蓮心はり灸堂で大切にしている妊活サポート

不妊鍼灸による妊活サポートを表す奈良・上牧町の鍼灸院ブログ画像

10月28日朝の記事「妊活中に鍼灸院を選ぶ基準」では、妊活中に鍼灸院を選ぶときに確認したいことをお伝えしました。

国家資格があること。

現在の不妊治療を理解してくれること。

妊娠を保証するような説明をしないこと。

安全面や料金について説明できること。

そして、安心して相談できること。

では、実際に蓮心はり灸堂では、どんなことを大切にして妊活中の方と向き合っているのか。

今日は、普段の施術の中で大切にしている考え方をお話しします。

目次

「妊娠させる場所」とは考えていません

最初に、とても大切なことがあります。

鍼灸院が妊娠を約束することはできません。

妊娠には、年齢、卵子や精子、子宮・卵管、胚、排卵、治療方法など、さまざまな要素が関係します。

そのため当院では、

「この施術を受ければ妊娠できます」

「このツボで着床しやすくなります」

という説明はしていません。

鍼灸でできることと、病院で必要なことは役割が違います。

妊娠という結果だけを追いかけるのではなく、その治療期間を少しでも身体的・精神的に過ごしやすくすること。

そこを妊活サポートの一つの役割として考えています。

病院での治療を止めて、鍼灸へ置き換えることはしません

不妊治療中の方へ鍼灸を行うとき、病院での治療はとても重要です。

排卵誘発。

人工授精。

採卵。

胚移植。

黄体補充。

必要な検査。

これらを鍼灸に置き換えることはできません。

当院では、病院の治療を否定するのではなく、

現在どの治療段階にいるのかを確認したうえで施術を考える

ことを大切にしています。

薬を使用している場合も、自己判断で中止するようお伝えすることはありません。

薬や治療内容で不明なことがあれば、まず主治医へ確認していただきます。

初回は「何に困っているか」を整理するところから

妊活中の方が鍼灸院へ来られる理由は、一人ひとり違います。

採卵に向けて身体を整えたい。

移植を控えている。

生理痛が強い。

冷えが気になる。

眠れない。

胃腸が弱い。

治療が長くなって疲れている。

何を相談すればいいか自分でも分からない。

という方もいます。

ですから初回から、

「妊活だからこの施術です」

と決めることはありません。

これまでの妊活歴や治療状況を伺い、

今、一番困っていることは何なのか

を一緒に整理するところから始めます。

検査結果は「身体を責める材料」にしません

妊活では、たくさんの数字を見ることがあります。

AMH。

FSH。

内膜の厚さ。

採卵数。

受精率。

胚の評価。

精液検査。

検査結果が思ったような数字ではないと、

「自分の身体が悪い」

と思ってしまうことがあります。

でも、検査結果は身体を責めるための数字ではありません。

治療方針を考えるための情報です。

当院でも必要に応じて検査結果を確認しますが、

「この数字だから妊娠できない」

という説明には使いません。

数字を身体全体の一部として見ること。

そこを大切にしています。

生理周期だけではなく、普段の体調も確認します

不妊治療では、生理周期や排卵、採卵・移植予定などが中心になります。

鍼灸では、それに加えて普段の身体についても確認します。

眠れているか。

食欲はあるか。

便通はどうか。

冷えやほてりはあるか。

疲れが抜けているか。

生理痛はどうか。

こうしたことです。

妊活をしているからといって、身体は生殖器だけでできているわけではありません。

仕事をし、食事をし、眠り、一日を過ごしている身体全体があります。

だからこそ、

妊活だけを見るのではなく、その方の日常を含めて身体を見る

ことを大切にしています。

「冷えていますね」で終わらせません

妊活と鍼灸では、冷えという言葉がよく使われます。

でも、

「冷えているから妊娠しにくい」

と単純に説明することはありません。

足は冷たいけれど顔はほてる方。

全身が寒く感じる方。

疲れた日だけ冷える方。

生理前に冷えが強くなる方。

同じ「冷え」でも違います。

また、冷えが気になるからといって、すべての方へ強く温める施術をするわけでもありません。

その方が実際にどのように冷えているのかを見ること。

それが先です。

食事について「禁止事項」を増やしすぎない

妊活を始めると、

これを食べたほうがいい。

これは食べないほうがいい。

という情報が増えていきます。

当院でも食生活についてお話をすることはありますが、

「妊活中だからこれは禁止」

というルールを次々増やすことは大切だとは考えていません。

食事がストレスになり、

食べるたびに罪悪感を持つようになれば、身体づくりそのものが苦しくなります。

特別な食品を増やすより、

食事を大きく抜いていないか。

胃腸がつらくないか。

無理なく続けられているか。

を確認します。

身体づくりが、新しい我慢の連続にならないこと。

そこも大切にしています。

サプリメントも「多ければ多いほどよい」とは考えません

妊活中には、葉酸をはじめ、さまざまなサプリメントを利用する方がいます。

必要な栄養を補うために役立つものもあります。

一方で、種類が増えすぎて、

「何を飲んでいるのか自分でも分からない」

ということもあります。

サプリメントについて相談を受けた場合も、

たくさん追加することを前提にはしません。

現在使用しているものや食生活、病院での治療内容などを確認しながら考えます。

処方薬との関係がある場合には、医師や薬剤師への確認を優先します。

「週○回通わないと妊娠できない」とは考えません

妊活鍼灸について調べると、

週2回。

週1回。

採卵前はこの回数。

といった情報を見かけることがあります。

身体の状態や治療スケジュールによって施術間隔をご提案することはあります。

ただし、

その回数を守らなければ妊娠できないというものではありません。

病院への通院。

仕事。

家庭。

費用。

さまざまなことがあります。

継続そのものが負担になれば、本来身体を整えるための通院が新しいストレスになってしまいます。

その方の生活の中で続けられることも大切です。

採卵前は「採卵数を増やす」ことだけを目標にしません

採卵前になると、

「少しでも卵を増やしたい」

と思うのは自然なことです。

ただ、鍼灸で採卵数を保証することはできません。

当院では採卵前であっても、採卵数だけに目標を置くのではなく、

睡眠。

胃腸。

疲労。

冷えやほてり。

刺激周期中の身体の負担。

などを確認します。

治療中の身体が少しでも過ごしやすくなるように整えることを中心に考えます。

移植前も「着床させる施術」とは考えません

胚移植が近づくと、

「着床にいいことを全部したい」

と思う方がいます。

とても大切な胚だからこそ、その気持ちはよく分かります。

でも、

このツボ。

このお灸。

この食べ物。

を使えば着床できる、というものではありません。

移植前も、今の身体を確認しながら無理のない施術を行います。

治療施設から指示されている薬や生活上の注意があれば、それを優先します。

鍼灸が移植の主役になるのではなく、医療による治療を受けている身体を支える立場であること。

そこを忘れないようにしています。

移植後は「何かしなければ」を増やしすぎない

胚移植が終わると、判定日までが長く感じます。

温めたほうがいい?

運動は?

食事は?

ツボは?

