受診前にメモしておくと役立つこと

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診察室に入る前までは、聞きたいことがたくさんあったのに。
先生を前にすると、頭が真っ白になってしまう。
帰り道で「あれも聞けばよかった」と、ひとりで落ち込んでしまう。

妊活中や不妊治療中の受診では、こういうことが本当によくあります。

それは、あなたが説明下手だからではありません。
緊張しているからです。

そして、それだけ自分の身体のことを大切に考えているからです。

まず最初にお伝えしたいことがあります。

受診前のメモは、完璧に書くためのものではありません。
自分を守るため。
聞き忘れを減らすため。
医師に今の状態を伝えやすくするため。
そして、診察室で少しでも安心して話すためのものです。

妊活では、月経周期、排卵、ホルモン、検査結果、薬、治療方針、夫婦のこと、仕事のこと、費用のことなど、考えることがたくさんあります。

全部を頭の中だけで抱えていると、苦しくなるのは自然なことです。

今日は、妊活や不妊治療の受診前にメモしておくと役立つことを、具体的に分かりやすくお伝えします。

目次

受診前のメモが大切な理由

不妊治療の診察では、限られた時間の中で大切なことを確認します。

月経周期。
排卵のタイミング。
基礎体温。
検査結果。
薬の反応。
超音波検査で見た卵胞や子宮内膜の状態。
精液検査の結果。
卵管の検査。
次の治療方針。
体外受精(IVF)や顕微授精(ICSI)へ進むかどうか。

内容が多く、専門用語も出てきます。

その場では分かったつもりでも、帰宅すると、

「結局、次はいつ受診するんだったかな」
「薬は何日から飲むんだったかな」
「タイミングはいつ取ると言われたかな」
「今回の数値は良いのか悪いのか、聞きそびれた」

となることがあります。

受診前にメモを作っておくと、診察中に確認したいことが見えやすくなります。
また、医師にとっても、月経周期や症状の変化、薬で困っていることが分かると、状況を整理しやすくなります。

メモは、医師に自分を分かってもらうためだけのものではありません。
あなた自身が、今どこにいて、何に困っていて、次に何を確認したいのかを見失わないためのものです。

まずメモしておきたい基本情報

受診前に、最初に整理しておきたいのは基本情報です。

難しく書く必要はありません。
短い言葉で大丈夫です。

月経周期

まずは、月経について書いておきましょう。

  • 最終月経の開始日
  • 月経が何日続いたか
  • 月経周期は何日くらいか
  • 周期が安定しているか
  • 経血量が多いか少ないか
  • 月経痛の強さ
  • レバー状の塊が出るか
  • 不正出血があるか
  • 生理前の不調があるか

たとえば、

「最終月経:6月3日開始、5日間。周期は28〜32日。2日目に痛みが強い。経血に小さな塊あり」

このくらいで十分です。

月経は、排卵やホルモンの流れを考えるうえで大切な情報です。
特に、生理不順、強い生理痛、不正出血、月経量の変化がある場合は、婦人科で確認しておくと安心です。

排卵のタイミング

妊活中は、排卵のタイミングも大切です。

分かる範囲で、

  • 排卵検査薬を使った日
  • 陽性になった日
  • 基礎体温が上がった日
  • 卵胞チェックを受けた日
  • 排卵済みと言われた日
  • タイミングを取った日
  • 人工授精をした日

を書いておくと、医師が周期の流れを見やすくなります。

ただし、排卵日の予測は難しいこともあります。
基礎体温や排卵検査薬だけで、排卵を完全に判断できるわけではありません。

「よく分からない」と感じる時は、それもそのままメモして大丈夫です。

「排卵日が分からない」
「排卵検査薬がずっと薄い」
「基礎体温が二相に見えない」
「高温期が短い気がする」

こうした言葉も、大切な情報です。

基礎体温

基礎体温をつけている方は、グラフを見せられるようにしておくと便利です。

ただし、基礎体温は、睡眠時間、起床時間、体調、飲酒、ストレス、測り方などで変動します。

少しガタガタしているからといって、すぐに自分を責める必要はありません。

医師に見せる時は、

  • いつからつけているか
  • 起床時間はだいたい同じか
  • 夜勤や睡眠不足があるか
  • 高温期が何日くらい続くか
  • 体温が上がりにくいと感じるか

