採卵前後の食事Q&A

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採卵が近づいてくると、食事のことが気になりませんか。

「採卵前日は何を食べればいい?」
「採卵当日は朝食を食べていいの?」
「採卵後は何を食べたら回復しやすい?」
「お腹が張っている時はどうしたらいい?」
「たんぱく質を多くとった方がいい?」
「水分はどれくらい必要?」
「カフェインや甘いものは控えた方がいい?」
「サプリメントは続けてもいい?」

採卵前後は、身体も心も緊張しやすい時期です。

採卵数。
卵子の成熟。
受精確認。
胚の成長。
移植できるかどうか。
卵巣過剰刺激症候群(OHSS)。
お腹の張り。
下腹部の痛み。

気になることが多く、食事も「失敗したくない」と感じやすくなります。

まず、お伝えしたいことがあります。

採卵前後の食事は、卵子を急に良くするためのものではありません。
採卵に向けて胃腸を整え、採卵後の回復を支えるためのものです。

採卵前日に何を食べたかだけで、卵子の質や受精結果が決まるわけではありません。

採卵後に特定の食材を食べたから、必ず受精する、胚盤胞になる、妊娠する、というものでもありません。

妊娠や不妊治療の結果には、年齢、卵子、精子、ホルモン、卵巣刺激、採卵数、胚の状態、培養環境、子宮内膜、治療方針など、さまざまな要素が関わります。

食事だけですべてを変えることはできません。

でも、採卵前後の食事は、胃腸の負担を減らし、体力を守り、採卵後のだるさや便秘、冷え、お腹の張りと向き合ううえで大切です。

今日は、採卵前後の食事でよくある疑問を、Q&A形式でやさしく整理していきます。

目次

Q1.採卵前日は何を食べればいいですか?

採卵前日は、特別な食事をする必要はありません。

大切なのは、胃腸に負担をかけすぎず、普段に近い食事で整えることです。

おすすめしやすいのは、

  • ごはん
  • 味噌汁
  • 豆腐
  • 鶏肉
  • やわらかく煮た野菜
  • きのこ
  • わかめ
  • 小松菜
  • にんじん
  • かぼちゃ

などです。

採卵前日は、緊張で胃腸が弱りやすい方もいます。

そのため、脂っこいもの、食べ慣れないもの、刺激の強いもの、夜遅い重たい食事は控えめにしておくと安心です。

「採卵前だから栄養をたくさん入れなきゃ」と食べすぎるより、翌朝の身体が楽な食事を意識しましょう。

Q2.採卵前日に避けた方がよい食事はありますか?

絶対に禁止というより、胃腸に負担がかかりやすいものは控えめがおすすめです。

たとえば、

  • 揚げ物をたくさん食べる
  • 脂っこい焼肉やこってりラーメン
  • 夜遅い大盛りの食事
  • 辛いものの食べすぎ
  • アルコール
  • 食べ慣れない生もの
  • 冷たいものばかり
  • 甘いものだけで済ませる
  • 炭酸飲料の飲みすぎ

などです。

採卵前日は、身体が緊張し、睡眠も浅くなりやすいです。

胃もたれや下痢、便秘、寝苦しさにつながりやすい食べ方は、少し控えておくと安心です。

ただし、完璧にしなくて大丈夫です。

大切なのは、「採卵前日だから絶対に失敗できない」と自分を追い込まないことです。

Q3.採卵当日の朝は食べてもいいですか?

採卵当日の飲食については、必ず医療機関の指示に従ってください。

採卵では、鎮静や麻酔を使うことがあります。

その場合、採卵前の一定時間は食事や水分を控えるよう指示されることがあります。

これは、採卵中や採卵後に吐き気や嘔吐が起こった時のリスクを減らすためです。

「少しなら大丈夫かな」
「水だけならいいかな」
「飴やガムくらいならいいかな」

と自己判断しないでください。

採卵当日は、

  • 何時から食べてはいけないか
  • 何時から水分も控えるのか
  • 薬は飲んでよいのか
  • サプリメントは飲んでよいのか
  • ガムや飴はよいのか
  • 当日の朝に指示された薬があるか

を事前に確認しておきましょう。

医療機関から渡された説明用紙がある場合は、前日夜にもう一度確認しておくと安心です。

Q4.採卵当日に薬やサプリメントは飲んでもいいですか?

