11月、12月の予定表を開いた瞬間。
仕事。
通院。
採卵や移植の予定。
クリスマス。
帰省。
年末年始。
いろいろな予定が一度に目に入って、
「この頃にはどうなっているんだろう」
と急に苦しくなることがあります。
まだ今日を過ごしているだけなのに、気持ちだけが何週間も先へ行ってしまう。
そんな夜もあります。
11月1日朝の記事
「年末が近づくと妊活がつらくなる理由」
では、年末になると妊活の焦りが強くなりやすい理由についてお伝えしました。
今夜は、その続きです。
予定を見るだけで苦しくなるとき、無理に前向きになろうとせず、少しだけ今日に戻る方法を考えてみます。
カレンダーが「未来の結果表」に見えてしまう
妊活中は、予定表がただの日程表ではなくなることがあります。
「この日に受診」
「この辺りで採卵」
「ここで移植できたら」
「その頃には判定日」
そんなふうに、予定の先に結果まで想像してしまいます。
そして、そのさらに先に、
「もし今回もだめだったら」
と考えてしまう。
まだ起きていないことなのに、頭の中ではもう結果を聞いたような気持ちになってしまうことがあります。
カレンダーを見るだけで疲れるのは、予定そのものが多いからだけではありません。
予定の先にある未来まで、一度に背負ってしまうからです。
今決めなくていいことまで考えなくていい
妊活では、先の予定を考える必要がある場面もあります。
仕事を休めるか。
病院の休診日はいつか。
薬はいつまであるか。
そうした確認は必要です。
でも、
「来月も治療を続けるのか」
「年末に結果が出ていなかったらどうするのか」
「来年はどうするのか」
まで、今夜全部決める必要はありません。
今決めることと、まだ決めなくていいことを分けてみてください。
たとえば今夜必要なのが、
「明日の薬を確認する」
だけなら、それだけで十分です。
来月のことは、来月の自分に任せてもいいのです。
予定を「全部見る」のをやめてみる
予定表を見ると苦しくなるときは、先まで全部見ないという方法もあります。
今週だけ。
次の受診日まで。
次の生理予定日まで。
それくらいの範囲に区切ってみてください。
妊活が長くなると、
「半年先まで考えておかないと」
と思うことがあります。
でも、治療は身体の状態や検査結果によって変わることもあります。
まだ決まっていない未来を、今の自分がすべて抱えなくても大丈夫です。
必要になったときに、その時点でまた考えればいい。
そうやって時間を小さく区切ることも、心を守る方法の一つです。
「今年中に」を一度外してみる
年末が近づくと、
「今年中に」
という言葉が頭に浮かびやすくなります。
今年中に妊娠したい。
今年中に移植したい。
今年中に結果がほしい。
でも、治療はカレンダーどおりに進むとは限りません。
卵胞の育ち方。
ホルモン値。
内膜の状態。
採卵できた数。
胚の発育。
いろいろな条件が重なりながら進んでいきます。
だから、
「今年中にできるか」より、「今の身体に必要なことは何か」
に戻ってみてください。
年をまたぐことは、妊活の失敗ではありません。
苦しくなったら、予定表を閉じてもいい
予定を確認するために開いたはずなのに、
気づけば一か月先、二か月先まで見ている。
そして、
「もうこんな時期」
「また時間が過ぎる」
と苦しくなる。
そんな夜は、予定表を閉じてしまって構いません。
今夜確認しなければ困ることがないなら、明日に回しても大丈夫です。
スマートフォンのカレンダーなら、画面を閉じる。
紙の手帳なら、いったん机の引き出しへ入れる。
小さなことですが、
「今はここまで」
と区切る動作になります。
今日できたことを一つだけ思い出す
妊活では、
「まだできていないこと」
に目が向きやすくなります。
まだ妊娠していない。
まだ移植できていない。
まだ結果が出ていない。
そんな夜こそ、
今日できたことを一つだけ思い出してみてください。
仕事へ行った。
薬を飲んだ。
病院へ行った。
ご飯を食べた。
お風呂に入った。
それで十分です。
妊活とは直接関係のないことでも構いません。
一日は、
「妊娠に近づいたかどうか」
だけで評価するものではありません。
今日を過ごしたことそのものも、あなたの一日です。
夫婦で「今日はここまで」と決める
夫婦で妊活をしていると、夜になってから治療の話を始めることがあります。
「次の受診どうする?」
「休み取れる?」
「今月もう一回できるかな」
必要な話ではありますが、寝る直前まで続くと、身体は休もうとしているのに頭だけが働き続けることがあります。
そんなときは、
「妊活の話は今日はここまで」
と二人で区切ってもいいと思います。
続きは明日。
急がない話は週末。
そう決めておくと、夜に考え続ける時間を減らしやすくなります。
妊活中でも、夫婦の夜すべてを治療の相談時間にしなくていいのです。
今夜ひとつだけするなら
もし今夜、予定表を見て苦しくなっているなら、
一度画面を閉じてみてください。
そして、
明日必要なことだけ確認する。
それ以外は、今夜決めない。
それだけで十分です。
予定を整理することと、未来を全部決めることは違います。
今夜は、
「年末までどうなるか」
ではなく、
「今日をどう終えるか」
だけ考えてみてください。
温かい飲み物を少し飲む。
お風呂に入る。
早めに布団へ入る。
それも、妊活中の身体を守る時間です。
未来を考えすぎて疲れたときは、身体から休める
気持ちが張りつめているときは、
肩や首に力が入る。
呼吸が浅くなる。
眠りが浅くなる。
胃腸が落ち着かない。
そんな身体の変化を感じることもあります。
ロータスリーフ 蓮心はり灸堂では、妊活の予定や治療内容だけではなく、今どれくらい身体が疲れているのかも大切にしています。
「妊活のことを考えすぎて疲れた」
そんな理由で相談していただいても構いません。
鍼灸は、未来の結果を約束するものではありません。
けれど、治療を続けている時間の中で、張りつめた身体を少し休ませる時間をつくることはできます。
妊活を続けるために、さらに頑張る。
それだけではなく、
頑張り続けている自分を、一度休ませる。
そんな時間も大切にしてほしいと思います。
今夜は、年末までの予定を全部考えなくても大丈夫です。
今日が終われば、それで十分。
また明日になったら、必要なことを一つずつ考えていきましょう。
参考・出典
・World Health Organization「Guideline for the prevention, diagnosis and treatment of infertility」
・European Society of Human Reproduction and Embryology「Routine psychosocial care in infertility and medically assisted reproduction」
・厚生労働省「不妊治療に関する取組」

