精液検査を勧める伝え方 責めずに話すコツ

男性不妊とご夫婦で取り組む妊活ケアを表すブログ画像

精液検査の話をしたい。
でも、夫を傷つけてしまいそうで言い出せない。
責めたいわけではないのに、責めているように聞こえたらどうしよう。

妊活中、この悩みを抱えている方は少なくありません。

自分は病院で検査を受けている。
痛みや不安のある検査も受けてきた。
薬も飲んでいる。
毎月、生理が来るたびに落ち込んでいる。

それでも、夫に精液検査の話をしようとすると、言葉が止まってしまうことがあります。

「あなたも検査して」と言ったら、怒るかもしれない。
「自分が疑われている」と感じるかもしれない。
男性として否定されたように受け取るかもしれない。
夫婦の空気が悪くなるかもしれない。

そんな不安が出てくるのは、とても自然なことです。

まず最初にお伝えしたいことがあります。

精液検査は、夫を責めるための検査ではありません。
夫婦で妊活を進めるために、必要な情報を一緒に確認するための検査です。

妊活は、女性だけが頑張るものではありません。
けれど、伝え方を間違えると、夫婦の間に傷が残ってしまうこともあります。

今日は、精液検査を勧めたい時に、責めずに伝えるための考え方、言葉選び、話すタイミング、夫婦で向き合うコツをお伝えします。

目次

不妊は女性だけの問題ではありません

妊活というと、どうしても女性側の検査や治療に目が向きやすくなります。

月経周期。
排卵日。
基礎体温。
子宮内膜。
卵管。
ホルモン。
卵子。
採卵。
胚移植。

病院に通う回数も、薬を使う機会も、身体への負担も、女性側に偏りやすい現実があります。

そのため、気づかないうちに「妊活は女性が頑張るもの」のようになってしまうことがあります。

けれど、不妊の原因は女性側だけにあるとは限りません。

男性側の精子の数、運動率、形態、射精、ホルモン、精索静脈瘤、生活習慣などが関係することもあります。
女性側、男性側、男女双方、または検査をしてもはっきり分からない場合もあります。

だからこそ、精液検査はとても大切です。

女性だけが検査を重ねるのではなく、夫婦で必要な確認をする。
それは、どちらかを責めるためではありません。

これからの妊活の進め方を、より現実的に考えるための一歩です。

精液検査では何を調べるのでしょうか

精液検査では、主に精液の状態を確認します。

代表的には、

  • 精液量
  • 精子濃度
  • 総精子数
  • 精子運動率
  • 前進運動率
  • 精子の形態
  • 白血球の有無
  • 液化の状態
  • pH

などを見ます。

簡単に言うと、精子の数がどのくらいあるか、どのくらい動いているか、形に大きな偏りがないかなどを確認する検査です。

ただし、精液検査の結果は変動します。

睡眠不足。
発熱。
ストレス。
禁欲期間。
採取方法。
体調。
飲酒。
生活習慣。
検査日のコンディション。

こうしたことで変わることがあります。

そのため、1回の結果だけで「男性不妊です」「問題ありません」と強く決めつけるものではありません。

検査結果に気になる項目がある場合は、必要に応じて再検査や泌尿器科、男性不妊外来での確認が行われることがあります。

精液検査は、男性を評価するためのものではありません。
今の身体の状態を知るための検査です。

精液検査を勧める時、夫が感じやすいこと

精液検査の話をすると、男性側が強く反応することがあります。

それは、必ずしも妊活に協力したくないからとは限りません。

男性にとって、精液検査はとてもデリケートな話題です。

「自分が原因だと言われている気がする」
「男性として否定されたように感じる」
「検査が恥ずかしい」
「結果を見るのが怖い」
「何をするのか分からなくて不安」
「病院に行くのに抵抗がある」
「自分は大丈夫だと思いたい」

このような気持ちが出てくることがあります。

女性側からすると、

「私はもういろいろ検査しているのに」
「それくらい受けてほしい」
「どうして分かってくれないの」

と思うかもしれません。

その気持ちも、とても自然です。

ただ、男性側が精液検査を嫌がる背景には、恥ずかしさ、怖さ、プライド、知識不足があることもあります。

だからこそ、最初の伝え方が大切になります。

妻側が抱えやすい本音

精液検査を夫に勧める時、女性側にもたくさんの本音があります。

自分ばかり病院へ行っている。
自分ばかり検査を受けている。
生理が来るたびに落ち込むのも自分。
排卵日を気にしているのも自分。
薬の副作用を感じているのも自分。
病院の予定に仕事を合わせているのも自分。

