鍼灸院へ行く前によくある質問5つ

不妊鍼灸による妊活サポートを表す奈良・上牧町の鍼灸院ブログ画像

鍼灸院が気になっている。
でも、初めて行く前は、分からないことだらけで当然です。
むしろ、不安があるのは自然なことだと思います。

「病院の治療と一緒に受けていいの?」
「痛くないの?」
「どんなことを聞かれるの?」
妊活中は、ただでさえ気持ちが張りつめやすいので、初めての場所に行くこと自体が負担に感じることもあります。

まず最初に、いちばん大切なことをお伝えします。
不妊鍼灸は、妊活のすべてを代わりにしてくれるものではありません。
でも、冷え、眠り、緊張、自律神経の乱れを感じる状態、月経前後の不調など、妊活中に重なりやすい負担を整える支えにはなり得ます。
だからこそ、期待しすぎず、軽く見すぎず、安心して受けるために事前に知っておくことがとても大切です。

目次

質問1 病院の治療と一緒に受けても大丈夫ですか

多くの方が、最初にここを気にされます。
結論から言うと、クリニックや病院など、専門の医療機関での検査や治療を大切にしながら、鍼灸を併用すること自体は珍しくありません。

ただし、ここで大切なのは、
鍼灸は検査や治療の代わりではない
ということです。

英国ヒト受精・胚研究機構(HFEA)は、鍼灸などの補完療法について、リラクゼーションやウェルビーイングのために取り入れられることはある一方で、赤ちゃんを得る可能性を高める明確な根拠は十分ではないと案内しています。

また、アメリカの生殖医学会(ASRM)は、妊活の評価について、女性が35歳未満なら12か月、35歳以上なら6か月妊娠に至らない場合に評価を始めることを勧めています。40歳を超える場合や、排卵障害、子宮内膜症、卵管因子などが疑われる場合は、より早い相談が考えられます。

つまり、不妊鍼灸を受ける場合も、
「病院に行かずに鍼灸だけで様子を見る」
ではなく、
必要な検査や治療は医療機関で進めながら、心と体の土台づくりとして鍼灸を使う
という考え方が安心です。

質問2 鍼は痛いですか。安全ですか

これも、とても多い質問です。
実際には、鍼灸院で使う鍼はかなり細く、注射の針のような強い痛みを想像していた方ほど、「思ったより平気でした」と感じることが多いです。

ただし、まったく無感覚とは限りません。
チクっとする感じ、ひびく感じ、じんわり重だるい感じが出ることはあります。
感じ方には個人差があります。

安全性については、アメリカ国立補完統合衛生センター(NCCIH)が、経験のある施術者が、滅菌済みで使い捨ての鍼を使って適切に行う場合、鍼は比較的安全と考えられていると案内しています。
一方で、不適切に行われると、感染、臓器損傷、中枢神経系の損傷などの重い副作用が起こり得るとも示しています。

だからこそ、初めて行く前には、

  • 国家資格者が施術しているか
  • 使い捨て鍼を使っているか
  • 妊活中や妊娠の可能性があることを伝えられるか
  • 施術内容をきちんと説明してくれるか

を確認すると安心です。

質問3 どのくらいの頻度で通えばいいですか

ここはとても気になるところですが、正直に言うと、みなさんに同じ正解があるわけではありません。

鍼灸院に通う目的や状況は、人によって全く異なります。

  • 体外受精(IVF)や人工授精(AIH)のスケジュールに合わせたい
  • 月経周期を通して、冷えや睡眠をじっくり整えたい
  • 月経不順やPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)、生理痛の強さに悩んでいる
  • 仕事が忙しく、来院できる日限られている

このように、お身体の状態やライフスタイルによって、通いやすい最適な頻度は変わります。

大切なのは、
無理なく続けられる形にすることです。

HFEAの案内どおり、鍼灸は妊娠率を保証するものではありません。
だからこそ、
「たくさん通わないと意味がない」
と追い込むより、
今のあなたの体調と生活の中で、負担になりすぎない頻度を相談することが大切です。

妊活中は、通うこと自体が新たなストレスになると続きません。
初回の段階で、
「仕事があるので無理なく続けたい」
「採卵や移植の時期だけ整えたい」
などを正直に伝えて大丈夫です。

質問4 初めて行く時、何を伝えればいいですか

これはかなり大事です。
不妊鍼灸では、ただ「妊活しています」と伝えるだけでなく、今どんな状況なのかをできる範囲で伝えられると、施術者側も状態を整理しやすくなります。

たとえば、次のようなことです。

  • 月経周期はどのくらいか
  • 生理痛やPMSの強さ
  • 基礎体温をつけているか
  • タイミング法、人工授精(AIH)、体外受精(IVF)など、今どの段階か
  • 排卵誘発剤や黄体ホルモンなど、使っている薬があるか
  • 眠り、冷え、便通、肩こり、食欲などの不調
  • 妊娠の可能性があるかどうか

アメリカの生殖医学会は、自然妊娠を目指す場合、妊娠しやすい時期には1〜2日おきの性交が妊娠率を高めやすいと案内しています。
また、必要に応じて、排卵の有無、卵管の状態、精液所見などを評価することが大切だとしています。

