新月の夜に書き出す不安の整理

東洋医学の視点から体質改善を伝える奈良・上牧町の鍼灸院ブログ画像

今朝の
「新月に気持ちを整える妊活の手放し方」
では、妊活を諦めるのではなく、

「今の自分が抱えすぎているものを少し減らす」

という意味での「手放す」についてお伝えしました。

でも実際には、

「何を手放せばいいかわからない」

ということもあります。

採卵のこと。

胚のこと。

移植のこと。

判定日のこと。

次の治療のこと。

年齢のこと。

お金のこと。

仕事との両立。

夫婦のこと。

頭の中にいくつもの不安があると、

一つを考えている途中で別の心配が浮かび、

気づけば同じことを何度も考えている。

そんな夜もあると思います。

今日は新月です。

ただし、新月だから心が整う、妊娠しやすくなる、という意味ではありません。

今日は一つの区切りとして、頭の中にあるものを紙へ移してみる。

それくらいの使い方で十分です。

目次

不安を書けば、必ず楽になるわけではありません

最初に、ここも大切にしておきたいところです。

「不安は全部書き出しましょう」

と言われると、

書けば気持ちが軽くなる。

前向きになれる。

と思うかもしれません。

でも、人によっては書くことで気持ちが大きく揺れることもあります。

不妊治療中のカップルを対象にした表出筆記の研究では、抑うつ症状の軽減がみられた一方、不安や不妊に関連する苦痛については明確な改善が確認されませんでした。

つまり、

「書けば不安がなくなる」という方法ではありません。

今夜の目的は、不安を消すことではなく、

頭の中ですべてを同じ重要度で抱え続けないようにすること

です。

頭の中だけで考えていると、全部が「今すぐ考えること」に見えてきます

たとえば、

「次の診察で薬のことを聞きたい」

という疑問と、

「もし今回も妊娠できなかったらどうしよう」

という不安。

この二つは、同じように頭へ浮かんできます。

でも実際には、

前者は、

主治医へ確認できること

です。

後者は、

今夜どれだけ考えても、今は答えが出ないこと

です。

頭の中だけで考えていると、この二つが同じ場所に置かれています。

そのため、

全部を今夜解決しなければならないように感じてしまいます。

そこで、紙の上で分けてみます。

今夜は「4つの箱」に分けてみる

ノートでも、コピー用紙でも、スマートフォンのメモでも構いません。

きれいに書く必要もありません。

不安を、次の4つに分けてみます。

1.今、自分でできること

今日、明日、自分で行動できることです。

たとえば、

・薬を指示どおり使う
・診察時間を確認する
・必要な書類を準備する
・水分をとる
・夕食を食べる
・早めに休む
・パートナーへ一つお願いする

などです。

ここに入ったものは、

「考えること」から「やること」へ移します。

すぐできるものなら一つだけ済ませてしまっても構いません。

2.主治医や専門家に聞くこと

自分で検索し続けるより、医療機関で確認した方がよいものです。

たとえば、

・薬はいつまで続ける?
・この出血は問題ない?
・次の採卵はいつ頃?
・内膜の厚さをどう評価している?
・精液検査は再検査が必要?
・次にどんな治療を考えている?

などです。

ここに入ったものは、

質問メモ

に変えます。

答えを今夜探し続けなくても大丈夫です。

3.誰かと相談して決めること

妊活では、自分一人では決められないこともあります。

たとえば、

・次の治療をいつ始めるか
・仕事をどこまで調整するか
・治療費をどう考えるか
・夫婦でどこまで治療を続けるか
・家族へ治療のことを話すか

などです。

これらは、

「私が今夜一人で答えを出すこと」ではありません。

パートナー。

主治医。

必要であれば職場。

相談相手と話す時間をつくることが、次の行動になります。

4.今は答えが出ないこと

ここが、一番大切かもしれません。

たとえば、

・今回着床している?
・次の採卵で卵はいくつ取れる?
・この胚は育つ?
・いつ妊娠できる?
・今回ダメだったらどうなる?
・最終的に赤ちゃんを迎えられる?