採卵当日の薬やサプリメントについても、必ず医療機関の指示に従ってください。

不妊治療で使っている薬、ホルモン剤、痛み止め、抗菌薬、持病の薬、サプリメントなどは、自己判断で中止したり追加したりしないようにしましょう。

特に、

  • 血液をサラサラにする薬
  • 糖尿病の薬
  • 血圧の薬
  • 甲状腺の薬
  • 精神科・心療内科の薬
  • 漢方薬
  • サプリメント
  • 市販薬

を使っている方は、事前に医療機関へ伝えておくことが大切です。

サプリメントも「食品だから大丈夫」と自己判断せず、採卵当日の服用について確認しておきましょう。

Q5.採卵前はたんぱく質を多くとった方がいいですか?

たんぱく質は、妊活中の身体づくりに大切な栄養のひとつです。

筋肉、血液、ホルモン、酵素、免疫、皮膚、髪などの材料になります。

採卵前も、たんぱく質を極端に不足させないことは大切です。

ただし、「採卵前だけ大量にたんぱく質をとれば卵子が良くなる」というものではありません。

たんぱく質は、毎日の積み重ねです。

採卵前におすすめしやすい食材は、

  • 鶏肉
  • 豆腐
  • 納豆
  • 豆類
  • しじみ
  • あさり
  • 赤身の肉を少量

などです。

胃腸が弱い方は、プロテインを大量に飲むより、卵、豆腐、魚、鶏肉のスープなど、消化しやすい形でとる方が合うことがあります。

Q6.採卵前は糖質を控えた方がいいですか?

糖質を控えることが必要な方もいます。

たとえば、血糖値、インスリン抵抗性、PCOS、体重管理などが関係している場合は、医師や管理栄養士の指導のもとで食事を調整することがあります。

ただし、採卵前に自己判断で主食を完全に抜くことはおすすめしにくいです。

ごはん、芋類、そばなどの炭水化物は、身体を動かすエネルギー源です。

極端に減らすと、

  • 疲れやすい
  • イライラする
  • 眠りが浅い
  • 便秘になりやすい
  • 冷えを感じやすい
  • 甘いものが欲しくなる

ことがあります。

妊活中は、糖質を敵にするのではなく、甘い飲み物やお菓子のとりすぎを見直しながら、主食を適量とることがおすすめです。

Q7.採卵後はすぐ食べてもいいですか?

採卵後にいつから食べてよいかは、医療機関の指示に従ってください。

鎮静や麻酔を使った場合、採卵後すぐは吐き気や眠気が残ることがあります。

そのため、最初は少量の水分から始め、気分が悪くなければ消化しやすいものを少しずつ食べるよう案内されることがあります。

採卵後に食べやすいものは、

  • お粥
  • うどん
  • 味噌汁
  • スープ
  • 豆腐
  • 白身魚
  • 鶏肉のスープ
  • やわらかく煮た野菜
  • おにぎりを少量

などです。

採卵直後は、こってりした食事や食べすぎは胃腸に負担になることがあります。

まずは、身体が受け取りやすいものから始めましょう。

Q8.採卵後にお腹が張る時は何を食べればいいですか?