その中で、夫がどこか他人事のように見えると、苦しくなります。

「私だけが頑張っている気がする」
「夫婦の妊活なのに、私の身体だけが見られている」
「夫にも一緒に向き合ってほしい」
「でも、傷つけたくない」

そんなふうに、怒り、悲しさ、遠慮、罪悪感が混ざってしまうことがあります。

まずは、その気持ちを否定しなくて大丈夫です。

精液検査の話を切り出せないのは、あなたが弱いからではありません。
夫婦の関係を大切にしたいからこそ、言葉を選んでいるのです。

責めずに伝えるための基本姿勢

精液検査を勧める時に大切なのは、「あなたが悪いかもしれない」と伝えないことです。

伝えたいのは、

「原因を探したい」ではなく、
「ふたりで確認したい」。

「あなたを疑っている」ではなく、
「妊活を一緒に進めたい」。

「検査してよ」ではなく、
「私も不安だから、一緒に確認してもらえると心強い」。

この違いは、とても大きいです。

精液検査は、責任の所在を決めるためのものではありません。

妊活を進めるうえで、必要な情報を夫婦で共有するためのものです。

そのため、最初に

「責めたいわけじゃないんだけど」
「あなたが悪いと言いたいわけじゃなくて」
「ふたりの妊活として、一緒に確認したい」

という前置きを入れると、受け止められ方が少しやわらぎます。

避けたい言い方

精液検査の話は、言い方によって相手を傷つけやすいテーマです。

たとえば、次のような言い方は、男性側が責められたように感じやすくなります。

「あなたも検査してよ」
「私ばっかり頑張ってる」
「男性不妊かもしれないから調べて」
「原因があなたにあるかもしれない」
「早く検査してくれないと困る」
「なんで受けてくれないの」
「私はこんなに検査しているのに」

もちろん、こう言いたくなるほどつらい時もあると思います。

女性側の負担が大きいのは事実です。
怒りたくなる日もあります。

ただ、精液検査を受けてもらうための最初の会話としては、責める言葉から入ると、相手が防御的になりやすくなります。

目的は、勝つことではありません。
夫婦で同じ方向を見ることです。

そのためには、言葉の入口を少しだけやわらかくすることが大切です。

伝えやすい言い方

精液検査を勧める時は、次のような言い方が比較的伝えやすいです。

「責めたいわけじゃなくて、ふたりの妊活として一緒に確認したい」
「私も検査を受けているから、あなたにも一緒に向き合ってもらえると心強い」
「精液検査は、男性が悪いかどうかを決めるものじゃなくて、今後の進め方を考えるための検査みたい」
「結果がどうであっても、ふたりで考えたい」
「病院でも、夫婦で確認していくことが大切だと聞いた」
「私は一人で抱えている感じがして、少しつらい。一緒に確認してくれると安心する」
「すぐに決めなくてもいいから、一度考えてもらえる?」

大切なのは、「あなたに原因があるかもしれないから」ではなく、「ふたりで妊活を進めるために」という軸で伝えることです。

また、夫に対して「あなたもやって」ではなく、「一緒に確認したい」と伝えると、受け止め方が変わることがあります。

切り出すタイミングも大切です

精液検査の話は、内容だけでなくタイミングも大切です。

避けた方がよいタイミングは、

  • 生理が来て感情が大きく揺れている時
  • 夫が仕事で疲れ切っている時
  • 夜遅く、眠る直前
  • 病院の帰りに怒りが強い時
  • ケンカの流れで言う時
  • 周りに人がいる時
  • 急に結論を迫る時