こうした問いは、

今夜どれだけ考えても、確実な答えが出ません。

これは、

「考えてはいけない」

という意味ではありません。

思い浮かぶことはあります。

でも、

「これは今は答えが出ない箱に入れる」

と決めてみます。

「今は答えが出ない」は、諦めることではありません

ここを誤解しないでください。

「今は答えが出ない」

と書くことは、

「どうでもいい」

という意味ではありません。

とても大切だからこそ、不安になります。

でも、

大切なことと、今答えられることは同じではありません。

今回の結果が大切。

妊娠できるか知りたい。

これからの治療が気になる。

その気持ちはそのままで構いません。

今夜はただ、

「これは今日の私には答えられない」

というところまで整理します。

文章にしなくても大丈夫です

日記というと、

「今日は○○がありました」

と文章を書かなければならないように感じるかもしれません。

でも、不安が強い日は文章にするだけでも疲れます。

たとえば、

「判定日」

「陰性だったら怖い」

「薬の時間」

「次の採卵」

「仕事休める?」

だけでも構いません。

単語でいい。

箇条書きでいい。

丸をつけるだけでもいい。

人に見せるものではありません。

上手に書く必要はありません。

書く時間を決めておく

不安を書き出し始めると、

次々に浮かんできて、かえって眠れなくなる方もいます。

そのため、

「全部出し切るまで書く」

必要はありません。

たとえば、

5分だけ

ノート半ページまで

と先に決めておきます。

時間が来たら、

「今日はここまで」

と終えて構いません。

書いて苦しくなったら、そこでやめていい

書いている途中に、

急に涙が出る。

動悸がする。

不安が強くなる。

過去のつらい治療を思い出す。

という場合もあります。

そんなときは、

「最後まで書かなければ」

と思わなくて大丈夫です。

ノートを閉じる。

水を飲む。

少し部屋を歩く。

パートナーへ声をかける。

別のことをする。

書くことも、途中でやめることも、自分で決めてよい

ということを忘れないでください。

「良かったこと」まで無理に書かなくてもいい

不安を書いたあとは、

「最後に感謝を3つ書きましょう」

「前向きな言葉で終わりましょう」

という方法もあります。

それが合う方は、もちろん取り入れて構いません。

でも、

治療がつらい夜に、

「感謝しなければ」

「良かったことを探さなければ」

と、新しい課題にする必要はありません。

今日は、

「私は今、これが不安なんだ」

と確認できただけでも十分です。

書いた不安に「○・△・保留」をつけてみる

もっと簡単な方法もあります。

書き出したものへ、

○=自分でできること

△=誰かに聞く・相談すること

保留=今は答えが出ないこと

と印をつけます。

たとえば、

「薬の使用時間が不安」→ △

「明日の診察時間を確認」→ ○

「今回着床しているか」→ 保留

という具合です。

「保留」が多くても構いません。

むしろ妊活では、

自分では結果を決められないことが多い

からこそ、不安になりやすいのだと思います。

検索したくなったら、その言葉をそのまま書く

夜になると検索が止まらない方は、

検索欄へ入力する前に、

その検索ワードを紙へ書いてみてください。

「BT6 症状なし」

と検索したいなら、

紙へ、

「BT6で症状がないのが不安」

と書きます。

「内膜 6mm 妊娠」

なら、

「内膜が薄くて妊娠できないのではと心配」

と書きます。

検索ワードの奥には、

自分が本当に怖がっていること

が隠れていることがあります。

何を知りたいのかがわかれば、

検索するべきことなのか、

主治医へ聞くことなのか、

今は答えが出ないことなのか、

分けやすくなります。

「不安の量」ではなく「今夜扱う量」を減らす

たくさん書き出したら、

「こんなに不安がある」

と驚くかもしれません。

全部解決する必要はありません。

今夜やるのは、

一つだけ選ぶこと

です。

たとえば、

明日の診察で聞くことを一つメモする。

薬を確認する。

夫へ一つ相談する。

それだけ。

残りはノートに置いておきます。

不安そのものをゼロにするより、

今夜、自分が抱えている量を少し減らす

と考えてみてください。

東洋医学では「考え続けて休めない状態」をどう見る?

