子宮内膜炎と言われたときに生活で気をつけたいこと

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「慢性子宮内膜炎があります」

そう言われると、

「食事を変えたほうがいい?」

「身体を温めたほうがいい?」

「運動しても大丈夫?」

「日常生活で何か悪いことをしていたのかな」

と、生活の一つひとつが気になってしまうことがあります。

特に妊活中は、

「少しでも早く治したい」

「次の移植までに整えたい」

という気持ちが強くなりますよね。

でも、まず大切なのは、

慢性子宮内膜炎の治療は医療機関で行うもの

ということです。

食事や温活などのセルフケアだけで治そうとする必要はありません。

10月3日朝の記事「子宮内膜炎って何?」では、慢性子宮内膜炎の基礎知識や検査についてお伝えしました。

今回はその続きとして、診断を受けたあと、日常生活ではどのように過ごせばよいのかを整理していきましょう。

目次

一番大切なのは、処方された薬を指示どおり使うこと

慢性子宮内膜炎と診断された場合、医師の判断で抗菌薬が処方されることがあります。

その際にまず大切なのは、

処方された薬を、決められた方法で服用することです。

症状がないから。

数日飲んで体調が変わらないから。

胃腸が少し気になるから。

と自己判断で中止しないようにしてください。

反対に、

「早く治したいから」

と量を増やすこともいけません。

飲み忘れたときの対応も、薬によって異なります。

分からない場合は、自己判断せず医師や薬剤師へ確認しましょう。

薬を飲んで体調に変化があったら我慢しない

抗菌薬を服用すると、人によっては、

  • 胃の不快感
  • 吐き気
  • 軟便
  • 下痢
  • 食欲低下

などが起こることがあります。

軽い症状であれば様子を見られる場合もありますが、

強い下痢が続く。

食事や水分が取れない。

発疹が出る。

顔や喉が腫れる。

息苦しさを感じる。

といった症状がある場合は、早めに医療機関へ相談してください。

「妊活の治療だから我慢しなければ」

と思う必要はありません。

身体に合わない症状が出た場合には、きちんと伝えることも治療の一部です。

食事で慢性子宮内膜炎を治そうとしなくて大丈夫

慢性子宮内膜炎について調べると、

発酵食品。

乳酸菌。

抗炎症食品。

特定のサプリメント。

など、さまざまな情報が出てきます。

もちろん、普段の食事を整えることは身体全体の健康には大切です。

ただ、

特定の食品を食べれば慢性子宮内膜炎が治る

とは考えないでください。

治療の基本は、診断結果に応じた医療機関での対応です。

食事では、

  • 主食
  • 魚や肉、卵、豆類などのたんぱく質
  • 野菜
  • 汁物

などを無理なく組み合わせて、普段どおり食べられることを優先してください。

薬の影響で胃腸が疲れている場合には、

おかゆ。

うどん。

スープ。

やわらかく加熱した野菜。

など、その日の体調に合わせて食べやすいものを選んでも構いません。

「治すための食事」ではなく、「治療中の身体を支える食事」

と考えてみましょう。

慢性子宮内膜炎の治療中に、食事や生活について確認しながら穏やかに過ごす女性
特別な食事で治そうとせず、治療中の身体が無理なく過ごせる生活を大切にしましょう。

サプリメントを急に増やさない

診断を受けると、

「何か足したほうがいいのでは?」

という気持ちになることがあります。

でも、今まで飲んでいなかったサプリメントを一度に何種類も始めると、

体調が変化したときに、

薬の影響なのか。

サプリメントなのか。

食事なのか。

分かりにくくなります。

また、薬との飲み合わせについて確認が必要な場合もあります。

新しいサプリメントを始めたい場合は、治療中であることを伝えたうえで、主治医や薬剤師へ相談してみてください。

運動は「治すため」ではなく、無理のない日常活動として

「血流をよくしたほうがいいから運動したほうがいい?」

と考える方もいます。

慢性子宮内膜炎を改善するために、特別な運動をする必要はありません。

体調がよく、医師から運動制限を受けていなければ、

散歩。

軽いストレッチ。

普段の家事。

など、日常的な身体活動を続けて構いません。

反対に、

発熱している。

強い腹痛がある。

体調が悪い。

というときに、

「妊活のためだから」

と無理に運動する必要はありません。

身体が休息を求めている日は、休むことを優先してください。

「温めれば炎症が治る」わけではありません

妊活中は、

「子宮を温めたほうがいい」

という言葉をよく目にします。

慢性子宮内膜炎と診断されると、

さらに、

「冷えが原因だったのでは?」

と思ってしまうかもしれません。

でも、

慢性子宮内膜炎を温活で治療することはできません。

身体を冷やさないように心地よく過ごすことと、炎症を治療することは分けて考えましょう。

冷えているからと、

熱いお風呂に長時間入る。

カイロを何枚も貼る。

厚着をして汗をかく。

必要はありません。

「気持ちいいな」

と思える程度の温かさで十分です。

膣の中を洗いすぎない

清潔にしなければいけないと思って、

膣の内部まで洗う。

洗浄剤を頻繁に使う。

ということはおすすめできません。

外陰部は通常どおり清潔を保てば十分で、膣の中を自分で洗浄する必要はありません。

気になるおりものや臭いがある場合は、

「きれいに洗えば大丈夫」

と自己処理を続けるのではなく、婦人科へ相談してください。

夫婦生活については治療内容によって確認を

「慢性子宮内膜炎と言われたら、夫婦生活をしてはいけない?」