つまり、鍼灸院へ行く時も、
妊活の全体像が分かる情報
を持っていけると、より安心して相談しやすくなります。
お薬手帳や受診時のメモがあれば、それも役立ちます。

質問5 鍼灸院へ行く前に、自分で気をつけておくことはありますか

あります。
でも、難しいことではありません。

まず、体調がとても悪い日、発熱している日、強い腹痛や出血がある日は、無理に施術を受けないほうが安心です。
また、妊娠の可能性がある時期や妊娠中は、そのことを必ず最初に伝えてください。

そしてもうひとつ大切なのは、
鍼灸に「これで全部何とかなる」と背負わせすぎないことです。

妊活中に大事なのは、
検査や治療の必要性は医療機関で確認すること。
日々の睡眠、食事、冷え、気持ちの張りつめを整えること。
その両方です。

アメリカの疾病対策センター(CDC)は、妊活で困った時、35歳以上なら6か月ほどで相談することがあると案内しています。
また、アメリカの生殖医学会は、妊娠を望む女性には葉酸400μgの毎日摂取を勧めています。

つまり、鍼灸院へ行く前に大切なのは、
「とにかく何かしなければ」
ではなく、
今の自分の妊活を落ち着いて整理することです。

東洋医学では、初めての施術前の不安も「巡りの乱れ」としてみることがあります

東洋医学や中医学では、初めての場所へ行く前の緊張や、妊活中の不安の高まりを、単なる気分の問題としてだけでは見ません。
古典の『黄帝内経』の流れをくむ考え方では、感情のゆらぎや我慢が続くと、気の巡りが滞りやすくなると考えます。

たとえば、

  • ため息が増える
  • 胸や脇がつかえる
  • 首肩がこる
  • 眠りが浅い
  • 生理前にイライラしやすい

という方では、**肝鬱気滞(かんうつきたい)**のような見立てをすることがあります。
また、冷えや疲れやすさ、胃腸の弱さが重なる方では、**脾気虚(ひききょ)腎虚(じんきょ)**のように、体を支える力が落ちている見方をすることもあります。

だからこそ、初めての鍼灸院へ行く前も、
「緊張している自分はだめ」
ではなく、
今は巡りが乱れやすい時期なんだな
と受け止めてあげるほうが、心も体も少しラクになります。

今日からできる3つ

1.初回前に、今の状況をメモしておく

月経周期、治療段階、薬、不安なこと、聞きたいこと。
スマホのメモで十分です。
整理しておくだけで、初回の安心感がかなり変わります。

2.「何を期待したいか」を一つ決めておく

冷えを整えたい。
眠りを整えたい。
体外受精の時期に気持ちの張りつめを減らしたい。
何でも求めすぎず、一つ決めておくと相談しやすくなります。

3.施術前日は、無理に完璧な生活にしなくていい

夜更かしを少し控える。
冷たいものを重ねすぎない。
温かい汁物をとる。
それくらいで十分です。
初回前に自分を追い込みすぎないことも大切です。

自分でやさしく触れやすいツボ

初めての鍼灸院へ行く前に、緊張や冷えが気になる時に使いやすいツボがあります。

神門(しんもん)
手首の小指側、手のひら側のしわのあたり。
胸のざわつきがある時、落ち着かない時、眠りに入りにくい時に使いやすいツボです。

三陰交(さんいんこう)
内くるぶしのいちばん高いところから、指4本分ほど上。
冷えや婦人科系のお悩み、下半身の巡りを整えたい時に使いやすいツボです。

どちらも、強く押し込まなくて大丈夫です。
息を吐きながら、少し気持ちいいくらいでやさしく触れてみてください。
妊娠の可能性がある時や体調に不安がある時は、無理をせずご相談ください。

当院の考え方

当院では、初めて不妊鍼灸を受ける時の不安を軽く見ません。
「何をされるのか分からない」
「病院の治療と一緒でいいのか不安」
「通えるか分からない」
そうした気持ちは、とても自然なものです。

だからこそ当院では、必要な検査や治療はクリニックや病院など、専門の医療機関で大切に進めていただきながら、
その土台として、

  • 冷え
  • 睡眠
  • 自律神経の乱れを感じる状態
  • 気持ちの張りつめ
  • 月経前後の不調
  • 体質や生活習慣

などを、東洋医学の視点から丁寧にみていくことを大切にしています。

鍼灸院へ行く前に不安になるのは、慎重でいたいからです。
それは、悪いことではありません。

大切なのは、
不安があるままでも、必要なことを一つずつ確認できること。
分からないまま抱え込まないことです。

ひとりで抱えず、まずは今の体調や治療状況を一緒に整理するところから始めていきましょう。

この記事を書いた人

ロータスリーフ 蓮心はり灸堂
院長 菅原 裕万
はり師・きゅう師・医薬品登録販売者

奈良・上牧町で、妊活中の方や女性のお身体のお悩みに向き合い、マタニティケア・産後ケアまで、ライフステージに合わせた鍼灸施術を行っています。
病院での検査や治療を大切にしながら、東洋医学の視点も取り入れ、冷え・睡眠・自律神経・体質・生活習慣などを丁寧に確認し、その方に合った身体づくりを一緒に考えることを大切にしています。

院長プロフィールを見る

ご自身に合ったセルフケアを知りたい方、妊活中の身体づくりを見直したい方は、当院にご相談ください。
病院での検査や不妊治療を大切にしながら、お身体の状態や生活習慣に合わせて、無理のない形でサポートいたします。

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