採卵後は、軽いお腹の張りや下腹部の重さを感じることがあります。

卵巣が大きくなっていたり、採卵による刺激があったり、便秘やガスが関係していることもあります。

お腹が張る時は、胃腸に負担をかけすぎない食事がおすすめです。

たとえば、

  • 温かい味噌汁
  • 野菜スープ
  • 卵スープ
  • 豆腐
  • お粥
  • 白身魚
  • 鶏肉をやわらかく煮たもの
  • 山芋
  • オクラ
  • にんじん
  • かぼちゃ
  • きのこ

などです。

反対に、お腹の張りが強い時は、

  • 炭酸飲料
  • 脂っこい食事
  • 食べすぎ
  • 冷たい飲み物のがぶ飲み
  • 甘いものだけの食事
  • 食物繊維を急に増やしすぎること
  • さつまいもなどのガスがたまりやすい芋類の食べすぎ

は控えめにしましょう。

ただし、強い腹痛、急な腹部膨満、吐き気や嘔吐、尿量の減少、急な体重増加、息苦しさがある場合は、食事で様子を見ず、医療機関へ連絡してください。

Q9.採卵後は水分を多くとった方がいいですか?

採卵後は、体調に合わせて水分をこまめにとることが大切です。

ただし、水だけを短時間に大量に飲めばよいわけではありません。

汗をかく夏や、食事量が少ない時は、味噌汁やスープなども取り入れながら、水分と塩分を無理なく補うことが大切です。

OHSSのリスクがある方や、医療機関から水分や電解質について指示を受けている方は、その指示に従ってください。

採卵後に注意したいのは、

  • 尿が少ない
  • 尿の色が濃い
  • 急に体重が増える
  • お腹の張りが強くなる
  • 吐き気で水分がとれない
  • 息苦しい

といった変化です。

このような症状がある場合は、早めに医療機関へ連絡してください。

Q10.OHSSが心配な時、食事でできることはありますか?

卵巣過剰刺激症候群(OHSS)は、卵巣刺激に対して卵巣が強く反応し、お腹の張り、腹水、吐き気、体重増加、尿量の減少、息苦しさなどが出ることがある状態です。

OHSSが心配な時は、食事だけで解決しようとしないことが大切です。

医療機関の指示に従い、必要な場合は早めに連絡してください。

食事面では、

  • 水分をこまめにとる
  • 食事がとれない時は無理に食べすぎない
  • 温かい汁物を活用する
  • たんぱく質を不足させない
  • 吐き気がある時は少量ずつ食べる
  • 脂っこいものを控える
  • 便秘を悪化させない

ことを意識します。

ただし、吐き気や嘔吐が強い、水分がとれない、尿が少ない、急な体重増加がある、息苦しい、お腹が強く張る場合は、自己判断せず医療機関へ相談してください。

Q11.採卵後の便秘には何がいいですか?

採卵後は、麻酔、安静、薬、緊張、運動量の低下などで便秘になりやすい方がいます。

便秘になると、お腹の張りが強く感じられることがあります。

採卵後の便秘対策としては、

  • 水分をこまめにとる
  • 温かい汁物をとる
  • 食物繊維を少しずつとる
  • 発酵食品を無理なく使う
  • トイレを我慢しない
  • 無理のない範囲で歩く
  • お腹を締めつけすぎない服にする

ことがおすすめです。

食材では、

  • 味噌汁
  • オクラ
  • 山芋
  • きのこ
  • わかめ
  • 納豆
  • かぼちゃ
  • にんじん
  • さつまいもを少量
  • ヨーグルトが合う方は少量

などが使いやすいです。

ただし、採卵後に強くいきむのが不安な方、便秘薬を使ってよいか迷う方は、主治医に確認してください。

Q12.採卵後にカフェインは控えた方がいいですか?

カフェインは、コーヒー、紅茶、緑茶、エナジードリンク、チョコレートなどに含まれます。

妊活中や妊娠の可能性がある時期は、カフェインをとりすぎないよう意識する方が多いです。

採卵後も、カフェインを完全に禁止する必要があるかどうかは、医療機関の方針やご自身の体調によります。

ただし、

  • 眠りが浅い
  • 動悸がする
  • 胃がむかつく
  • 不安が強い
  • 水分が不足しやすい
  • エナジードリンクをよく飲む

という方は、控えめにしておくと安心です。

コーヒーを飲む場合は、量を控えめにし、夕方以降は避けるなど、睡眠に響かない工夫をしましょう。

Q13.採卵後に甘いものを食べてもいいですか?

