生理周期が短い・長い 何が起きている?

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以前は30日前後だったのに、最近は24日くらいで生理が来る。

反対に、35日、40日と少しずつ長くなってきた。

ある月は28日なのに、次は45日だった。

そんな変化があると、

「何か身体に問題があるのかな」

「排卵できていない?」

「妊活に影響する?」

と気になりますよね。

生理周期は、身体の状態を知る手がかりの一つです。

ただし、一度短かった、長かったというだけで病気や妊娠しにくさが決まるわけではありません。

まずは「自分の周期が実際にどう変化しているのか」を整理するところから始めてみましょう。

目次

そもそも「生理周期」はどこからどこまで?

生理周期は、

生理が始まった日から、次の生理が始まる前日まで

を一周期として数えます。

たとえば10月1日に生理が始まり、次の生理が10月30日に始まった場合は29日周期です。

日本産科婦人科学会のガイドラインでは、正常な月経周期は25~38日とされ、24日以内を「頻発月経」、39日以上を「希発月経」、月経が90日以上停止した状態を「続発性無月経」と分類しています。公益社団法人 日本産科婦人科学会

ただし、これは医学的な分類です。

「今回は39日だったから病気」

と、一周期だけで判断するものではありません。

大切なのは、数周期にわたってどのような状態が続いているかです。

生理開始日は「出血した日なら何でも1日目」ではありません

妊活中にアプリへ周期を記録していると、

前日に少し茶色い出血があった。

夜になって少量だけ出血した。

というときに、

「どちらを1日目にすればいい?」

と迷うことがあります。

一般的には、本格的な月経出血が始まった日を月経1日目として扱います。

ただし、不妊治療中では診察日や薬の開始日を決めるため、クリニックごとに月経1日目の判断基準が決められていることがあります。

治療周期では、通院先から受けている説明を優先してください。

生理周期が短くなると、身体では何が起きている?

周期が短い場合には、月経から次の排卵までの期間が短くなっているケースや、排卵を伴わない出血など、さまざまな可能性があります。

また、40代頃になると、それまで安定していた周期が一時的に短くなり、その後ばらつきが大きくなることもあります。

ただし、

「周期が短い=卵子が早くなくなる」

「短い=必ず黄体機能不全」

と単純に判断することはできません。

出血しているからといって、毎周期同じように排卵しているとも限らないためです。

生理周期だけではなく、超音波検査やホルモン検査なども含めて判断します。

以前より短くなってきた場合は「変化」を見てください

もともと26日周期だった方が、毎月26~27日で安定している場合と、以前は32日だったのに最近22~24日へ変わってきた場合では、意味合いが違います。

気にしてほしいのは、

「何日なら良いか」だけでなく、「以前の自分からどう変わったか」

です。

周期を記録するときには、生理開始日だけでなく、出血量、生理痛、生理前の症状なども簡単に残しておくと、婦人科で説明しやすくなります。

生理周期が長いときは「排卵が遅れている」ことがあります

周期が長くなる背景の一つとして、排卵までに時間がかかっていることがあります。

たとえば月経開始からなかなか卵胞が育たず、排卵が遅れれば、その分だけ次の生理までの周期も長くなります。

また、排卵そのものが起こらない周期では、生理のような出血が不規則に起こることもあります。

ただし、

「40日周期なら必ず無排卵」

というわけではありません。

長めの周期でも排卵している場合があります。

周期だけで排卵の有無を自己判断しないことが大切です。

PCOSでは周期が長くなることがあります

PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)では、排卵が起こりにくくなり、月経周期が長くなったり、生理が数か月来なかったりすることがあります。

ただ、周期が長いだけでPCOSと診断されるわけではありません。

PCOSの診断では、月経周期の状態だけでなく、卵巣の所見やホルモンなど複数の要素を確認します。

昨日の記事「PCOSと体重管理をやさしく考える」でもお伝えしたように、PCOSは体型だけで決まるものでもありません。

周期が長いから、

「きっとPCOSだ」

と検索だけで結論を出さないようにしてください。

甲状腺やプロラクチンなどが関係する場合もあります

生理周期の乱れは、卵巣だけを見れば分かるとは限りません。

日本産科婦人科学会の診療ガイドラインでは、月経周期異常を診断するとき、妊娠の有無を確認したうえで、数周期の月経状態や生活・身体の変化、服用薬、甲状腺疾患を疑う症状、乳汁分泌、高アンドロゲン症状などを確認し、必要に応じて超音波検査やホルモン検査を行うことが示されています。公益社団法人 日本産科婦人科学会