を一緒に伝えると、状況が分かりやすくなります。

基礎体温をつけること自体がストレスになっている場合も、正直に伝えて大丈夫です。

妊活は、記録を完璧にするためのものではありません。
自分の身体を知るためのものです。

症状についてメモしておきたいこと

受診前には、今ある症状も書いておきましょう。

妊活中の不調は、月経周期と関係していることがあります。

たとえば、

  • 生理痛
  • 頭痛
  • 腰痛
  • 下腹部痛
  • 排卵痛
  • 胸の張り
  • むくみ
  • 眠気
  • だるさ
  • 吐き気
  • 便秘
  • 下痢
  • 冷え
  • ほてり
  • 不眠
  • イライラ
  • 気分の落ち込み
  • 不安感

などです。

ここで大切なのは、「いつ出るか」です。

同じ頭痛でも、

生理前に出るのか。
排卵期に出るのか。
薬を飲み始めてから出るのか。
ストレスが強い時に出るのか。
雨の日に出るのか。

それによって、見方が変わることがあります。

メモには、

「生理前3日くらいから頭痛。生理が始まると軽くなる」
「排卵前後に下腹部がチクチクする」
「黄体ホルモンの薬を飲むと眠気が強い」
「通院前日は眠りが浅い」

というように、短く書くだけで大丈夫です。

薬についてメモしておきたいこと

不妊治療では、薬の種類が増えることがあります。

排卵誘発薬。
黄体ホルモン薬。
ホルモンを調整する薬。
注射。
点鼻薬。
漢方薬。
サプリメント。
持病の薬。

頭の中だけで管理するのは大変です。

受診前には、今使っているものを一覧にしておくと安心です。

書いておきたい薬の情報

  • 薬の名前
  • いつから飲んでいるか
  • 何日間飲む予定か
  • 服用量
  • 飲み忘れがあったか
  • 体調変化があったか
  • 注射をした日
  • 市販薬を使ったか
  • 漢方薬やサプリメントを飲んでいるか

たとえば、

「レトロゾールを月経3日目から5日間。眠気はなし。頭痛あり」
「黄体ホルモン薬を使用中。眠気と胸の張りが強い」
「葉酸サプリ、ビタミンD、鉄を使用中」
「頭痛で市販薬を1回飲んだ」

このように書いておくと、診察の時に伝えやすくなります。

薬の影響かどうかは、自己判断では分かりにくいことがあります。
気になる不調がある場合は、薬を勝手に中止せず、主治医や薬剤師に確認してください。

検査結果についてメモしておきたいこと

妊活中は、検査結果が増えていきます。

一度聞いた説明も、後から見返すと分からなくなることがあります。

受診前には、これまでの検査結果をまとめておくと便利です。

妊活でよく確認される検査

たとえば、

  • 卵胞刺激ホルモン(FSH)
  • 黄体化ホルモン(LH)
  • エストラジオール・卵胞ホルモン(E2)
  • プロゲステロン・黄体ホルモン(P4)
  • 抗ミュラー管ホルモン(AMH)
  • プロラクチン
  • 甲状腺機能
  • 血糖やHbA1c
  • 風疹抗体
  • クラミジア検査
  • 子宮頸がん検診
  • 子宮卵管造影検査(HSG)
  • 超音波検査
  • 精液検査

などがあります。

すべてを理解していなくても大丈夫です。

「この検査は何のためにしたのか」
「結果は今後の治療にどう関係するのか」
「次に確認した方がよい検査はあるのか」

を聞けるようにしておくと安心です。

検査結果の用紙がある場合は、スマホで写真を撮っておく、ファイルに入れて持っていくなど、すぐ見せられるようにしておくと便利です。

先生に聞きたいことをメモしておく

診察室では、緊張して聞きたいことを忘れてしまうことがあります。

聞きたいことは、事前にメモしておきましょう。

タイミング法について聞きたいこと

  • 今周期の排卵はいつ頃になりそうか
  • タイミングを取る日はいつがよいか
  • 排卵済みか確認する必要はあるか
  • 高温期が短い場合は相談した方がよいか
  • 何周期くらい続ける予定か