採卵後に甘いものを少し食べたからといって、受精結果が悪くなるわけではありません。

採卵を頑張った後に、少し甘いものを食べたくなることもあると思います。

ただし、甘いものだけで食事を済ませたり、冷たいスイーツばかりが続いたりすると、胃腸が重くなる方もいます。

甘いものを食べるなら、

  • 食事を抜かない
  • 温かい飲み物と一緒にする
  • 少量にする
  • 夜遅くに食べすぎない
  • 冷たいものばかりにしない

ことを意識しましょう。

食べた後に自分を責めなくて大丈夫です。

採卵後は、心も身体も頑張った後です。

「食べたからだめ」ではなく、「次の食事で整えよう」で十分です。

Q14.採卵前後にお酒は飲んでもいいですか?

採卵前後のアルコールは、基本的に控えるのがおすすめです。

採卵前は、麻酔や鎮静、薬、体調管理の面からも、飲酒は避けた方が安心です。

採卵後も、身体が回復している途中であり、薬を使っていることもあります。

また、胚移植を予定している方や妊娠の可能性がある時期には、飲酒についてより慎重に考える必要があります。

「少しならいいかな」と迷う場合は、自己判断せず医療機関に確認してください。

妊活中は、アルコールを「楽しみ」から完全に切り離すのがつらい方もいます。

それでも、採卵前後の数日は、身体の回復を優先する期間として考えてみましょう。

Q15.採卵後に外食してもいいですか?

採卵後に外食してよいかは、体調によります。

採卵当日は、眠気、だるさ、下腹部痛、出血、吐き気があることもあります。

まずは帰宅して休むことが優先です。

採卵後に外食する場合は、

  • 遠出しない
  • 長時間座りっぱなしにしない
  • 脂っこいものを避ける
  • 食べすぎない
  • 冷たい飲み物をとりすぎない
  • 生ものや食中毒リスクに注意する
  • 体調が悪くなったらすぐ帰る

ことを意識しましょう。

おすすめは、定食、うどん、そば、和食、スープ、魚や豆腐を使ったメニューなどです。

採卵後のお腹の張りが強い時は、外食より自宅で消化しやすいものを少しずつ食べる方が安心です。

Q16.採卵後に温かいものを食べた方がいいですか?

採卵後は、温かい汁物が合う方が多いです。

味噌汁。
卵スープ。
豆腐のスープ。
鶏肉と野菜のスープ。
白湯。
温かいお茶。

温かいものは、胃腸が受け取りやすく、冷房冷えが気になる夏にも使いやすいです。

ただし、温めれば温めるほどよいわけではありません。

採卵後に強い痛みや出血がある場合、熱いお風呂や強い温めは控え、医療機関へ相談してください。

食事としては、胃腸にやさしい温かいものを少しずつ取り入れる程度で大丈夫です。

Q17.採卵前後にサプリメントは続けてもいいですか?

サプリメントについては、主治医に確認しておくことが大切です。

葉酸、ビタミンD、鉄、亜鉛、コエンザイムQ10、乳酸菌、ラクトフェリンなど、妊活中に使われるサプリメントはいろいろあります。

ただし、採卵当日や採卵後、移植前後に続けてよいかは、治療内容や医療機関の方針によって変わります。

特に、

  • 複数のサプリメントを飲んでいる
  • 漢方薬を飲んでいる
  • 持病の薬がある
  • 血液をサラサラにする成分が気になる
  • 海外製品を使っている
  • 妊娠判定後も続ける予定がある

場合は、必ず医療機関へ伝えてください。

サプリメントは、足りないものを補う目的で使うものです。

「たくさん飲めば安心」ではありません。

Q18.採卵前後に食欲がない時はどうしたらいいですか?

