妊活や不妊治療を続けていると、
「身体も一緒に整えた方がいいのかな」
と思うことがあります。
肩や首がいつも張っている。
腰が重い。
眠りが浅い。
胃腸の調子が安定しない。
冷えやほてりが気になる。
採卵を繰り返して疲れてきた。
胚移植が近づくと身体まで緊張する。
そんなときに候補として出てくるのが、
整体。
マッサージ。
鍼灸。
です。
でも、
「妊活ならどれがいい?」
「整体で骨盤を整えた方がいい?」
「マッサージで血流をよくした方がいい?」
「鍼灸は本当に妊活に意味がある?」
と迷う方も多いのではないでしょうか。
最初に結論からお伝えすると、
肩こりや筋肉疲労を楽にしたいのか、姿勢や身体の動かしやすさを相談したいのか、不妊治療の経過まで含めて身体全体を継続的に整えたいのかによって、選び方は変わります。
その中でも、
妊活・不妊治療の段階を確認しながら、月経、睡眠、胃腸、冷えやほてり、疲労、身体の緊張などを一緒に見ていきたい方にとって、鍼灸は取り入れる価値のある選択肢の一つ
だと考えています。
さらに近年は、体外受精などの生殖補助医療に鍼灸を併用した場合の妊娠率や着床率について、前向きな研究結果も報告されています。
今回は、
整体・マッサージ・鍼灸の違いだけでなく、「なぜ妊活中に鍼灸を取り入れる方がいるのか」
まで、わかりやすくお伝えします。
まず、整体・マッサージ・鍼灸は同じものではありません
「身体を整えてもらう場所」
として一括りにされることがありますが、日本では資格制度にも違いがあります。
整体|施術方法や施術者の背景は施設によってさまざま
「整体師」という名称そのものには、国が定める単一の国家免許制度はありません。
民間資格を取得している方。
独自の技術を学んでいる方。
柔道整復師などの国家資格を持ちながら「整体」という名称を使っている方。
など、施術者の背景はさまざまです。
ですから、
「整体だから良い」
「整体だから危険」
と名前だけで判断するのではなく、
誰が、どのような資格を持ち、どんな方法で施術するのか
まで確認することが大切です。
マッサージ|あん摩・マッサージ・指圧には国家資格があります
日本で、医師以外があん摩・マッサージ・指圧を業として行うには、
あん摩マッサージ指圧師
の国家免許が必要です。
筋肉の張り。
肩こり。
腰の疲労。
脚のだるさ。
など、身体の筋肉疲労を楽にする目的で利用している方も多いでしょう。
ただし、一般的なリラクゼーション施設などでも「マッサージ」という言葉が広い意味で使われることがあります。
利用する場合は資格を確認しておくと安心です。
鍼灸|はり師・きゅう師は国家資格です
鍼灸を業として行う場合は、
はり師・きゅう師
の国家資格が必要です。
鍼やお灸、経穴(ツボ)などを用いて施術します。
妊活・婦人科領域を専門的にみている鍼灸院では、
肩こりや腰痛だけではなく、
・月経周期
・月経痛や経血の状態
・採卵周期
・採卵後
・胚移植前後
・使用している薬
・睡眠
・胃腸
・冷えやほてり
・疲れ方
なども確認しながら施術内容を調整します。
整体・マッサージ・鍼灸を簡単に比べると?
大まかな目安としては、次のように考えるとわかりやすいでしょう。
| 方法 | 相談しやすい内容 | 資格 | 妊活中に確認したいこと |
|---|---|---|---|
| 整体 | 姿勢、身体の動かしにくさ、筋肉の張りなど | 「整体師」としての統一国家資格はなし | 施術者の資格・経歴・刺激方法 |
| あん摩・マッサージ・指圧 | 肩こり、腰の張り、筋肉疲労など | 国家資格あり | 国家資格者か、刺激量 |
| 鍼灸 | 身体の痛みや張り、月経に伴う不調、睡眠、胃腸、疲労など | 国家資格あり | 妊活・不妊治療への理解、治療段階への対応 |
どれが絶対に優れている、ということではありません。
ただ、
「不妊治療の経過まで含めて、身体全体を継続して相談したい」
という目的では、妊活・婦人科領域を理解している鍼灸院には独自のメリットがあります。
妊活中に鍼灸を取り入れるメリットは?