です。

話すなら、できるだけ落ち着いている時間を選びましょう。

たとえば、

  • 休日の昼間
  • 食後で少しゆっくりできる時
  • 仕事の話が落ち着いている時
  • 病院の説明を共有する流れ
  • 次の受診まで少し余裕がある時

などです。

最初から長く話す必要はありません。

「今すぐ決めなくていいんだけど、少し考えてほしいことがある」
「責めたいわけじゃなくて、ふたりで確認したいことがある」

このくらいの短い入口で十分です。

夫が精液検査を嫌がる時の考え方

夫が精液検査を嫌がると、とてもつらくなります。

「どうして分かってくれないの」
「私はこんなに頑張っているのに」
「ふたりのことなのに」

そう思うのは自然です。

ただ、夫が嫌がる理由を一度整理してみることも大切です。

恥ずかしいのか。
怖いのか。
検査内容を知らないのか。
男性不妊という言葉に抵抗があるのか。
結果が悪かった時にどうすればよいか分からないのか。
病院に行くこと自体に抵抗があるのか。

嫌がっている理由によって、必要な対応は変わります。

情報不足であれば、精液検査がどのような検査なのかを簡単に共有する。
恥ずかしさが強ければ、自宅採取ができるか病院に確認する。
結果が怖い場合は、「結果がどうであっても一緒に考えたい」と伝える。
病院に抵抗がある場合は、まずは主治医に相談してみる。

大切なのは、最初から説得しようとしすぎないことです。

「嫌なんだね」
「怖さもあるよね」
「でも、私は一緒に確認してもらえると心強い」

このように、相手の気持ちと自分の気持ちを両方置くことが大切です。

精液検査の結果が悪かった時に気をつけたいこと

精液検査の結果に気になる項目があった時、夫婦ともに大きく揺れることがあります。

女性側は、

「やっぱり男性側にも要因があったのか」
「もっと早く検査していればよかった」
「今までの私の治療は何だったのかな」

と思うかもしれません。

男性側は、

「自分のせいだったのか」
「男性として否定された」
「妻に申し訳ない」
「もう妊娠は難しいのでは」

と感じるかもしれません。

ここで大切なのは、結果を見た瞬間に責めないことです。

「やっぱり」
「だから言ったでしょ」
「あなたのせいだったんだ」

こうした言葉は、夫婦の傷になってしまいます。

精液所見は変動することがあります。
1回の結果だけで、すべてを決めつけることはできません。

気になる結果が出た場合は、再検査や泌尿器科、男性不妊外来での詳しい評価が必要になることがあります。

「一緒に確認していこう」
「結果が分かったから、次にできることを聞いてみよう」
「ひとりで抱えなくていいよ」

このように伝えられると、夫婦で次へ進みやすくなります。

精液検査の結果が正常だった時の考え方

精液検査の結果が基準範囲内だった場合、ほっとする方も多いと思います。

ただし、正常だったからといって、妊活の悩みがすべて解決するわけではありません。

妊娠には、排卵、卵管、子宮内膜、卵子、精子、受精、胚の発育、着床、ホルモン、年齢、生活習慣など、さまざまな要素が関わります。

男性側の精液検査に大きな問題がなくても、女性側の確認が必要な場合もあります。
また、男女ともに明らかな異常が見つからない場合もあります。

それでも、夫が検査を受けてくれたことには大きな意味があります。

「受けてくれてありがとう」
「一緒に確認してくれて心強かった」
「次のことも一緒に考えたい」

こうした言葉は、夫婦の妊活を支える土台になります。

精液検査は、結果だけでなく、夫婦で妊活に向き合うきっかけにもなります。

男性不妊で確認されること

精液検査で気になる結果が出た場合、必要に応じて男性側の詳しい確認を行うことがあります。

確認されることには、

  • 精索静脈瘤
  • ホルモンの状態
  • 造精機能
  • 精路の通過障害
  • 射精障害
  • 勃起障害
  • 感染や炎症
  • 既往歴
  • 手術歴
  • 服薬
  • 生活習慣
  • 発熱や高温環境の影響

などがあります。

男性不妊といっても、原因はひとつではありません。

精子の数が少ない場合。
運動率が低い場合。
形態に偏りがある場合。
精液中に精子が見つからない場合。
射精に関する問題がある場合。

それぞれで考えることが変わります。

そのため、自己判断でサプリメントや生活改善だけに頼るのではなく、必要に応じて泌尿器科や男性不妊外来で相談することが大切です。

男性側も見直したい生活習慣

精液検査の結果は、生活習慣の影響を受けることがあります。

もちろん、生活習慣だけですべてが改善するわけではありません。
医療的な確認が必要な場合もあります。

そのうえで、男性側が見直したいことには、

  • 睡眠不足
  • 喫煙
  • 過度な飲酒
  • 肥満
  • 極端な体重変化
  • ストレス
  • 運動不足
  • 食事の偏り
  • 長時間のサウナ
  • 高温環境
  • 膝上でのパソコン作業
  • 下着や衣類による熱のこもり
  • 発熱後の体調変化