東洋医学では、感情と身体を完全に切り離さずに見ていきます。

たとえば、妊活について考え続け、

・食欲が落ちる
・胃が重い
・疲れやすい
・軟便になりやすい
・眠りが浅い

といった状態がある場合には、

脾虚(ひきょ)

考えすぎや疲労なども重なり、胃腸の働きや身体を支える力が弱っていると捉える状態

として見ることがあります。

また、

・ため息が多い
・胸や喉が詰まる
・イライラする
・肩や首がこる
・身体に力が入りやすい

といった場合は、

肝鬱気滞(かんうつきたい)

緊張や我慢などによって、気の巡りが滞っていると捉える状態

として見ることがあります。

これは、

「不安だから妊娠できない」

という意味ではありません。

不妊や生殖補助医療では治療過程を通じて心理社会的な負担が生じることがあり、ESHREもそのニーズを確認しながら支援することを推奨しています。

心の負担が続くときには、身体の状態も含めて休ませることが大切です。

書き終わったら「妊活ではないこと」を一つする

書き終わったあと、

また検索を始める。

SNSを見る。

妊活動画を見る。

となると、再び頭が治療へ戻ってしまいます。

書き終えたら、

・好きな音楽を聴く
・漫画を読む
・温かすぎない飲み物を飲む
・軽くストレッチする
・パートナーと治療以外の話をする
・好きな番組を見る

など、

妊活と関係のないこと

を一つして終えてみましょう。

「妊活に役立つこと」でなくて構いません。

今夜使える簡単な書き出し例

ノートに、次の4つだけ書いてみてください。

今、自分でできること

・薬を使う
・明日の予定を確認する

主治医に聞くこと

・この症状は薬の影響?
・次の診察で何を確認する?

誰かと相談すること

・次回の通院と仕事の調整
・夫と今後の治療について話す

今は答えが出ないこと

・今回着床しているか
・いつ妊娠できるか

これだけでも構いません。

そして最後に、

「今夜やることを一つだけ」

丸で囲みます。

不安が強すぎるときは、書くだけで抱え込まないで

妊活や不妊治療は、心にも大きな負担となることがあります。

WHOの2025年ガイドラインでも、心理社会的支援を含む、人を中心とした不妊ケアの重要性が示されています。

もし、

・眠れない状態が続く
・食事が十分にとれない
・仕事や家事が手につかない
・一日中治療のことを考えている
・強い落ち込みが続いている
・人との関わりを避けるようになった

など、日常生活への影響が大きくなっている場合は、

「ノートに書けば何とかなる」

と一人で抱え込まず、

主治医。

医療機関の相談窓口。

心理職。

などへ相談することも選択肢です。

新月の夜だから、答えを出さなくてもいい

今日は新月です。

国立天文台によると、2026年8月13日は午前2時37分に新月を迎えました。

でも、新月に合わせて人生の答えを出す必要はありません。

治療を続けるか。

今回うまくいくか。

いつ妊娠できるか。

そんな大きな問いを今夜決めなくても大丈夫です。

紙へ書いて、

これは明日できる。

これは先生に聞く。

これは夫と話す。

これは今はわからない。

と分けていく。

そして、

今夜考えなくてもよいことを、ノートへ少し預けて眠る。

それくらいで十分です。

不安をなくしてから眠るのではなく、

不安が残っていても、今日はここまでにする。

そんな夜があってもよいのだと思います。

【参考・出典】

国立天文台暦計算室「令和8年(2026年)暦要項 朔弦望」

世界保健機関(WHO)「不妊の予防・診断・治療に関するガイドライン」

世界保健機関(WHO)「不妊症」

欧州ヒト生殖医学会(ESHRE)「不妊・生殖補助医療における日常的な心理社会的ケア」

Human Reproduction「生殖補助医療を受ける不妊カップルに対する表出筆記介入の効果」

妊活のことを考え続けて、身体まで休まらない方へ

頭では、

「今考えても仕方がない」

とわかっていても、

夜になると治療のことが止まらなくなることがあります。

そして、

・眠りが浅い
・身体に力が入る
・胃腸の調子が乱れる
・疲れが取れない
・冷えやほてりが気になる

など、身体にも負担を感じることがあります。

ロータスリーフ 蓮心はり灸堂では、

・睡眠
・胃腸の状態
・身体の緊張
・冷えやほてり
・疲労
・月経の状態
・妊活や不妊治療の段階
・日々の生活リズム

などを確認しながら、その方に合った身体づくりを考えています。

不安を「なくす」ことを目標にするのではなく、

不安がある日にも、心と身体を少し休ませられる状態をつくること

を大切にしています。

「夜になると治療のことを考え続けてしまう」

「不安や睡眠の乱れも含めて、今の身体を一度整理したい」

という方は、LINEからお気軽にご相談ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次