採卵前後は、緊張や薬、暑さ、睡眠不足で食欲が落ちることがあります。

無理にたくさん食べなくて大丈夫です。

食欲がない時は、少量で栄養がとりやすいものを選びましょう。

  • 味噌汁
  • お粥
  • 卵スープ
  • 豆腐
  • 茶碗蒸し
  • 白身魚
  • 鶏肉のスープ
  • 具だくさんの汁物
  • 小さなおにぎり
  • バナナが合う方は少量

冷たいゼリーやアイスだけで済ませるより、温かい汁物やたんぱく質を少し入れると、身体が楽な場合があります。

ただし、吐き気や嘔吐が強く、水分もとれない場合は、食事で様子を見ず医療機関へ連絡してください。

Q19.採卵後に避けたい食べ方はありますか?

採卵後は、次のような食べ方は控えめにしましょう。

  • 食べすぎ
  • 脂っこいもの
  • アルコール
  • 冷たいものばかり
  • 甘いものだけで済ませる
  • 炭酸飲料の飲みすぎ
  • 生ものや食中毒リスクが気になるもの
  • 食物繊維を急に増やしすぎる
  • 水分を極端に控える
  • 自己判断で薬やサプリを増やす

採卵後は、身体が回復していく時期です。

「何を食べれば結果が良くなるか」より、「胃腸に負担をかけすぎず、身体を回復させるか」を意識しましょう。

Q20.採卵前後におすすめの簡単メニューはありますか?

採卵前後に使いやすい簡単メニューを紹介します。

採卵前日におすすめ

  • ごはん+味噌汁+焼き魚
  • ごはん+豆腐と野菜の味噌汁+卵
  • 鶏肉と野菜のスープ+おにぎり
  • 白身魚の煮付け+ごはん+小鉢
  • うどん+卵+わかめ

採卵後におすすめ

  • お粥+卵
  • 豆腐と野菜のスープ
  • 鶏肉とにんじんのスープ
  • 味噌汁+小さなおにぎり
  • 茶碗蒸し
  • 白身魚+やわらかい野菜
  • 卵入りうどん

お腹の張りがある時

  • 温かいスープ
  • 豆腐
  • お粥
  • 白身魚
  • やわらかく煮た野菜
  • 炭酸や脂っこいものは控えめ

便秘が気になる時

  • 味噌汁
  • オクラ
  • 山芋
  • きのこ
  • わかめ
  • 納豆
  • 水分をこまめに

特別な料理を作らなくても大丈夫です。

採卵前後は、身体が安心できるシンプルな食事で十分です。

東洋医学では、採卵前後の食事をどう見るのでしょうか

東洋医学では、採卵前後の身体を、気・血・水、肝・脾・腎、瘀血、水滞などの視点で見ていきます。

ここでいう気・血・水、肝・脾・腎は、西洋医学の臓器そのものだけを指すのではなく、身体の働きやリズムを表す東洋医学的な考え方です。

採卵前後は、卵巣刺激、通院、注射、採卵への緊張、採卵後の張り、受精確認への不安などが重なりやすい時期です。

食事は、体質に合わせて少し整えると、身体が受け取りやすくなります。

脾虚(ひきょ) 〜胃腸が弱り、気血を作りにくい状態〜

脾は、胃腸の働き、食べたものから気血を作る力、水分代謝と関係します。

採卵前後に脾虚がある方は、

  • 食欲が落ちる
  • 胃が重い
  • 食後に眠くなる
  • 軟便になりやすい
  • むくみやすい
  • 朝から身体が重い
  • 冷たい飲み物でお腹がゆるくなる