などがあります。

精子は日々つくられていますが、体調や生活習慣の影響を受けることがあります。

だからといって、男性に対して「全部変えて」と責める必要はありません。

まずは、

「一緒に睡眠を整えてみよう」
「夕食だけ少し整えよう」
「お酒を少し控える日を作ろう」
「サウナは検査前だけ控えめにしてみよう」

このように、夫婦でできる小さなことから始める方が続けやすいです。

夫婦で話し合う時に大切なこと

精液検査の話は、夫婦の関係性にも関わります。

だからこそ、検査そのものだけでなく、話し合いの仕方も大切です。

ポイントは、次の3つです。

ひとつめは、結論を急がないこと。
ふたつめは、相手の反応をすぐに否定しないこと。
みっつめは、自分の気持ちも我慢しすぎないことです。

夫がすぐに「分かった」と言ってくれない場合もあります。
その場では嫌がっても、あとから考えてくれることもあります。

反対に、女性側が「傷つけたくない」と我慢し続けると、心の中に怒りや孤独感がたまってしまうことがあります。

夫婦で妊活を進めるためには、どちらか一方が全部我慢するのではなく、少しずつ言葉にしていくことが大切です。

「責めたいわけじゃない」
「でも、私は一人で抱えるのがつらい」
「一緒に考えてほしい」
「今すぐ答えを出さなくてもいいから、聞いてほしい」

このように、責める言葉ではなく、自分の気持ちとして伝えると、話し合いの入口が少しやわらかくなります。

東洋医学では、夫婦で話し合う不安をどう見るのでしょうか

東洋医学では、精液検査の話を切り出す時の緊張や不安を、心だけの問題として見ません。

気・血・水、肝・心・脾・腎、冷え、巡り、胃腸、睡眠、季節の影響など、身体全体のつながりとして考えます。

ここでいう肝・心・脾・腎は、西洋医学の臓器そのものだけを指すのではなく、身体の働きやリズムを表す東洋医学的な考え方です。

肝鬱気滞(かんうつきたい)タイプ 〜ストレス・緊張・気疲れ〜

肝は、気の巡りやストレス、自律神経のような働きと関係します。

肝鬱気滞タイプでは、

  • 精液検査の話を切り出す前から胸がつまる
  • ため息が多い
  • 肩や首がこる
  • 夫婦の会話で言葉が強くなりやすい
  • 夜に考えごとが止まらない
  • 本音を我慢してしまう
  • 生理前にイライラしやすい
  • SNSや検索で気持ちが揺れやすい

といった状態が出やすくなります。

このタイプの方は、言いたいことを我慢し続けるほど、気が詰まりやすくなります。

大切なのは、怒りをぶつけることではなく、気持ちの出口を作ることです。

いきなり長く話し合うより、まずは短い言葉で伝える。
紙に書いてから話す。
話す前に深く息を吐く。

こうした小さな工夫が、気の巡りを助けるきっかけになります。

心脾両虚(しんぴりょうきょ)タイプ 〜考えすぎ・不安・胃腸の疲れ〜

心は、心の安定や眠りと関係します。
脾は、胃腸の働きや気血を作る力と関係します。

心脾両虚タイプでは、

  • 話し合いの前に胃が重くなる
  • 眠りが浅い
  • 夢をよく見る
  • 不安になりやすい
  • 診察後や夫婦の会話後にどっと疲れる
  • 食欲が落ちる
  • 涙もろくなる
  • 決めるのがしんどい

といった状態が出やすくなります。

このタイプの方は、情報を増やすほど疲れてしまうことがあります。

精液検査についても、検索し続けるより、まずは「次に何を聞くか」を整理する方が安心につながります。

温かい飲み物。
短いメモ。
静かな時間。
胃腸にやさしい食事。

心と脾を休ませる時間も、妊活中の大切な養生です。

腎虚(じんきょ)タイプ 〜生殖の土台の消耗・年齢への焦り〜

腎は、東洋医学では生殖の土台、生命力、年齢に伴う変化、足腰、冷え、睡眠と関係が深いと考えます。

腎虚タイプでは、

  • 妊活が長引き、心身の消耗が強い
  • 年齢への焦りがある
  • 足腰が冷える
  • 腰が重い
  • 明け方に目が覚める
  • 検査結果を見るのが怖い
  • 次の治療へ進む不安が強い
  • AMHや採卵結果などの数値が気になる

