水
- 麦茶
- ほうじ茶
- 白湯
- 味噌汁
- スープ
- 汗をたくさんかいた時の経口補水液やスポーツドリンクは必要時に少量
です。
ただし、糖尿病、高血圧、腎臓病などがある方、医師から水分や塩分の制限を受けている方は、主治医の指示に従ってください。
経口補水液やスポーツドリンクも、必要な時に使うものであり、日常的に大量に飲むものではありません。
3.ビタミンB群
夏に疲れやすい時は、ビタミンB群も意識したい栄養です。
ビタミンB群は、食べたものをエネルギーに変える働きに関わります。
糖質だけの食事が続くと、エネルギーを作る材料が不足しやすくなることがあります。
おすすめしやすい食材は、
- 豚肉
- 卵
- 納豆
- 玄米が合う方は少量
- 魚
- かつお
- まぐろ
- 枝豆
- きのこ
- ごま
などです。
夏にそうめんを食べるなら、
そうめん+豚しゃぶ。
そうめん+卵。
そうめん+納豆。
そうめん+オクラ。
そうめん+しそ。
そうめん+ごま。
このように、たんぱく質と薬味を足すと、妊活中の食事として整えやすくなります。
4.鉄
女性は月経があるため、鉄不足に注意したい方が少なくありません。
鉄が不足すると、
疲れやすい。
立ちくらみ。
めまい。
息切れ。
眠りが浅い。
冷え。
集中力の低下。
不安感。
などを感じることがあります。
妊活中に疲れやすい方、月経量が多い方、採卵後にだるさが強い方は、鉄の状態も確認しておきたいところです。
おすすめしやすい食材は、
- 赤身の肉を少量
- かつお
- まぐろ
- あさり
- しじみ
- 小松菜
- ほうれん草
- 大豆製品
- ひじき
- 黒ごま
などです。
ただし、貧血や鉄不足が疑われる場合は、自己判断で鉄サプリを増やすのではなく、血液検査で確認することが大切です。
鉄は不足も問題ですが、とりすぎにも注意が必要です。
5.葉酸
妊娠を計画している方にとって、葉酸は大切な栄養です。
葉酸は、緑黄色野菜、枝豆、納豆、いちご、ブロッコリーなどに含まれます。
妊活中は、食事に加えて葉酸サプリメントの摂取がすすめられることもあります。
ただし、サプリメントを選ぶ時は、量や成分を確認し、主治医や薬剤師に相談すると安心です。
夏に食欲が落ちると、野菜や豆類が不足しやすくなります。
枝豆。
小松菜。
ブロッコリー。
オクラ。
納豆。
味噌汁の具。
食べやすい形で少しずつ入れてみましょう。
6.食物繊維
夏は、冷たい麺や甘い飲み物が増えることで、食物繊維が不足しやすくなります。
食物繊維は、便通、腸内環境、血糖の安定、満腹感に関わります。
妊活中は、腸内環境や便通も大切です。
おすすめしやすい食材は、
- オクラ
- 山芋
- モロヘイヤ
- わかめ
- きのこ
- 納豆
- ひじき
- ごぼう
- にんじん
- かぼちゃ
- 枝豆
- 雑穀が合う方は少量
などです。
ただし、胃腸が弱い方が食物繊維を急に増やすと、お腹が張ることがあります。
少しずつ増やしましょう。
7.ビタミンC
夏は、紫外線や暑さ、疲労で身体が消耗しやすい季節です。
ビタミンCは、抗酸化、鉄の吸収、皮膚や粘膜の健康にも関わります。
おすすめしやすい食材は、
- ピーマン
- パプリカ
- ブロッコリー
- じゃがいも
- キウイ
- いちご
- 柑橘類
- ゴーヤ
- 小松菜
などです。
ただし、冷たい果物ばかりを食べすぎると、お腹が冷える方もいます。
胃腸が弱い方は、果物を少量にし、温かい食事と組み合わせるとよいでしょう。
食欲がない時の食べ方のコツ
栄養が大切だと分かっていても、食欲がない時は食べられません。
そんな時は、「しっかり食べる」より「小さく足す」ことを意識しましょう。
1.一度にたくさん食べない
食欲がない時に、無理に一食でたくさん食べようとすると、胃腸が重くなります。
小さなおにぎり。
味噌汁。
ゆで卵。
豆腐。
茶碗蒸し。
スープ。
納豆ごはん少量。