といった状態が出やすくなります。

このタイプの方は、採卵前後に冷たいものや脂っこいものを増やすと、胃腸がつらくなることがあります。

味噌汁、スープ、お粥、卵、豆腐、白身魚、鶏肉のスープなど、温かく消化しやすいものがおすすめです。

気滞(きたい) 〜緊張で胃腸やお腹が張りやすい状態〜

採卵前後は、緊張で気が滞りやすくなります。

気滞タイプでは、

  • お腹が張る
  • ガスがたまりやすい
  • ため息が増える
  • 胸や喉がつまる
  • 肩や首がこる
  • 食欲に波がある
  • 採卵結果や受精確認が気になって落ち着かない

といった状態が出やすくなります。

このタイプの方は、食事だけでなく、呼吸や緊張をゆるめることも大切です。

香りのよい食材、しそ、みょうが、生姜を少し使うと気分が切り替わることがあります。

ただし、辛いものを食べすぎると、胃腸やのぼせに負担になる方もいます。

水滞・湿(すいたい・しつ) 〜むくみ・重だるさ・お腹の張り〜

採卵後は、お腹の張りやむくみが気になる方がいます。

水滞・湿タイプでは、

  • 身体が重い
  • 足がむくみやすい
  • お腹が張る
  • 頭がぼんやりする
  • 雨の日に不調が出やすい
  • 冷たい飲み物で胃腸が重くなる
  • 尿が少ない気がする

といった状態が出やすくなります。

ただし、採卵後に尿量が明らかに少ない、急な体重増加がある、強いお腹の張りがある場合は、東洋医学的な体質だけで見ず、医療機関へ連絡してください。

日常の食養生としては、味噌汁、わかめ、きのこ、オクラ、山芋、温かい汁物を使いながら、冷やしすぎないことを意識します。

血虚(けっきょ) 〜身体と心を養う力が不足しやすい状態〜

血は、身体を養い、心を落ち着かせる働きと関係します。

血虚タイプでは、

  • めまいがしやすい
  • 立ちくらみがある
  • 顔色が青白い
  • 爪が割れやすい
  • 眠りが浅い
  • 不安になりやすい
  • 月経後に疲れやすい
  • 採卵後にどっと疲れる

といった状態が出やすくなります。

このタイプの方は、採卵前後に食事を抜きすぎないことが大切です。

卵、魚、鶏肉、しじみ、あさり、小松菜、黒ごま、なつめなどを、胃腸に合う形で取り入れてみましょう。

腎虚(じんきょ) 〜生殖の土台と回復力の消耗〜

腎は、東洋医学では生殖の土台、年齢に伴う変化、足腰、冷え、睡眠と関係が深いと考えます。

採卵前後に腎虚がある方は、

  • 妊活が長引き、心身が疲れている
  • 年齢への焦りがある
  • AMHの数値が気になる
  • 採卵数が不安
  • 足腰が冷える
  • 明け方に目が覚める
  • 疲れが抜けにくい
  • 休むことに罪悪感がある