といった状態が出やすくなります。

このタイプの方は、さらに頑張るより、消耗を減らすことが大切になることがあります。

精液検査の話し合いも、夜遅くに無理に結論を出そうとしない。
疲れている日に全部話そうとしない。
休むことに罪悪感を持ちすぎない。

それも、妊活中の身体づくりの一部です。

血虚(けっきょ)タイプ 〜栄養不足・心身の消耗〜

血は、身体を養い、心を落ち着かせる働きと関係します。

血虚タイプでは、

  • 月経後に疲れやすい
  • 顔色が青白い
  • めまいがしやすい
  • 立ちくらみがある
  • 爪が割れやすい
  • 髪がぱさつく
  • 眠りが浅い
  • 不安が強い
  • 夫婦の話し合いを受け止める余力が少ない

といった状態が出やすくなります。

血を養うには、鉄だけでなく、たんぱく質、胃腸の働き、睡眠も大切です。

話し合いの前に食事を抜いたり、疲れ切った状態で長く話したりすると、心がさらに揺れやすくなります。

このタイプの方は、まず自分の体力と心の余白を守ることも大切です。

痰湿・水滞(たんしつ・すいたい)タイプ 〜水分の滞り・むくみと重だるさ〜

水滞・湿は、身体の水分が滞り、重だるさやむくみとして出やすい状態を指します。

水滞・湿タイプでは、

  • 雨の日や梅雨時期に身体が重い
  • 頭がぼんやりする
  • むくみやすい
  • 胃腸が重い
  • 食後に眠くなる
  • 気持ちの整理がつきにくい
  • 先延ばしにしたくなる
  • 冷たい飲み物で不調が出やすい

といった状態が出やすくなります。

このタイプの方は、考えを整理しようとしても、頭が重くまとまりにくいことがあります。

話し合いの前に、温かい飲み物を飲む。
少し歩く。
紙に書き出す。
夜ではなく昼間に話す。

こうした工夫が、身体と気持ちを少し軽くする助けになります。

6月下旬・夏至の時期に意識したい夫婦の話し合い

6月下旬は、二十四節気でいう夏至の時期にあたります。

2026年は6月21日に夏至を迎え、6月26日は夏至に入ったあとの時期です。

夏至は、一年の中で昼の時間が長く、陽の気が高まりやすい節目です。
活動する力、外へ向かう力が強くなりやすい一方で、夜に休む力も大切になります。

この時期は、暑さ、湿気、冷房が重なります。

外は蒸し暑い。
室内では足元やお腹が冷える。
冷たい飲み物が増える。
胃腸が重くなる。
眠りが浅くなる。
夜に考えごとが増える。

こうした季節の影響が、夫婦の話し合いにも影響することがあります。

特に夜遅い時間は、疲れと不安が重なり、言葉が強くなりやすいものです。

精液検査の話をするなら、できれば夜遅くではなく、少し落ち着いた時間にしましょう。

長く話すより、短く伝える。
結論を急ぐより、次に確認することをひとつ決める。
責めるより、一緒に考えたいと伝える。

この小さな違いが、夫婦の空気を守ることにつながります。

夫婦で取り入れたい食養生

精液検査の話をきっかけに、夫婦で生活を見直すこともできます。

ただし、食事だけで精液所見や妊娠を簡単に変えられるわけではありません。
食養生は、夫婦で身体の土台を整えるための一つの方法です。

おすすめしやすい食材は、

  • 味噌汁
  • ごはん
  • 豆腐
  • 納豆
  • 鶏肉
  • 白身魚
  • かつお
  • しじみ
  • あさり
  • 小松菜
  • にんじん
  • かぼちゃ
  • とうもろこし
  • 枝豆
  • そら豆
  • しそ
  • 生姜
  • 黒ごま
  • なつめ

などです。

男性側も意識したいのは、

  • たんぱく質を不足させない
  • 極端な糖質制限を避ける
  • アルコールを摂りすぎない
  • 夜遅い食事を控えめにする
  • コンビニ食や外食が多い場合は一品足す
  • サプリメントだけに頼りすぎない
  • 朝食を抜きすぎない
  • 冷たい飲み物を摂りすぎない