少量を分けて食べる方が合う方もいます。
2.冷たいものに温かいものを足す
そうめんや冷たい麺を食べる日もあると思います。
その時は、温かい味噌汁やスープを一緒に足すと、胃腸が楽になる方がいます。
冷たいものを完全にやめる必要はありません。
冷たいものだけで終わらないようにすることが大切です。
3.香りのある食材を使う
夏は、香りのある食材が食欲の助けになることがあります。
しそ。
みょうが。
ねぎ。
生姜。
ごま。
柑橘。
梅干しを少量。
香りや酸味は、気分を切り替え、胃腸を動かすきっかけになります。
ただし、酸味や辛味が強すぎると胃に負担になる方もいるため、少量から使いましょう。
4.汁物に栄養をまとめる
食欲が落ちる夏は、汁物がとても使いやすいです。
味噌汁。
鶏肉のスープ。
卵スープ。
豆腐スープ。
野菜スープ。
しじみ汁。
あさりの味噌汁。
汁物なら、水分、塩分、たんぱく質、野菜をまとめてとりやすくなります。
冷房でお腹が冷えやすい方にもおすすめです。
夏におすすめの簡単メニュー
妊活中でも作りやすい、夏の簡単メニューを紹介します。
そうめん+卵+オクラ+しそ
そうめんだけでは糖質に偏りやすいですが、卵、オクラ、しそを足すと、たんぱく質、食物繊維、香りを加えることができます。
ツナや鶏ささみを足してもよいです。
ごはん+具だくさん味噌汁
食欲がない朝にも使いやすい組み合わせです。
味噌汁には、豆腐、卵、わかめ、きのこ、小松菜、にんじん、かぼちゃなどを入れると、栄養がまとまりやすくなります。
冷ややっこ+しらす+ごま+味噌汁
冷ややっこは食べやすいですが、冷たいものだけだと胃腸が冷える方もいます。
温かい味噌汁を一緒にすると、バランスが取りやすくなります。
鶏肉と野菜のスープ
鶏肉、にんじん、かぼちゃ、きのこ、玉ねぎ、生姜を少し入れたスープは、食欲がない時にも使いやすいです。
冷房冷えや疲れがある方におすすめです。
納豆ごはん+小松菜の味噌汁
手軽にたんぱく質、葉酸、鉄、発酵食品を取り入れやすい組み合わせです。
朝食にも使いやすいメニューです。
鮭おにぎり+卵スープ
忙しい日や食欲がない日にも取り入れやすい組み合わせです。
おにぎりだけで済ませるより、卵スープを足すと身体が楽です。
食欲がない夏に控えめにしたい食べ方
夏の食欲低下が続く時は、次のような食べ方が増えていないか見直してみましょう。
- 朝食を抜く日が続く
- 冷たい麺だけで済ませる
- アイスや甘い飲み物が食事代わりになる
- カフェインで空腹をごまかす
- 水分をほとんどとらない
- 水だけを大量に飲んで食事を抜く
- たんぱく質がほとんどない
- 生野菜だけで済ませる
- 夜遅くに重たい食事をする
- 食欲がないままサプリメントだけ増やす
妊活中の食事は、完璧でなくて大丈夫です。
ただ、食欲がない時ほど、身体を支える材料が少なくなりやすいことを知っておきましょう。
食欲低下で受診した方がよい場合
夏の食欲低下は、暑さや胃腸の弱りで起こることがあります。
ただし、すべてを夏バテとして片づけないことも大切です。
次のような場合は、自己判断せず、クリニックや病院など、専門の医療機関へ相談してください。
- 食欲不振が長く続く
- 体重が急に減っている
- 水分がとれない
- 尿が少ない
- 強いだるさがある
- めまいや立ちくらみが強い
- 発熱がある
- 下痢や嘔吐が続く
- 強い胃痛や腹痛がある
- 動悸や息切れがある
- 月経が止まった
- 妊娠の可能性があり、強い吐き気がある
- 薬を飲み始めてから食欲が落ちた
- 食べることへの不安が強い
不妊治療中の方は、薬やホルモン補充の影響で食欲や胃腸に変化を感じることもあります。
気になる場合は、主治医に相談してください。
東洋医学では、夏の食欲低下をどう見るのでしょうか
東洋医学では、夏の食欲低下を、気・血・水、脾胃、湿、暑邪、冷え、自律神経の乱れなどから見ていきます。