ここが今回、一番お伝えしたいところです。
鍼灸は、
「肩こりをほぐして終わり」
だけではありません。
妊活中には、次のような使い方ができます。
メリット1 採卵・胚移植など治療段階に合わせて身体を見てもらえる
妊活中の身体は、いつも同じ状態ではありません。
月経中。
卵胞を育てている時期。
排卵後。
採卵前。
採卵後。
胚移植前。
胚移植後。
判定日まで。
妊娠判定後。
それぞれで身体の状態や注意したいことが変わります。
特に体外受精では、卵巣刺激によって複数の卵胞が育ち、採卵前後に卵巣が大きくなっている場合があります。
その時期に、
普段と同じ強さで腹部へ刺激を入れる。
強く身体をひねる。
ということが適しているとは限りません。
妊活を理解している鍼灸院であれば、
「今日は生理何日目か」だけではなく、「今どの治療段階なのか」を確認して施術内容や刺激量を調整できる
ことがメリットです。
メリット2 妊活中に起こる複数の不調を一緒に相談できる
不妊治療をしているからといって、困っているのが「妊娠できないこと」だけとは限りません。
実際には、
・肩こり
・腰の重さ
・頭痛
・身体の緊張
・眠りの浅さ
・疲労
・胃もたれ
・便秘や下痢
・冷え
・ほてり
・むくみ
・月経痛
など、いくつもの不調が重なることがあります。
鍼灸では、
「子宮だけ」「卵巣だけ」を見るのではなく、今の身体全体の状態を確認しながら施術を考えられる
という特徴があります。
不妊治療が長くなればなるほど、
「妊娠するための身体」だけではなく、
治療を続けている自分自身の身体をケアすること
も大切になります。
メリット3 毎回身体の変化を確認しながら継続して施術できる
一回身体をほぐして終了ではなく、
前回より眠れているか。
胃腸はどうか。
月経痛はどうだったか。
採卵後の疲れは残っていないか。
薬を変えてから体調に変化はないか。
などを確認しながら施術できます。
不妊治療では、
診察。
採血。
採卵。
胚移植。
と治療が進んでいきます。
その経過と並行して、
身体側の変化も継続して見ていけること
は、妊活に鍼灸を取り入れる大きなメリットの一つだと考えています。
鍼灸を併用すると妊娠率や着床率が高くなるデータもあります
「鍼灸は身体が楽になるだけ?」
と思う方もいるでしょう。
実は、鍼灸と体外受精・顕微授精などの生殖補助医療については、世界中で多くの研究が行われています。
そして、
鍼灸を併用した群で、臨床妊娠率や着床率が高かった研究も複数報告されています。
2026年のメタ解析では42試験・9,390人を解析
2026年に発表されたメタ解析(複数の研究結果をまとめて分析した、信頼性の高い研究方法)では、
42試験、9,390人
の生殖補助医療を受ける女性について、鍼灸を併用した場合の治療成績が解析されました。
その結果、
臨床妊娠率 RR 1.25
着床率 RR 1.16
と、鍼灸併用群で統計学的に有意に高い結果が報告されています。
RR 1.25というのは、
「妊娠率が25ポイント上がる」
という意味ではありません。
比較した対照群に対し、
臨床妊娠が確認される割合が相対的に約1.25倍だった
という意味です。
一方、出生率については、
RR 1.14
でしたが、統計学的な有意差には達していませんでした。
また研究間にはばらつきがあり、エビデンスの確実性については非常に低いと評価されています。
したがって、
「鍼灸を受ければ必ず妊娠率が25%上がる」
とは言えません。
しかし同時に、
「鍼灸と妊娠・着床について前向きなデータはない」ということでもありません。
妊活に鍼灸を取り入れる意味を考えるうえで、注目してよい研究結果だと思います。
過去の無作為化試験でも、妊娠率が高かった報告があります
有名な研究の一つに、2002年のPaulusらの研究があります。