ことです。

「精子に良いものを食べなきゃ」とプレッシャーにするより、夫婦で一緒に整える食事として考えましょう。

たとえば、

味噌汁を一緒に飲む。
卵や魚を足す。
夜遅い食事を少し軽くする。
お酒を控える日を作る。
外食の日は温かい汁物を選ぶ。

このくらいの小さなことからで大丈夫です。

夫婦の緊張をゆるめるツボ

ツボ押しは、精液所見を直接変えたり、妊娠を約束したりするものではありません。
けれど、話し合いの前後に緊張をゆるめたり、自分の身体に意識を戻したりするきっかけとして取り入れることはできます。

強く押し込まず、息を吐きながら、気持ちよい程度に触れてください。

内関(ないかん) 〜胸のつかえ・緊張・吐き気〜

手首の内側、手首のしわから指3本分上(ひじ側)の中央にあります。

胸のつかえ、不安感、吐き気、緊張がある時に使いやすいツボです。
精液検査の話を切り出す前に、胸が苦しくなる方にも触れやすい場所です。

神門(しんもん) 〜不安・眠りの浅さ・考えすぎ〜

手首の小指側、手首のしわの近くにあります。

心がざわざわする時、眠る前に考えごとが止まらない時に使われることがあります。

「落ち着かなきゃ」と頑張るより、呼吸と一緒にやさしく触れてください。

太衝(たいしょう) 〜イライラ・ため息・気の詰まり〜

足の甲、親指と人差し指の骨が交わる手前にあります。

イライラ、ため息、気持ちの詰まり、緊張がある時に使いやすいツボです。
夫婦の話し合いで言葉が強くなりそうな時に、やさしく触れてみてください。

足三里(あしさんり) 〜胃腸の弱り・疲れ・重だるさ〜

膝のお皿の外側下から、指4本分ほど下にあります。

胃腸の働き、疲れ、梅雨時期の重だるさが気になる時に使いやすいツボです。

話し合いの前後に胃が重くなる方、緊張で食欲が落ちる方にも向いています。

三陰交(さんいんこう) 〜冷え・婦人科系の身体づくり〜

内くるぶしの上、指4本分ほど上にあります。

婦人科系のケアでよく使われるツボです。
冷え、月経周期、むくみを意識した身体づくりで選ばれることがあります。

ただし、妊娠中や妊娠の可能性がある時期は、強く押し込まず、温める程度にしてください。

今日からできる3つのこと

1.「責めたいわけではない」と最初に伝える

精液検査の話をする時は、最初の一言が大切です。

「責めたいわけじゃないんだけど」
「あなたが悪いと言いたいわけじゃなくて」
「ふたりの妊活として一緒に確認したい」

この前置きがあるだけで、相手の受け取り方が変わることがあります。

2.伝えたい理由を一文で書いておく

話す前に、自分が伝えたいことを一文で書いてみましょう。

「私だけでなく、ふたりの妊活として一緒に確認したい」
「今後の進め方を考えるために、精液検査も必要だと思っている」
「一人で抱えている感じがつらいから、一緒に向き合ってほしい」

書いておくと、感情が高ぶった時にも戻る場所になります。

3.まずは「話す日」を決めるだけでもいい

いきなり検査日を決めようとしなくて大丈夫です。

まずは、精液検査について話す日を決める。
次に、病院で聞くことを決める。
その次に、検査を受けるか考える。

段階を分けても大丈夫です。

妊活は、早く進めることだけが大切なのではありません。
夫婦で向き合える形を作ることも、大切な一歩です。

鍼灸でできるサポート

男性不妊、精液検査の結果、妊娠には、精子の数や運動率、形態、射精、ホルモン、精索静脈瘤、生活習慣、年齢、女性側の状態、治療内容など、さまざまな要素が関わります。

そのため、鍼灸だけで精液所見や妊娠という結果を簡単にお約束することはできません。
また、当院で男性不妊や精液検査の結果を診断したり、泌尿器科や生殖医療の検査・治療の代わりを行ったりすることはできません。

当院は女性専用院として、基本的には女性のお身体づくりを中心にサポートしています。

一方で、妊活は夫婦で進めるものです。
精液検査について夫へどう伝えるか。
夫婦の温度差をどう整理するか。
病院で何を聞けばよいか。
生活習慣を夫婦でどう整えるか。