ここでいう気・血・水、脾胃、腎、肝は、西洋医学の臓器そのものだけを指すのではなく、身体の働きやリズムを表す東洋医学的な考え方です。
夏は、暑さで気を消耗し、冷たい飲食で脾胃が弱り、湿気で身体が重くなりやすい季節です。
妊活中の方は、そこに通院や治療への不安も重なります。
脾虚(ひきょ) 〜胃腸が弱り、食べても力になりにくい状態〜
脾は、胃腸の働き、食べたものから気血を作る力、水分代謝と関係します。
脾虚タイプでは、
- 食欲が落ちる
- 胃が重い
- 食後に眠くなる
- 軟便になりやすい
- むくみやすい
- 朝から身体が重い
- 甘いものが欲しくなる
- 冷たい飲み物でお腹がゆるくなる
といった状態が出やすくなります。
このタイプの方は、栄養を増やそうとしても、胃腸が受け取れないことがあります。
まずは、温かい味噌汁、スープ、お粥、卵、豆腐、白身魚、鶏肉のスープなど、胃腸にやさしい形で整えましょう。
気虚(ききょ) 〜暑さと汗でエネルギーを消耗している状態〜
気は、身体を動かすエネルギーのようなものです。
気虚タイプでは、
- 朝からだるい
- 少し動くと疲れる
- 汗をかくとぐったりする
- 声に力がない
- 食欲が落ちる
- 風邪をひきやすい
- 通院後に疲れが残る
- 休んでも回復しにくい
といった状態が出やすくなります。
夏は、汗と暑さで気を消耗しやすい季節です。
このタイプの方は、気合いで動き続けるより、食事と休息で回復することが大切です。
湿(しつ)・水滞(すいたい) 〜湿気と冷たい飲食で身体が重い状態〜
湿や水滞は、身体の余分な水分がうまく巡らず、重だるさやむくみとして出る状態です。
このタイプでは、
- 身体が重い
- 足がむくむ
- 頭がぼんやりする
- 胃が重い
- 雨の日に不調が出やすい
- お腹がちゃぽちゃぽする
- 便がすっきりしない
- 冷たい飲み物でだるくなる
といった状態が出やすくなります。
水分を控えすぎる必要はありません。
大切なのは、こまめにとりながら、巡らせることです。
味噌汁、わかめ、きのこ、オクラ、山芋、温かい飲み物、軽い運動を意識しましょう。
血虚(けっきょ) 〜身体と心を養う血が不足しやすい状態〜
血は、身体を養い、心を落ち着かせる働きと関係します。
血虚タイプでは、
- めまいがしやすい
- 立ちくらみがある
- 顔色が青白い
- 爪が割れやすい
- 髪がぱさつく
- 眠りが浅い
- 不安になりやすい
- 月経後に疲れやすい
といった状態が出やすくなります。
食欲低下で食事量が減ると、血を養う材料が不足しやすくなります。
このタイプの方は、卵、魚、鶏肉、しじみ、あさり、小松菜、黒ごま、なつめなどを、胃腸に合う形で取り入れましょう。
肝鬱気滞(かんうつきたい) 〜ストレスで胃腸が動きにくい状態〜
肝は、気の巡りやストレス、自律神経のような働きと関係します。
肝鬱気滞タイプでは、
- 食欲に波がある
- ストレスで食べられない
- 反対に甘いものが止まらない
- 胸や喉がつまる
- ため息が増える
- 肩や首がこる
- 月経前にイライラする
- 妊活の検索で不安が増える
といった状態が出やすくなります。
このタイプの方は、食べ物だけでなく、気の巡りを整えることも大切です。
軽く歩く。
肩を回す。
深く息を吐く。
香りのよい食材を使う。
不安をメモに書く。
胃腸が動きやすい環境を作りましょう。
腎虚(じんきょ) 〜妊活の疲れと回復力の消耗〜
腎は、東洋医学では生殖の土台、年齢に伴う変化、足腰、冷え、睡眠と関係が深いと考えます。
腎虚タイプでは、
- 妊活が長引き、心身が疲れている
- 年齢への焦りがある
- AMHの数値が気になる
- 足腰が冷える
- 明け方に目が覚める
- 疲れが抜けにくい
- 食欲が落ちるとさらに不安になる
- 休むことに罪悪感がある
といった状態が出やすくなります。
このタイプの方は、無理に食事を増やすより、胃腸が受け取れる形で少しずつ養うことが大切です。