と気になる方もいると思います。

これは、

現在の症状。

検査内容。

治療内容。

次の採卵や胚移植の予定。

などによって考え方が変わります。

特に検査や処置の直後などは、一定期間控えるよう指示される場合があります。

一律に、

「してはいけない」

「積極的にしたほうがいい」

とは言えません。

治療施設から指示がある場合は、そちらを優先してください。

分からなければ、

「夫婦生活はいつから大丈夫ですか?」

とそのまま聞いて構いません。

再検査するかどうかも病院によって違います

治療後、

「本当に治ったのかな?」

と不安になりますよね。

施設によっては、治療後に再検査を行うことがあります。

一方で、

治療歴。

検査結果。

次の治療予定。

などを考えて、再検査を行わない場合もあります。

慢性子宮内膜炎は診断方法や判断基準が完全に統一されているわけではないため、再検査についても一律ではありません。

主治医に、

「治療後に再検査は必要ですか?」

「次の胚移植はどのタイミングですか?」

と確認しておくと安心です。

次の移植を急ぎすぎなくても大丈夫

妊活中は、

「一周期でも早く」

という気持ちが強くなります。

そのため抗菌薬を飲み終えると、

「すぐ移植できますか?」

と気になることもあるでしょう。

ただし、次の胚移植をいつ行うかは、

治療結果。

子宮内膜の状態。

使用している薬。

月経周期。

これまでの治療歴。

などを踏まえて医師が判断します。

「治療が終わった=翌周期に必ず移植」

とは限りません。

反対に、必要以上に何周期も空けるとは限りません。

自分の場合はいつがよいのかを主治医と確認すること

が一番大切です。

「何か悪い生活をしていたから」と自分を責めない

慢性子宮内膜炎と診断されると、

「身体を冷やしたから?」

「食生活が悪かった?」

「仕事が忙しかったから?」

と、これまでの生活を振り返ってしまうことがあります。

でも、日常生活の一つの行動だけを、

「これが原因だった」

と結びつけないでください。

原因を整理することと、

自分を責めることは別です。

今必要なのは、

過去の生活から原因を探し続けることではなく、

医療機関で必要な治療を受けながら、今の身体を無理なく支えていくこと

です。

東洋医学や鍼灸は「慢性子宮内膜炎を治すもの」ではありません

ここも、はっきり分けておきたいところです。

慢性子宮内膜炎の診断や治療は医療機関で行います。

鍼灸で感染や子宮内膜の炎症そのものを治療するわけではありません。

一方で、治療中にも、

眠れていない。

胃腸が弱っている。

身体が冷える。

疲れが取れない。

首や肩が張る。

治療のことを考えると緊張する。

など、別の体調不良が重なっている方もいます。

ロータスリーフ 蓮心はり灸堂では、病院での治療を優先しながら、こうした身体全体の状態を確認して施術を行っています。

病院での治療と鍼灸をどのように分けて考えているのか知りたい方は、当院の施術内容をご覧ください。

治療中の生活は「普通に過ごす」が基本です

慢性子宮内膜炎と診断されたからといって、

生活のすべてを変える必要はありません。

薬は指示どおり使う。

無理なく食べる。

眠れる時間を確保する。

体調がよければ普段どおり動く。

症状があれば相談する。

そして、

次の治療について主治医と確認する。

特別な生活をつくるより、

治療を邪魔しない、無理のない日常を続けること。

まずはそれで十分です。

「早く治さなければ」

と毎日の生活まで妊活一色にしてしまわないでくださいね。


この記事を書いた人

菅原 裕万
ロータスリーフ 蓮心はり灸堂 院長
はり師・きゅう師・医薬品登録販売者

妊活・婦人科・マタニティなど、女性のライフステージに伴う身体の変化を中心に、医療機関での治療と役割を分けながら鍼灸による身体づくりをサポートしています。

病院での治療と一緒に、今の身体も整えていきたい方へ

慢性子宮内膜炎について治療を受けていると、

「薬を飲む以外に、自分は何をしたらいい?」

と不安になることがあります。

無理に何かを増やす必要はありません。

当院では、病院での治療内容を確認しながら、睡眠・胃腸・冷え・疲れなど、その時のお身体に合わせた施術をご提案しています。

「治療中だけれど鍼灸を受けても大丈夫?」

「次の移植までの身体づくりを相談したい」

という方もご相談ください。


参考・出典

European Society of Human Reproduction and Embryology(ESHRE)「Good Practice Recommendations on Recurrent Implantation Failure」(2023)

Journal of Obstetrics and Gynaecology Research「Variation in diagnostic methods, criteria, and treatment for chronic endometritis: A nationwide survey in Japan」(2024)

International Expert Consensus Statement on Chronic Endometritis: A Comprehensive Literature Review and Modified e-Delphi Study(2026)

日本産科婦人科学会「産婦人科診療ガイドライン―婦人科外来編」

日本生殖医学会「生殖医療ガイドライン」

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