こうしたことは、奥様を通じて一緒に整理することができます。

また、既存患者様からのご紹介や、ご夫婦でのご来院など、限られた条件では男性の施術についてご相談いただける場合があります。
ただし、当院は基本的に女性専用院として運営しているため、男性の施術をご希望の場合は、事前に必ずご相談ください。

当院では、東洋医学の視点から、冷え、睡眠、自律神経の緊張、胃腸、ストレス、体質、生活習慣を丁寧に見ながら、妊活中の心身の土台づくりをサポートしています。

「夫にどう伝えればいいか分からない」
「精液検査の話をすると空気が悪くなりそう」
「自分ばかり頑張っている気がしてつらい」
「でも、夫を責めたいわけではない」

そんな気持ちも、そのままご相談ください。

当院の考え方

精液検査は、夫を責めるためのものではありません。

男性としての価値を判断するものでもありません。
夫婦のどちらが悪いかを決めるものでもありません。

妊活を進めるために、必要な情報を一緒に確認するための検査です。

当院では、妊活中の夫婦の温度差や、精液検査を勧める時の不安を「考えすぎ」と片づけることはありません。

女性側が検査や治療を一人で抱え込み、夫にどう伝えればよいか悩んでいること。
夫を傷つけたくない気持ちと、一緒に向き合ってほしい気持ちの間で揺れていること。
そのつらさも、妊活中の大切な心の反応だと考えています。

病院での検査や不妊治療は、とても大切です。
精液検査、男性不妊の詳しい評価、泌尿器科や男性不妊外来での診察、治療方針の判断は、クリニックや病院など、専門の医療機関で確認することが大切です。

そのうえで当院では、治療と治療の間にある毎日の体調、冷え、睡眠、胃腸、心の揺れ、夫婦の不安にも目を向けています。

奈良・上牧町、西大和、北葛城郡周辺で妊活に取り組まれている方が、精液検査の話をひとりで抱え込まなくてよいように。

うまく言葉にできなくても大丈夫です。
「夫にどう言えばいいか分からない」
「責めたいわけじゃないのに、責めているように聞こえそう」
「自分ばかり頑張っている気がしてつらい」
「夫婦で妊活に向き合いたい」

その気持ちから、一緒に整理していきましょう。

この記事を書いた人

ロータスリーフ 蓮心はり灸堂
院長 菅原 裕万
はり師・きゅう師・医薬品登録販売者

奈良・上牧町で、妊活中の方や女性のお身体のお悩みに向き合い、マタニティケア・産後ケアまで、ライフステージに合わせた鍼灸施術を行っています。
病院での検査や治療を尊重しながら、東洋医学の視点も取り入れ、冷え・睡眠・自律神経の緊張・体質・生活習慣などを丁寧に確認し、その方に合った身体づくりを一緒に考えています。

当院は女性専用院として、基本的には女性のお身体づくりを中心にサポートしています。
男性の施術については、既存患者様からのご紹介やご夫婦でのご来院など、限られた条件でご相談いただける場合があります。ご希望の場合は、事前にご相談ください。

院長プロフィールを見る

精液検査を夫へどう伝えればよいか悩んでいる方、夫婦の妊活に温度差を感じている方は、当院にご相談ください。
病院での検査や治療を大切にしながら、お身体の状態や生活習慣、夫婦で妊活を進めるための不安を一緒に整理していきます。

不安な気持ちも、うまく言葉にできなくても大丈夫です。
ひとりで抱え込まず、まずは今のお身体とお気持ちをお聞かせください。

参考・出典

世界保健機関(WHO)『不妊の定義・世界の不妊有病率』
世界保健機関(WHO)『精液検査マニュアル』
日本生殖医学会『生殖医療ガイドライン』
日本生殖医学会『不妊症Q&A 精液検査に関する情報』
日本泌尿器科学会『男性不妊症診療ガイドライン』
日本産科婦人科学会『不妊症に関する情報』
アメリカ泌尿器科学会・アメリカ生殖医学会(AUA/ASRM)『男性不妊症の診断と治療に関するガイドライン』
欧州ヒト生殖医学会(ESHRE)『不妊と生殖補助医療における心理社会的ケア指針』

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次