といった状態が出やすくなります。

このタイプの方は、採卵前後に無理をしすぎないことが大切です。

食事、睡眠、冷え対策、予定の余白を大切にしましょう。

採卵前後におすすめのツボ

ツボ押しは、採卵結果、受精、胚の成長、妊娠を約束するものではありません。

また、OHSSや採卵後の合併症を治療するものでもありません。

採卵後に強い症状がある場合は、ツボ押しではなく医療機関へ連絡してください。

軽い緊張、胃腸の重さ、冷え、むくみ、眠りの浅さに気づくセルフケアとして、やさしく取り入れてください。

足三里(あしさんり) 〜胃腸・疲れ・体力の土台〜

膝のお皿の外側下から、指4本分ほど下にあります。

胃腸の働きや疲れを意識する時に使いやすいツボです。

採卵前後に食欲が落ちる方、胃腸が重い方におすすめです。

内関(ないかん) 〜吐き気・胸のつかえ・緊張〜

手首の内側、しわから指3本分ほどひじ寄りの中央にあります。

吐き気、胸のざわざわ、不安、呼吸の浅さがある時に使いやすいツボです。

採卵前の緊張や採卵後の胃のむかつきが気になる時に、やさしく触れてみましょう。

三陰交(さんいんこう) 〜冷え・婦人科系の身体づくり〜

内くるぶしの上、指4本分ほど上にあります。

婦人科系のケアでよく使われるツボです。

冷え、むくみ、月経周期を意識した身体づくりで選ばれることがあります。

ただし、妊娠中や妊娠の可能性がある時期、移植後は強く押し込まず、温める程度にしてください。

陰陵泉(いんりょうせん) 〜むくみ・湿気・水分代謝〜

膝の内側、すねの骨の内側を上にたどったところにあります。

東洋医学では、水分代謝や湿気による重だるさを意識する時に使われることがあります。

採卵後のむくみや身体の重さが気になる方におすすめです。

神門(しんもん) 〜不安・眠りの浅さ・考えすぎ〜

手首の小指側、手首のしわの近くにあります。

採卵結果や受精確認が気になって眠れない時、不安が強い時に使いやすいツボです。

寝る前にスマホを置いて、神門に触れながら深く息を吐いてみましょう。

今日からできる3つのこと

1.採卵当日の飲食指示を前日に確認する

採卵当日の食事や水分は、医療機関の指示が最優先です。

前日の夜に、

  • 何時から食べてはいけないか
  • 何時から水分を控えるか
  • 薬は飲んでよいか
  • サプリメントはどうするか
  • 当日の持ち物は何か
  • 帰宅後の注意点は何か

を確認しておきましょう。

不安を減らすためにも、説明用紙を見直しておくことがおすすめです。

2.採卵前後は「胃腸にやさしい一汁一菜」を意識する

採卵前後は、特別な食事を頑張るより、胃腸が安心できる食事を意識しましょう。

ごはん。
味噌汁。
卵。
豆腐。
魚。
鶏肉。
やわらかい野菜。

このくらいで十分です。

採卵前後は、栄養を詰め込むより、身体が受け取れる形にすることが大切です。

3.採卵後の張りや尿量をメモする

採卵後にお腹の張りがある時は、体調を簡単にメモしておきましょう。

  • お腹の張り
  • 痛みの強さ
  • 体重
  • 尿の量
  • 吐き気
  • 食事や水分がとれているか
  • 出血
  • 息苦しさ

頭の中だけで考えると、不安が大きくなりやすいです。

メモにしておくと、医療機関へ連絡する時にも伝えやすくなります。

鍼灸でできるサポート

採卵前後の食事や体調には、卵巣刺激、採卵による刺激、卵巣の腫れ、OHSSのリスク、胃腸、便通、冷え、睡眠、自律神経、緊張、不安など、さまざまな要素が関わります。

そのため、鍼灸だけで採卵数、卵子の質、受精、胚の成長、妊娠、OHSSの改善をお約束することはできません。
また、当院で採卵後の合併症を診断したり、病院での検査や治療の代わりを行ったりすることもできません。

採卵当日の飲食、薬、サプリメント、採卵後の過ごし方、OHSSの注意点については、必ずかかりつけの医療機関へ確認してください。

そのうえで、妊活中の身体づくりとして、

  • 採卵前の緊張をやわらげたい
  • 採卵後の胃腸を整えたい
  • 冷えやむくみを相談したい
  • 睡眠を整えたい
  • 自律神経の緊張をやわらげたい
  • 採卵後の疲れを整えたい
  • 次の移植に向けて身体を整えたい
  • 食事や生活の不安を整理したい

という方に対して、鍼灸でサポートできることがあります。

当院では、病院での治療方針を大切にしながら、東洋医学の視点で気血水、肝・脾・腎、水滞、血虚、気滞の状態を見ていきます。

採卵前後は、

「胃腸が弱っていないか」
「冷えやむくみが強くないか」
「お腹の張りはどの程度か」
「眠れているか」
「不安で身体が緊張していないか」
「次の治療に向けて無理をしていないか」