つまり、

生理周期が乱れた=子宮や卵巣だけの問題

とは限らないということです。

だからこそ、周期の変化が続くときは婦人科で一度整理してもらうことが大切です。

妊娠の可能性がある場合は、まずそこを確認します

普段は28日周期なのに、今回は40日になった。

妊活中なら、

「ホルモンバランスが崩れたかな」

と考える前に、妊娠の可能性も確認します。

月経周期異常を評価するときにも、まず妊娠の有無を確認することが基本とされています。公益社団法人 日本産科婦人科学会

妊娠の可能性があり、生理が遅れている場合は妊娠検査薬の使用時期を確認し、必要に応じて医療機関へ相談してください。

特に陽性反応があり、強い腹痛や出血などがある場合は、通常の「生理不順」と考えて様子を見ないようにしましょう。

ストレスや生活の変化だけで説明できないこともあります

仕事が忙しかった。

寝不足だった。

旅行へ行った。

体重が変わった。

運動量が大きく変わった。

こうした生活の変化と同じ時期に、生理周期が変化することはあります。

ただし、

「最近ストレスがあるから、それが原因」

と自分だけで決めるのもおすすめしません。

生活の影響だけでなく、排卵障害、PCOS、甲状腺など別の要因が関係する場合もあるからです。

特に周期の変化が数か月続いているなら、

生活習慣のせいにして我慢し続けない

ようにしてください。

40代に入って周期が変わったら、更年期だけで片づけない

更年期へ向かう時期には、生理周期が変化することがあります。

以前より短くなったり、逆に間隔が長くなったり、月によってばらついたりすることがあります。

そのため40代で周期が変わると、

「更年期だから仕方ない」

と思う方もいます。

しかし、この年代では子宮筋腫や子宮内膜ポリープなど、ほかの原因によって出血の変化が起きることもあります。

年齢だけで判断せず、これまでと違う出血が続く場合には婦人科へ相談してください。

周期だけでなく「出血の仕方」も見てください

生理周期は正常範囲に入っていても、

以前より明らかに出血量が増えた。

生理が長く続く。

生理以外にも出血する。

性交後に出血する。

という変化があれば、周期とは別に確認が必要です。

特に、短時間で何度もナプキンを交換するほどの大量出血が続き、めまいや息苦しさなどを伴う場合には、早めの医療相談が必要になります。アメリカ婦人科医学会

「周期が28日だから大丈夫」

ではなく、

周期・出血量・出血期間をセットで見る

ようにしましょう。

妊活中は「生理が来た=また失敗」とだけ見ない

妊活をしていると、生理開始日はどうしても特別な日になります。

今回も妊娠できなかった。

また一からだ。

と思うこともありますよね。

でも月経は、妊娠判定の結果だけではなく、身体の状態を知るための大切な情報でもあります。

何日周期だったのか、出血量や痛みはどうだったのか、前回と何が違ったのかを記録しておくと、治療を考える材料になります。

「生理が来てしまった日」ではなく、「次の周期を知る1日目」

という見方も、少しだけ持ってみてください。

アプリの予測日がずれても、身体が間違っているわけではありません

生理管理アプリは便利ですが、基本的にはこれまでの周期から次回の生理日や排卵日を予測しています。

そのため、排卵がいつもより遅れれば予測日もずれます。

「アプリでは昨日が生理予定日なのに来ない」

からといって、すぐ異常というわけではありません。

また妊活中には、アプリの排卵予測だけを頼りにするより、必要に応じて排卵検査薬や医療機関での超音波検査などを組み合わせることがあります。

アプリは身体を診断するものではなく、記録を助ける道具

として使うとよいでしょう。

まず3か月くらい「自分の変化」を記録してみる

周期の変化が気になる場合、受診を先延ばしにするという意味ではありませんが、記録があると状態を伝えやすくなります。

たとえば次の内容です。

  • 生理開始日と終了日
  • 周期の日数
  • 出血量の変化
  • 生理痛の強さ
  • 生理以外の出血の有無
  • 大きな体重変化や生活の変化
  • 妊活中であれば排卵検査や治療内容