人工授精について聞きたいこと

  • 配偶者間人工授精(AIH)を検討する目安はいつか
  • 当日の流れはどうなるか
  • 精液の持参方法はどうするか
  • 処置後の過ごし方はどうするか
  • 何回くらいを目安に次のステップを考えるか

体外受精・顕微授精について聞きたいこと

  • 体外受精(IVF)へ進む目安はあるか
  • 顕微授精(ICSI)が必要になる可能性はあるか
  • 採卵までのスケジュールはどうなるか
  • 調節卵巣刺激(COS)の方法はどのように決めるか
  • 採卵後の体調で注意することはあるか
  • 胚移植(ET)までの流れはどうなるか
  • 凍結融解胚移植(FET)の場合、薬はどう使うか

薬について聞きたいこと

  • この薬の目的は何か
  • どんな体調変化が出ることがあるか
  • 飲み忘れた時はどうするか
  • 頭痛薬や胃薬を使ってよいか
  • サプリメントと一緒に使ってよいか
  • 妊娠の可能性がある時期に注意する薬はあるか

検査について聞きたいこと

  • 次に必要な検査はあるか
  • 卵管の検査は必要か
  • 精液検査はいつ受けるとよいか
  • 甲状腺やプロラクチンは確認した方がよいか
  • 検査結果で特に気をつける点はあるか

通院や生活について聞きたいこと

  • 次回はいつ受診すればよいか
  • 仕事の都合で日程調整できる範囲はあるか
  • 運動はどの程度してよいか
  • 性交を控えた方がよい時期はあるか
  • 入浴やサウナは注意が必要か
  • アルコールやカフェインはどの程度ならよいか

全部聞く必要はありません。
今の自分に必要なものを、2〜3個だけ選んでも十分です。

受診前メモは「3つ」に絞ると伝えやすい

聞きたいことが多すぎると、逆に何から話せばよいか分からなくなることがあります。

そんな時は、受診前メモを3つに分けてみてください。

1.今いちばん困っていること

たとえば、

「薬の眠気が強くて仕事に支障がある」
「卵胞が育ちにくいと言われて不安」
「排卵日が分からない」
「生理前の頭痛がつらい」
「夫婦で治療の温度差がある」

今いちばん困っていることを、一番上に書きましょう。

2.今日必ず聞きたいこと

たとえば、

「次の受診日はいつか」
「薬はいつから飲むのか」
「タイミングはいつ取ればよいか」
「人工授精へ進む目安はあるか」
「検査結果の意味を知りたい」

今日聞けたら安心することを、1〜3個に絞ります。

3.次回以降に相談したいこと

時間が足りない時のために、次回でもよい内容も分けておきます。

「体外受精へ進む場合の費用」
「仕事との両立」
「サプリメントの見直し」
「生活習慣で気をつけること」
「治療を休むタイミング」

こうして分けると、診察中に焦りにくくなります。

夫婦で受診する時にメモしておきたいこと

妊活は、女性だけが背負うものではありません。

ご夫婦で受診する場合は、事前にお互いの考えを少し整理しておくと、診察がスムーズになりやすいです。

たとえば、

  • どこまで検査を受けるか
  • 精液検査についてどう考えているか
  • 人工授精を検討するか
  • 体外受精(IVF)へ進む気持ちはあるか
  • 治療費についてどう考えるか
  • 仕事との調整をどうするか
  • 通院の付き添いは可能か
  • どちらが何を担当するか
  • 治療を休むタイミングを話し合うか