と、何かをしたくなる時期です。

でも、移植後こそセルフケアを増やしすぎないことも大切です。

処方された薬を指示どおり使う。

通院先から説明された生活上の注意を守る。

普段どおり食べる。

疲れたら休む。

基本はそこです。

鍼灸でも、

着床させようと刺激を増やすことはしません。

判定日まで少しでも落ち着いて過ごせる身体づくりを考えます。

陽性判定後は、妊活中と同じ施術を続けません

妊娠判定が陽性になったあとも、鍼灸を受けたいという方がいます。

その場合は、妊活中と同じ考え方ではありません。

妊娠週数。

胎嚢・心拍確認の状況。

出血や腹痛。

使用している薬。

病院からの指示。

などを確認します。

出血や強い腹痛などがある場合には、鍼灸で様子を見るのではなく、産婦人科や治療施設への相談を優先します。

妊娠したら、妊娠期の身体へ施術の考え方を切り替える。

これはとても大切にしていることです。

妊娠したら「卒業」ではなく、その先の身体もあります

妊活中は、どうしても妊娠判定が大きな目標になります。

でも、身体の変化はその先も続きます。

つわり。

腰痛。

むくみ。

逆子。

出産。

産後の疲れ。

授乳や睡眠不足。

妊娠は、身体の新しい変化の始まりでもあります。

当院では、必要に応じて妊娠中や産後まで身体の変化に合わせたケアを行っています。

「妊娠したら終わり」ではなく、

その後の生活まで含めて女性の身体を見ていくこと

も大切にしています。

治療を休みたい気持ちも尊重します

妊活が長くなると、

「もう少し頑張りたい」

という気持ちと、

「少し休みたい」

という気持ちが同時に出ることがあります。

治療を休むことは、諦めることと同じではありません。

ご夫婦で考えたい。

仕事を整えたい。

一度身体を休ませたい。

そんな時期もあります。

鍼灸院だから、

「続けたほうがいい」

と通院を押しつけるのではなく、

今、その方にとって何が負担になっているのか

を一緒に整理できる場所でありたいと考えています。

転院を考えているときも、答えを決めつけません

病院を変えるべきか迷っている。

今の治療を続けるか悩んでいる。

そんな相談を受けることもあります。

鍼灸師が、

「この病院へ変えたほうがいい」

と医療の選択を一方的に決めるべきではないと考えています。

ただ、

何に不満を感じているのか。

説明が足りないのか。

治療方針に納得できないのか。

通院そのものが大変なのか。

を整理するお手伝いはできます。

必要であれば、主治医へ何を質問すればよいかを一緒に考えることもあります。

男性側も「検査結果だけ」にしない

妊活は女性だけのものではありません。

精液検査の結果や生活習慣など、男性側について相談を受けることもあります。

ただし、男性不妊の診断や検査は医療機関で行うものです。

当院は基本的に女性専用ですが、既存患者さまからのご紹介やご夫婦での来院の場合には、男性のご相談にも対応しています。

睡眠、食事、生活リズムなど、

ご夫婦の妊活として考えること

も大切にしています。

「何か悪いところを探す」ための施術にはしません

東洋医学では、

腎虚。

気虚。

血虚。

瘀血。

などの言葉を使うことがあります。

でも、それは、

「あなたの身体には悪いところがたくさんあります」

と不安を増やすための言葉ではありません。

今の身体をどう整理するかを考えるための一つの見方です。

「瘀血があるから妊娠できない」

「腎が弱いから卵子が悪い」

といった単純な説明はしません。

東洋医学の言葉を、妊娠できない理由へ変換しないこと。

そこも大切にしています。

施術を受けるたびに「良くなりましたか?」と採点しなくていい

鍼灸を始めると、

冷えは改善した?

生理は変わった?

眠れるようになった?

と結果を確認したくなります。

変化が分かることはもちろんあります。

でも、毎回の施術を、

良かった。

悪かった。

で採点する必要はありません。

治療中の身体は薬やホルモンの影響も受けていますし、仕事や季節によって体調も変わります。