を丁寧に確認し、身体全体の土台を整えていきます。

当院の考え方

採卵前後は、食事にも気を使いやすい時期です。

「これを食べたら卵子に悪いかな」
「採卵後に何を食べれば受精しやすいかな」
「お腹が張っているのは食べ方が悪かったのかな」
「たんぱく質が足りていないのかな」
「サプリをもっと増やした方がいいのかな」

そんなふうに不安になる方もいます。

でも、採卵前後の食事は、結果をすべて左右するものではありません。

大切なのは、身体を責める食事ではなく、身体を支える食事です。

胃腸に負担をかけすぎない。
水分をこまめにとる。
たんぱく質を抜きすぎない。
冷たいものを続けすぎない。
採卵当日の指示を守る。
採卵後の張りや尿量に注意する。
不安な症状は我慢せず医療機関へ連絡する。

この基本を大切にしていきましょう。

奈良・上牧町、西大和、北葛城郡周辺で、採卵前後の食事、採卵後のお腹の張り、胃腸の弱り、冷え、むくみ、採卵後の回復に悩んでいる方へ。

「採卵前後に何を食べればいいか分からない」
「採卵後のお腹の張りが不安」
「次の移植に向けて身体を整えたい」
「胃腸や冷えを整えたい」
「食事や生活の不安を相談したい」

そんな時は、うまく言葉にできなくても大丈夫です。

病院での治療方針を大切にしながら、今のお身体とお気持ちを一緒に整理していきましょう。

採卵後に強い腹痛、急なお腹の張り、吐き気や嘔吐、水分がとれない、尿量の減少、急な体重増加、息苦しさ、発熱、出血が多い場合は、クリニックや病院など、専門の医療機関へ早めに相談してください。

この記事を書いた人

ロータスリーフ 蓮心はり灸堂
院長 菅原 裕万
はり師・きゅう師・医薬品登録販売者

奈良・上牧町で、妊活中の方や女性のお身体のお悩みに向き合い、マタニティケア・産後ケアまで、ライフステージに合わせた鍼灸施術を行っています。
病院での検査や治療を尊重しながら、東洋医学の視点も取り入れ、冷え・睡眠・自律神経の緊張・体質・生活習慣などを丁寧に確認し、その方に合った身体づくりを一緒に考えています。

当院は女性のための鍼灸院です。男性の施術は、既存患者様からのご紹介、またはご夫婦でのご来院に限り、他の方と重ならない時間帯で対応しております。

院長プロフィールを見る

「採卵後のお腹の張りが続いてつらい」
「次の移植に向けて、どうやって身体を立て直せばいいか分からない」
と一人で悩んでいませんか?

採卵という大きな山場を越えたお身体は、ご自身が思っている以上に気を張り、消耗しています。
当院では、病院での治療方針を最優先にしながら、東洋医学の視点で採卵後のダメージ(胃腸の弱り、冷え、気の高ぶりなど)を優しくケアし、万全の状態で次のステップへ進めるようサポートいたします。

不安な気持ちや焦りも、うまく言葉にできなくて大丈夫です。
頑張った心身の緊張をふっと解きに、どうぞ当院へご相談ください。

参考・出典

日本生殖医学会『生殖医療ガイドライン』
日本産科婦人科学会『不妊症に関する情報』
日本産婦人科医会『生殖補助医療』
アメリカ生殖医学会(ASRM)『卵巣過剰刺激症候群(OHSS)に関する患者向け情報』
アメリカ生殖医学会(ASRM)『体外受精に関する患者向け情報』
英国王立産婦人科医会(RCOG)『卵巣過剰刺激症候群に関する患者向け情報』
英国国民保健サービス関連医療機関『採卵に関する患者向け情報』
厚生労働省『健康日本21 栄養・食生活』
厚生労働省・農林水産省『食事バランスガイド』
世界保健機関(WHO)『不妊に関するファクトシート』

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