などです。

ただし、すべてを一度に決めようとしなくて大丈夫です。

妊活では、話し合いが重くなりすぎることがあります。
ご主人との温度差を感じて、さみしくなる方もいます。

そんな時は、

「責めたいわけじゃなくて、一緒に考えたい」
「全部決めたいわけじゃなくて、今の気持ちを知ってほしい」
「病院で聞くことを一緒に整理してほしい」

というように、目的を小さくして伝えてみてください。

心の不安もメモしていい

受診前のメモというと、検査結果や症状だけを書かなければいけないと思うかもしれません。

でも、心の不安も大切な情報です。

妊活中は、身体だけでなく心もたくさん頑張っています。

「またダメだったらどうしよう」
「年齢的にもう遅いのかな」
「周りは進んでいるのに、自分だけ止まっている気がする」
「病院に行くのがつらい」
「先生に質問するのが怖い」
「結果を聞くのが怖い」
「夫と温度差がある」
「何を頑張ればいいのか分からない」

こうした気持ちも、メモに書いて大丈夫です。

医師にすべて話せなくても、当院のように妊活中の身体づくりを支える場所で、そのまま話していただいて構いません。

うまく説明できなくても大丈夫です。
涙が出てしまっても大丈夫です。
言葉にならない気持ちも、そのまま持ってきてください。

当院では、その不安を否定したり、すぐに答えを出そうとしたりするのではなく、まずは今のお気持ちとお身体の状態を丁寧に伺うことを大切にしています。

検査結果を聞く時に役立つ質問

検査結果を聞く時は、専門用語が多く、緊張しやすいものです。

結果が「良い」「悪い」だけでなく、今後どう考えるのかを聞けると安心しやすくなります。

たとえば、

  • この結果は、今後の治療にどう関係しますか
  • すぐに対応が必要なものですか
  • 経過を見てよいものですか
  • 次に確認する検査はありますか
  • 自然妊娠を目指す方針でよいですか
  • 人工授精や体外受精を考える目安はありますか
  • 生活で気をつけることはありますか
  • 薬で調整できることはありますか
  • 夫婦で確認した方がよいことはありますか

という質問です。

結果を聞いた直後は、頭が真っ白になることがあります。

その場で全部理解できなくても大丈夫です。
分からない時は、

「すみません、もう一度教えてください」
「今の説明を、簡単に言うとどういう意味ですか」
「家で見返せる資料はありますか」

と聞いても大丈夫です。

質問することは、失礼ではありません。
自分の身体と治療を理解しようとする、大切な行動です。

受診前に避けたいこと

受診前は、不安で検索が止まらなくなることがあります。

もちろん、調べることは大切です。
でも、夜遅くまで検索し続けると、不安が大きくなりすぎることがあります。

特に、

  • AMHが低い
  • FSHが高い
  • 卵胞が育たない
  • 胚盤胞にならない
  • 着床しない
  • 流産率
  • 体外受精 成功率
  • 40代 妊活
  • 不妊 原因不明

などの検索は、答えを探しているはずなのに、さらに苦しくなることがあります。

受診前日は、検索よりもメモを整える方が、心を守りやすいことがあります。

「分からないことを調べ続ける」より、
「分からないことを医師に聞く形にする」。

この切り替えができるだけでも、不安が少し整理されます。

東洋医学では、受診前の緊張をどう見るのでしょうか

東洋医学では、受診前の緊張や不安を「心だけの問題」として見ません。

気・血・水、肝・脾・腎、冷え、胃腸、睡眠、巡り、自律神経の緊張など、身体全体のつながりとして見ていきます。

ここでいう肝・脾・腎は、西洋医学の臓器そのものだけを指すのではなく、身体の働きやリズムを表す東洋医学的な考え方です。

肝鬱気滞タイプ

肝は、気の巡りやストレス、自律神経のような働きと関係が深いと考えます。

受診前に緊張しやすい方、病院へ行く前に胸がつまる方、検索が止まらない方は、肝鬱気滞の状態が重なっていることがあります。

このタイプでは、

  • ため息が多い
  • 胸や喉がつまる
  • 肩や首がこる
  • イライラしやすい
  • 寝る前に考えごとが止まらない
  • 受診前にお腹が痛くなる
  • 診察室でうまく話せなくなる