体外受精の胚移植前後に鍼治療を行ったところ、
鍼灸群 42.5%
対照群 26.3%
で、臨床妊娠率が鍼灸群で高かったと報告されています。
また、Dieterleらの研究でも、
鍼灸群 33.6%
対照群 15.6%
と、臨床妊娠率に有意な差が報告されています。
こうした研究があることも、
妊活領域で鍼灸が長く研究されてきた理由の一つです。
ただし、すべての研究で同じ結果ではありません
ここは、とても大切です。
2018年に行われた848人規模の無作為化比較試験では、
鍼治療と偽鍼を比較した結果、
出生率に明確な差は確認されませんでした。
つまり現在の研究全体を見ると、
「鍼灸を受ければ妊娠率も出生率も必ず上がる」
と断定することはできません。
一方で、
臨床妊娠率。
着床率。
について前向きなRCTや統合解析が複数あるのも事実です。
だから当院では、
鍼灸を「妊娠を保証する治療」としてではなく、生殖医療に併用する身体づくりの一つとして考えています。
興味深いのは「移植当日だけ」ではない可能性
2026年のメタ解析では、
鍼灸を行った時期についても解析されています。
その中では、
胚移植当日だけ鍼灸を行った研究よりも、卵巣刺激期間など治療周期の中で鍼灸を行った研究群で、より良好な結果を示す傾向
がみられました。
ただし、
治療時期と施術回数が重なっている。
研究方法にも違いがある。
などの理由から、
「採卵周期に○回受ければ妊娠率が上がる」
と決められる段階ではありません。
それでも、
鍼灸を「移植日の一回勝負」として考えるより、治療経過と身体の状態を見ながら継続的に取り入れる
という考え方を支持する興味深い結果だと思います。
当院でも「移植当日に一回受ければいい」とは考えていません
不妊鍼灸というと、
「胚移植の日に鍼灸を受ける」
というイメージを持つ方もいます。
もちろん、移植前後の身体の緊張などについて施術を行うことはあります。
でも当院では、
移植当日だけ鍼灸を行えばよいとは考えていません。
採卵へ向かう身体。
採卵後の身体。
胚移植へ向かう身体。
判定を待っている身体。
治療を休んでいる時期。
それぞれ状態は違います。
その時々の、
睡眠。
胃腸。
疲労。
冷えやほてり。
身体の緊張。
月経。
治療内容。
を確認しながら、
「今の身体に何が必要か」を一緒に考えていくこと
を大切にしています。
鍼灸は「病院の代わり」ではなく「病院の治療と一緒に使うもの」
ここも重要です。
不妊の原因を調べる。
ホルモンを評価する。
卵管を確認する。
精液検査を行う。
排卵誘発をする。
採卵する。
胚を培養する。
胚移植を行う。
こうしたことは、生殖医療を行う医療機関の役割です。
鍼灸でその代わりをすることはできません。
でも、
不妊治療を続けている間の、
身体の緊張。
睡眠。
胃腸。
疲労。
肩こり。
腰の重さ。
冷えやほてり。
月経に伴う不調。
などは、治療期間中も続いています。
そこで、
病院で必要な不妊治療を受けながら、鍼灸で治療を続けている身体全体を整えていく。
この二つを対立させる必要はありません。
むしろ、
役割の違うものを上手に組み合わせる
というのが、当院が考える妊活と鍼灸の付き合い方です。
整体は妊活中に受けてもいい?
整体を利用すること自体が悪いわけではありません。
たとえば、
姿勢が気になる。
腰や背中が動かしにくい。
仕事で身体が固まっている。
といった目的で施術を受け、身体が楽になる方もいるでしょう。
ただし、
「骨盤が歪んでいるから妊娠できない」
「骨盤矯正をすれば着床する」
という説明は慎重に受け止めてください。
不妊には、
卵子。
精子。
胚。
ホルモン。
卵管。
子宮内膜。
子宮の状態。
年齢。
など、さまざまな要因が関係します。
姿勢や骨盤の左右差だけを、不妊の原因として背負う必要はありません。
マッサージは妊活中にどう使う?