一回の施術だけを見るのではなく、

少し長い目で身体の変化を見ること

を大切にしています。

話したくない日は、無理に妊活の話をしなくてもいい

治療について毎日考えていると、

鍼灸院に来たときくらい妊活の話をしたくない。

という日もあると思います。

そんな日は、

「今日はあまり治療のことを話したくありません」

と言っていただいて構いません。

必要な医療情報は確認しますが、それ以外のことまで無理に聞き出す必要はないと考えています。

施術中に眠りたい。

静かに過ごしたい。

そんな日もあります。

妊活中だから、どこへ行っても妊活の話をしなければならないわけではありません。

不安なことを「こんなこと聞いていい?」と思わなくて大丈夫

治療中には、

薬のこと。

病院で言われたこと。

生活のこと。

夫婦のこと。

いろいろな疑問が出てきます。

鍼灸院で答えられることもあれば、医師や薬剤師へ確認したほうがよいこともあります。

大切なのは、

「それは分かりません」

「これは主治医へ確認してください」

と役割を分けることだと思っています。

分からないことを曖昧に答えるより、必要な専門家へつなぐ。

何でも鍼灸で解決しようとしないこと。

これも安全な妊活サポートの一つです。

当院が大切にしているのは「続けられる身体づくり」

妊活を始めると、

運動。

食事。

サプリメント。

睡眠。

温活。

セルフお灸。

と、やることが増えていきます。

でも、それを全部続けなければならないとしたら、とても疲れてしまいます。

当院では、

今できること。

今はしなくてもいいこと。

を整理することも大切にしています。

身体づくりは、妊娠するための試験ではありません。

一日できなかったから失敗でもありません。

妊活が終わったあとにも続けられるくらいの生活をつくること。

それが理想だと考えています。

蓮心はり灸堂の考え方をもっと知りたい方へ

当院では、妊活だけでなく、その方の生活やこれまでの身体の変化も含めて施術を考えています。

施術そのものだけではなく、

どういう考え方で患者さまと向き合うのか。

何を大切にしているのか。

について、院としての考え方をまとめています。

当院の考え方をもう少し詳しく知ってから相談したい方はこちらをご覧ください。

「ここなら話してみよう」と思えたときに

妊活には、たくさんの選択があります。

病院。

治療方法。

薬。

検査。

そして、身体づくり。

すべてに正解があるわけではありません。

鍼灸院選びも同じです。

当院がすべての方に合うとは思っていません。

だからこそ、

「ここなら今の治療について話せそう」

「身体のことを一度整理してみたい」

と思ったときに来ていただければと思います。

妊娠を約束する場所ではなく、

今受けている治療を大切にしながら、身体と生活を一緒に整えていく場所。

ロータスリーフ 蓮心はり灸堂では、そんな妊活サポートを大切にしています。

初めての方で、今の治療状況や身体について一度相談してみたい方はご利用ください。


この記事を書いた人

菅原 裕万
ロータスリーフ 蓮心はり灸堂 院長
はり師・きゅう師・医薬品登録販売者

施術歴17年以上。妊活・不妊治療中の身体づくりを中心に、婦人科・マタニティ・産後など、女性のライフステージに伴う身体の変化をサポートしています。医療機関での治療状況も確認しながら、その日の身体と生活に合わせた施術を大切にしています。


参考・出典

厚生労働省「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師について」

厚生労働省「あはき・柔整広告ガイドライン」

公益社団法人 全日本鍼灸学会「鍼灸安全対策ガイドライン2025年版」

米国国立補完統合衛生センター(NCCIH)「Acupuncture: Effectiveness and Safety」

日本生殖医学会「生殖医療ガイドライン」

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