睡眠、冷え対策、予定の余白も意識しましょう。
食欲が落ちる夏におすすめのツボ
ツボ押しは、食欲不振や不妊症、胃腸疾患を診断したり治療したりするものではありません。
また、妊娠やホルモン値の改善を約束するものでもありません。
けれど、胃腸の重さ、冷え、むくみ、疲れ、不安に気づくセルフケアとして取り入れることはできます。
強く押し込まず、息を吐きながら、気持ちよい程度に触れてください。
足三里(あしさんり) 〜胃腸・疲れ・体力の土台〜
膝のお皿の外側下から、指4本分ほど下にあります。
胃腸の働きや疲れを意識する時に使いやすいツボです。
夏バテ気味の方、食欲が落ちている方におすすめです。
中脘(ちゅうかん) 〜胃の重さ・食欲低下〜
みぞおちとおへその真ん中あたりにあります。
胃の重さや食欲低下を意識する時に使われることがあります。
強く押さず、手のひらでやさしく温める程度にしましょう。
内関(ないかん) 〜胃のむかつき・胸のつかえ・緊張〜
手首の内側、しわから指3本分ほどひじ寄りの中央にあります。
胃のむかつき、胸のつかえ、緊張、呼吸の浅さがある時に使いやすいツボです。
食欲がない時や、妊活の不安で胃が重い時におすすめです。
陰陵泉(いんりょうせん) 〜むくみ・湿気・身体の重だるさ〜
膝の内側、すねの骨の内側を上にたどったところにあります。
湿気や水分代謝による重だるさ、むくみを意識する時に使われることがあります。
夏のむくみや身体の重さが気になる方におすすめです。
三陰交(さんいんこう) 〜冷え・婦人科系の身体づくり〜
内くるぶしの上、指4本分ほど上にあります。
婦人科系のケアでよく使われるツボです。
冷え、月経周期、むくみを意識した身体づくりで選ばれることがあります。
ただし、妊娠中や妊娠の可能性がある時期、移植後は強く押し込まず、温める程度にしてください。
今日からできる3つのこと
1.冷たい麺に「たんぱく質」をひとつ足す
そうめんや冷やしうどんだけで済ませている方は、たんぱく質をひとつ足してみましょう。
卵。
豆腐。
納豆。
しらす。
ツナ。
鶏ささみ。
豚しゃぶ。
枝豆。
これだけでも、妊活中の食事として整えやすくなります。
2.1日1回は温かい汁物を入れる
夏でも、胃腸が冷えている方は少なくありません。
味噌汁。
スープ。
しじみ汁。
卵スープ。
鶏肉と野菜のスープ。
1日1回でも温かい汁物を入れると、水分、塩分、たんぱく質、野菜をまとめてとりやすくなります。
3.食べられない日は「少量でよい」と決める
食欲がない日に、無理に完璧な食事を目指すとつらくなります。
小さなおにぎり。
味噌汁。
ゆで卵。
豆腐。
納豆。
茶碗蒸し。
スープ。
少量でも、身体に入れることができたら十分です。
「今日もだめだった」と責めるのではなく、「今日はこれだけ守れた」と受け止めましょう。
鍼灸でできるサポート
夏の食欲低下には、暑さ、冷房、睡眠不足、胃腸の弱り、冷たい飲食、湿気、ストレス、妊活中の不安、不妊治療の薬など、さまざまな要素が関わります。
そのため、鍼灸だけで食欲不振、体重減少、貧血、胃腸疾患、ホルモン値、妊娠、排卵、卵子の質の改善をお約束することはできません。
また、当院で内科疾患や消化器疾患を診断したり、病院での検査や治療の代わりを行ったりすることもできません。
食欲不振が長く続く、体重が急に減る、水分がとれない、嘔吐や下痢が続く、強い腹痛、発熱、強いだるさがある場合は、医療機関へ相談してください。
そのうえで、妊活中の身体づくりとして、
- 夏の胃腸の弱りを整えたい
- 食欲低下を相談したい
- 冷房冷えを整えたい
- むくみや重だるさを整えたい
- 睡眠を整えたい
- 自律神経の緊張をやわらげたい
- 食事や生活の不安を整理したい
という方に対して、鍼灸でサポートできることがあります。