肩。
首。
腰。
脚。
などの筋肉疲労や張りを楽にしたい場合には、あん摩・マッサージ・指圧を利用する選択肢があります。
「身体が軽くなった」
「緊張が抜けた」
と感じる方もいるでしょう。
ただし、
マッサージそのものが体外受精の妊娠率や出生率を改善するかについては、十分な研究がありません。
米国生殖医学会(ASRM)でも、IVF・胚移植の成績改善を目的としたマッサージについては、推奨できるほど十分な根拠がないとしています。
そのため、
筋肉疲労を楽にすることが目的なのか、不妊治療を含めた身体づくりが目的なのか
で選ぶとわかりやすいでしょう。
「血流をよくすれば妊娠できる」と単純には考えません
妊活では、
「血流改善」
という言葉が非常によく使われます。
整体。
マッサージ。
鍼灸。
温活。
運動。
さまざまな場所で出てきます。
確かに、子宮や卵巣の血流について研究はされています。
鍼灸についても、
子宮周辺の血流。
自律神経。
ストレス反応。
子宮内膜。
などとの関連が研究されています。
ただし、
「手足が温かくなった=子宮血流が増えた=妊娠率が上がる」
というほど単純ではありません。
当院でも、
「血流をよくすれば妊娠できます」
という説明はしていません。
身体の状態を一つの言葉だけで決めず、
妊活全体の中で、その方の身体を見ていく
ことを大切にしています。
採卵前は、施術の強さにも注意が必要
体外受精で卵巣刺激を行っていると、複数の卵胞が育ち、卵巣が普段より大きくなることがあります。
・お腹が張る
・動くと違和感がある
・下腹部が重い
という方もいます。
その時期に、
「卵巣の血流をよくするため」
と、お腹を強く揉んだり、強く身体をひねったりする必要はありません。
妊活を理解している施術者であれば、
採卵が近いことを踏まえて刺激量を調整する
ことが大切です。
鍼灸を受ける場合も、
「○日に採卵予定です」
と伝えてください。
採卵後は「鍼灸より病院」が先になる症状もあります
採卵後、
お腹の張り。
軽い違和感。
疲労。
などがある方もいます。
一方、
・急激に腹部膨満が強くなる
・強い腹痛
・吐き気や嘔吐が続く
・息苦しい
・尿量が減る
・急激に体重が増える
などがある場合には、
鍼灸や整体で整える前に、採卵を行った医療機関へ連絡してください。
卵巣過剰刺激症候群(OHSS)など、医学的に確認した方がよい場合があります。
医療機関へ相談すべき状態を見分けながら施術を行うことも、妊活を扱う施術者には必要なことです。
胚移植後も「何もしない方がいい」わけではありません
胚移植後、
「動いたら胚が落ちる?」
「鍼灸を受けて刺激にならない?」
と心配になる方もいます。
しかし、胚移植後に長時間安静にすることで妊娠率が上がるとは考えられておらず、通常の日常生活まで止める必要はありません。
鍼灸についても、
移植後だから一律に禁止、
というものではありません。
ただし、
刺激量や施術内容は、妊娠の可能性がある時期であることを踏まえて調整する
ことが大切です。
不安がある場合は、胚移植を受けたことを必ず施術者へ伝えてください。
不妊治療中の「不安や緊張」にも鍼灸を取り入れる意味があります
採卵。
受精結果。
胚盤胞。
胚移植。
判定日。
不妊治療には、
「結果を待つ時間」
が何度もあります。
身体は何もしていなくても、
頭の中では治療のことを考え続けている。
肩に力が入る。
眠りが浅い。
胃が重い。
という方もいます。
鍼灸と体外受精について行われた研究では、妊娠結果だけでなく、
胚移植時の不安の軽減
について前向きな結果が報告された研究もあります。
鍼灸を受ける目的を、
「妊娠率を上げること」
だけに限定せず、
治療期間中に心身を消耗させすぎないための時間
として考えることもできます。