すべて毎日入力する必要はありません。

気になったところだけでも十分です。

そして、

「以前より明らかに違う」

という変化があれば、その記録を婦人科で見せてみましょう。

こんな場合は婦人科へ相談してみましょう

一周期だけ数日ずれたという場合まで、すぐ病気を心配する必要はありません。

一方で、

  • 24日以内の周期が繰り返される
  • 39日以上の周期が続く
  • 90日以上生理が来ない
  • 以前は安定していたのに急に不規則になった
  • 生理以外の出血がある
  • 出血量が明らかに増えた
  • 強い生理痛が続く
  • 妊活中で排卵しているか分からない

といった場合には、一度婦人科で相談してみてください。

「もっと様子を見てからでないと受診してはいけない」

ということはありません。

自分にとって以前とは違う変化が続いていること自体が、相談する理由になります。

東洋医学では周期の数字だけで体質を決めません

東洋医学でも、生理周期は身体を見る大切な情報の一つです。

ただし、

周期が短いからこの体質。

長いからこのツボ。

と単純に決めるわけではありません。

たとえば、生理痛や経血の状態、冷え・ほてり、睡眠、胃腸、疲れ、生理前の変化なども一緒に見ていきます。

同じ40日周期でも、身体の状態は一人ひとり異なります。

また、婦人科での検査が必要な変化を、東洋医学の「体質」だけで説明しないことも大切です。

周期を「整えなければ」と自分を追い込まないでください

生理周期が不規則だと、

もっと早く寝ないと。

食事を変えないと。

冷やさないようにしないと。

と、自分の生活に原因を探したくなることがあります。

もちろん、睡眠や食事など健康的な生活は大切です。

でも、生理周期は努力だけで自由にコントロールできるものではありません。

PCOSや甲状腺など医療的な評価が必要なこともあります。

だから、

「周期が乱れたのは私の生活が悪いから」

と責めないでください。

原因を推測し続けるより、必要なときに検査を受けて身体の状態を確認しましょう。

生理周期の変化を一緒に整理したい方へ

ロータスリーフ 蓮心はり灸堂では、生理周期についてご相談いただく場合にも、周期の日数だけで身体を見ていません。

生理痛や経血の変化、冷え・ほてり、睡眠、胃腸、疲れなども確認しながら、今のお身体を整理します。

また、周期の変化から婦人科での確認が必要と考えられる場合には、医療機関での検査を優先していただきます。

生理周期や生理に伴うお悩みについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

「何日周期なら大丈夫?」より、自分の変化を見ていきましょう

生理周期には目安があります。

でも、数字だけを見て一喜一憂しなくて大丈夫です。

大切なのは、これまでの自分と比べて変わってきたのか、その変化が続いているのか、出血や痛みなどほかの変化も重なっていないかということです。

記録してみる。

必要なら婦人科で確認する。

そのうえで、生活や身体づくりを考える。

その順番で構いません。

「最近ちょっと周期が変わってきた」

という段階でも、一度身体を整理してみたい方はご相談ください。


この記事を書いた人

菅原 裕万
ロータスリーフ 蓮心はり灸堂 院長
はり師・きゅう師・医薬品登録販売者

施術歴17年以上。妊活・婦人科・マタニティなど、女性のライフステージに伴う身体の変化を中心に、生理周期・冷え・睡眠・胃腸なども確認しながら身体づくりをサポートしています。


参考・出典

日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会「産婦人科診療ガイドライン―婦人科外来編2023」

日本産科婦人科学会「HUMAN+ 女と男のディクショナリー」

American College of Obstetricians and Gynecologists(ACOG)「Abnormal Uterine Bleeding」

American College of Obstetricians and Gynecologists(ACOG)「Amenorrhea: Absence of Periods」

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