当院では、病院での検査や治療方針を大切にしながら、東洋医学の視点で気血水、脾胃、肝、腎、湿、冷えの状態を見ていきます。
夏の食欲低下を、
「食べられないからだめ」と見るのではなく、
「胃腸は弱っていないか」
「冷たいものが続いていないか」
「汗で消耗していないか」
「むくみや湿気が強くないか」
「不安で胃が動きにくくなっていないか」
「睡眠が浅くなっていないか」
という視点から丁寧に確認していきます。
当院の考え方
食欲が落ちる夏は、妊活中の方にとって不安が増えやすい時期です。
「ちゃんと食べなきゃ」
「栄養が足りないかも」
「卵子に悪いのでは」
「移植前なのに大丈夫かな」
「夏バテしている場合じゃないのに」
そんなふうに、自分を責めてしまう方もいます。
でも、夏に食欲が落ちるのは、あなたの努力不足ではありません。
暑さ。
汗。
冷房。
冷たい飲食。
睡眠不足。
胃腸の弱り。
治療への不安。
日々の疲れ。
これらが重なれば、食欲が落ちるのは自然なことです。
大切なのは、無理にたくさん食べることではありません。
少量でも、身体を支えるものを入れることです。
冷たい麺に卵を足す。
味噌汁を一杯飲む。
豆腐を食べる。
水分をこまめにとる。
甘い飲み物だけで済ませない。
夜は胃腸を休ませる。
このような小さな積み重ねが、夏の妊活を支える土台になります。
奈良・上牧町、西大和、北葛城郡周辺で、夏の食欲低下、夏バテ、冷房冷え、胃腸の弱り、妊活中の栄養不足が気になる方へ。
「夏になると食欲が落ちる」
「妊活中の食事が不安」
「冷たいものばかりになってしまう」
「胃腸が弱く、たんぱく質がとりにくい」
「東洋医学的に体質を整えたい」
そんな時は、うまく言葉にできなくても大丈夫です。
病院での治療方針を大切にしながら、今のお身体とお気持ちを一緒に整理していきましょう。
食欲不振が長く続く、体重が急に減る、水分がとれない、尿量が少ない、強いだるさ、発熱、嘔吐や下痢、強い腹痛がある場合は、クリニックや病院など、専門の医療機関へ早めに相談してください。
この記事を書いた人
ロータスリーフ 蓮心はり灸堂
院長 菅原 裕万
はり師・きゅう師・医薬品登録販売者
奈良・上牧町で、妊活中の方や女性のお身体のお悩みに向き合い、マタニティケア・産後ケアまで、ライフステージに合わせた鍼灸施術を行っています。
病院での検査や治療を尊重しながら、東洋医学の視点も取り入れ、冷え・睡眠・自律神経の緊張・体質・生活習慣などを丁寧に確認し、その方に合った身体づくりを一緒に考えています。
当院は女性のための鍼灸院です。男性の施術は、既存患者様からのご紹介、またはご夫婦でのご来院に限り、他の方と重ならない時間帯で対応しております。
「暑さでそうめんしか喉を通らない」
「ちゃんと食べられない私のアプローチは間違っているの?」
と、一人で焦っていませんか?
夏の胃腸の弱りやだるさは、あなたの努力不足ではなく、身体が発しているサインです。
当院では、病院での治療方針を大切にしながら、東洋医学の視点で「なぜ今、食べられないのか(胃腸の冷え、エネルギーの消耗、むくみなど)」を丁寧にひも解き、無理なく夏を乗り切るための身体づくりをサポートいたします。
うまく言葉にまとめられなくても構いません。
この夏、頑張っているあなたのお身体とお気持ちを、当院で一緒に整えていきましょう。
参考・出典
厚生労働省『健康日本21 栄養・食生活』
厚生労働省・農林水産省『食事バランスガイド』
厚生労働省『妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針』
厚生労働省『熱中症を防ぎましょう 普及啓発用資材』
厚生労働省『食物繊維の必要性と健康』
農林水産省『夏バテを防止するには?』
世界保健機関(WHO)『健康的な食事に関する情報』
日本生殖医学会『生殖医療ガイドライン』
日本産科婦人科学会『不妊症に関する情報』
世界保健機関(WHO)『不妊に関するファクトシート』