こんな方は、妊活に鍼灸を取り入れることを検討してみてください
次のような方は、
妊活中の身体づくりの一つとして鍼灸を検討する価値があると思います。
・不妊治療を始めてから身体の緊張や疲労が強くなった
・採卵を繰り返し、身体を一度整えたい
・胚移植へ向けて生活や身体の状態を整えたい
・肩こりや腰痛も一緒に相談したい
・眠りが浅い、寝つきにくい
・胃腸が弱く、食事やサプリが負担になる
・冷えだけでなく、ほてりや汗も気になる
・月経痛や月経前の不調がある
・妊活情報が多すぎて、自分に何が必要なのかわからない
・病院での治療を続けながら、身体づくりも一緒に行いたい
特に、
「病院では治療を進めてもらっている。でも、自分の身体全体について相談できる場所もほしい」
と感じている方にとって、妊活を理解した鍼灸院は一つの選択肢になると思います。
鍼灸院を選ぶときに確認したいこと
妊活で鍼灸を取り入れる場合、
「不妊鍼灸」
と書いてあるだけで選ばず、次の点も確認してみてください。
国家資格を持っているか
はり師・きゅう師の免許を持つ施術者か確認します。
不妊治療について理解しているか
タイミング法。
人工授精。
採卵。
胚移植。
黄体補充。
などについて、治療段階を理解した施術ができるかも大切です。
使用している薬まで確認してくれるか
ホルモン剤や排卵誘発剤などを使っている場合、治療経過と合わせて身体を見ることが大切です。
できること・できないことを説明してくれるか
「必ず妊娠します」
「卵子の質を上げます」
「子宮を治します」
などと断定するのではなく、
研究でわかっていること。
まだわからないこと。
鍼灸でサポートできること。
を分けて説明してくれるところを選びましょう。
「妊娠率のデータがある」ことと「妊娠を保証する」ことは違います
今回ご紹介したように、
鍼灸併用群で、
臨床妊娠率や着床率が有意に高かった研究やメタ解析はあります。
これは、妊活へ鍼灸を取り入れることを考えるうえで、十分に注目してよいデータです。
一方で、
すべての女性に同じ効果がある。
何回受ければよい。
何曜日に受ければよい。
鍼灸だけで妊娠できる。
とまではわかっていません。
だからこそ、
研究で示されている可能性を活かしながら、目の前の患者さんの身体と治療経過に合わせて施術すること
が大切だと考えています。
整体・マッサージ・鍼灸は、目的で選んでみましょう
肩や腰の筋肉疲労を楽にしたい。
それなら、国家資格を持つあん摩マッサージ指圧師などへ相談する選択肢があります。
姿勢や身体の動かしやすさが気になる。
整体を検討するなら、施術者の資格や施術方法を確認して利用します。
そして、
不妊治療の経過を共有しながら、月経・睡眠・胃腸・冷えやほてり・疲労・身体の緊張などを継続して整えたい。
そのような方には、
妊活・不妊治療を理解している鍼灸院
を選択肢の一つとしておすすめします。
鍼灸は「最後に試すもの」とは限りません
妊活がうまくいかなくなってから、
「もうできることがないから鍼灸へ」
という方もいらっしゃいます。
もちろん、その段階からでもご相談いただけます。
でも、
鍼灸は必ずしも、
病院の治療で結果が出なかった最後に試すもの
ではありません。
妊活を始めたころから。
人工授精中から。
採卵へ向かう時期から。
胚移植へ向かう時期から。
病院での治療と並行しながら取り入れる方法もあります。
特に最新の研究では、胚移植当日の一回だけではなく、治療周期の中で継続的に鍼灸を行った研究に前向きな結果がみられている点も注目されています。
「もっと早く相談しておけばよかった」とならないために、身体のことが気になった段階で一度相談してみる。
それも一つの使い方です。
鍼灸院へ相談するのは、どのタイミングがいい?
「鍼灸を取り入れてみたい」
と思っても、
採卵前から?
移植前から?
生理中でもいい?
治療を休んでいるときでもいい?
と迷うと思います。
このテーマの続きは、8月24日の
「妊活中に鍼灸院へ相談するタイミング」
で、
・妊活を始めたばかり
・タイミング法
・人工授精
・採卵前
・採卵後
・胚移植前
・胚移植後
・判定日まで
・治療をお休みしている時期
に分けて、
それぞれの時期に鍼灸を取り入れる意味
を詳しくお伝えします。
病院で治療することと、鍼灸で身体を整えることは両立できます
不妊治療では、
卵胞。
ホルモン値。
精子。
胚。
子宮内膜。
など、どうしても「結果」や「数字」に意識が向きます。
それは治療上、とても大切なことです。
一方で、
その治療を受けている自分自身の、
睡眠。
食事。
胃腸。
月経。
疲労。
肩こり。
腰の重さ。
冷えやほてり。
緊張。
も続いています。
病院では、妊娠に必要な検査や医学的治療を受ける。
そして鍼灸では、
その治療を続けている自分自身の身体を整えていく。
どちらかを選ぶ必要はありません。
研究でも、鍼灸併用群で臨床妊娠率や着床率が高かった結果が報告されています。
もちろん、鍼灸によって妊娠を保証することはできません。
それでも、
妊娠を目指す治療に、身体全体を整える選択肢を加える。
それが、妊活に鍼灸を取り入れる大きな意味の一つだと当院では考えています。
【参考・出典】
厚生労働省「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師について」
厚生労働省「はり師及びきゅう師と無資格者との判別について」
米国生殖医学会(ASRM)「胚移植の実施に関するガイドライン」
Frontiers in Endocrinology「生殖補助医療に併用する鍼治療のタイミングと施術量に関するメタ解析・ネットワークメタ解析」
Fertility and Sterility「生殖補助医療患者の妊娠率に対する鍼治療の影響」
Fertility and Sterility「体外受精・顕微授精の治療成績に対する鍼治療の影響」
JAMA「体外受精女性における鍼治療と偽鍼治療の出生率への影響」
Reproductive BioMedicine Online「体外受精女性における鍼治療と胚移植時の不安に関する研究」
妊活に鍼灸を取り入れてみたい方へ
「病院で治療は進んでいるけれど、身体のことも一緒に整えたい」
「採卵や胚移植に向けて、自分にできる身体づくりを始めたい」
「不妊治療が長くなり、疲れや睡眠、胃腸の不調まで気になるようになった」
そんな方にとって、鍼灸は妊活へ取り入れられる選択肢の一つです。
ロータスリーフ 蓮心はり灸堂では、
・現在の妊活・不妊治療の段階
・月経周期
・採卵や胚移植の予定
・使用している薬
・睡眠
・胃腸の状態
・冷えやほてり
・肩こりや腰の張り
・疲労
・身体の緊張
などを確認しながら、その日の身体に合わせて施術を行います。
「妊活だから毎回同じ施術」
ではありません。
採卵前なら採卵前の身体。
胚移植前なら胚移植へ向かう身体。
治療をお休みしているなら、その時期の身体。
というように、
治療経過と身体の変化の両方を見ながら、継続して整えていくこと
を大切にしています。
研究では、鍼灸を併用した群で臨床妊娠率や着床率が高かった結果も報告されています。
そうした可能性も大切にしながら、
病院での不妊治療と鍼灸、それぞれの良さを活かして妊娠を目指す身体づくりを支えていく。
それが当院の妊活サポートです。
「今の治療段階から鍼灸を始めてもいい?」
「採卵や胚移植に合わせて通うなら、いつからがいい?」
「まず自分の身体の状態を相談したい」
という方は、LINEからお気軽にご相談ください。f