といった状態が出やすくなります。

この場合は、無理に気持ちを押さえ込むより、メモに書いて外へ出すことが助けになることがあります。

不安は、頭の中だけに置いておくと大きくなります。
紙やスマホのメモに移すことで、少し距離ができます。

脾虚タイプ

脾は、胃腸の働き、気血を作る力、水分代謝に関係します。

緊張すると食欲が落ちる方。
受診後にどっと疲れる方。
梅雨時期に身体が重くなる方。

このような方は、脾の弱りや湿の影響を受けやすいことがあります。

脾虚タイプでは、

  • 胃もたれしやすい
  • 食後に眠くなる
  • 甘いものが欲しくなる
  • むくみやすい
  • 軟便になりやすい
  • 身体が重い
  • 雨の日に調子が落ちる

といった状態が出やすくなります。

受診前は、冷たい飲み物や甘いものだけで済ませず、温かく消化にやさしいものを少し入れておくと安心です。

血虚タイプ

血は、身体を養い、心を落ち着かせる働きと関係します。

血虚タイプでは、

  • 顔色が青白い
  • めまいがしやすい
  • 立ちくらみしやすい
  • 爪が割れやすい
  • 髪がぱさつく
  • 目が疲れやすい
  • 眠りが浅い
  • 不安になりやすい
  • 月経量が少ない

といった状態が出やすくなります。

このタイプの方は、忙しさや食事制限で気血を消耗しやすいことがあります。

妊活中は、体重や糖質を気にして食事を減らしすぎる方もいますが、必要な栄養を入れることも大切です。

腎虚タイプ

腎は、東洋医学では生命力や生殖の土台、年齢に伴う変化、足腰、睡眠、冷えと関係が深いと考えます。

腎虚タイプでは、

  • 疲れが抜けにくい
  • 足腰が冷える
  • 腰が重い
  • 夜中や明け方に目が覚める
  • 年齢への焦りが強い
  • 検査結果を見るのが怖い
  • 治療の選択に疲れている

といった状態が出やすくなります。

このタイプの方に必要なのは、もっと頑張ることだけではありません。
休むこと、冷やさないこと、睡眠を確保することも、妊活中の大切な身体づくりです。

6月・芒種のころに意識したい受診前の養生

6月中旬は、二十四節気でいう芒種(ぼうしゅ)の時期にあたります。

芒種は、湿気が増え、梅雨の気配が深まるころです。
東洋医学では、この時期の湿気による不調を湿邪として考えます。

湿邪が強い時期は、

  • 身体が重い
  • 頭がぼんやりする
  • 胃腸が重い
  • むくみやすい
  • 気分が晴れにくい
  • 眠りが浅い
  • 雨の日に不調が出やすい

といった状態が出やすくなります。

受診前の緊張に、梅雨の重だるさが重なると、いつもより疲れやすく感じることがあります。

「最近、病院へ行くだけで疲れる」
「診察後にぐったりする」
「説明を聞いても頭に入らない」

そんな時は、気合いが足りないのではなく、心身の負担が大きくなっているサインかもしれません。

この時期は、受診の前後に予定を詰めすぎず、少し余白を作ることも大切です。

受診前におすすめの食養生

受診前は、緊張で食事が乱れやすくなります。

朝から病院へ行く日。
採血がある日。
検査結果を聞く日。
排卵チェックの日。

気持ちが落ち着かず、食べる気がしないこともあります。

ただ、空腹が強すぎると、ふらつきや頭痛、イライラにつながることがあります。

医療機関から食事制限の指示がない場合は、身体に入れやすいものを少し用意しておくと安心です。

おすすめしやすいものは、

  • 味噌汁
  • おにぎり
  • 豆腐
  • バナナ
  • 温かいスープ
  • 白湯
  • 常温の水
  • 小さなゼリー
  • ナッツを少量

などです。

6月の湿気が強い時期は、冷たい飲み物や甘いもの、脂っこいものが続くと、胃腸が重くなりやすい方もいます。

受診前後は、完璧な食事を目指すより、身体に負担が少なく、安心して食べられるものを選びましょう。

受診前に使いやすいツボ

ツボ押しは、検査結果を変えたり、病気を診断したりするものではありません。
けれど、受診前の緊張や、診察後の疲れに気づくきっかけとして取り入れやすいセルフケアです。

強く押し込まず、息を吐きながら、気持ちよい程度に触れてください。

内関

手首の内側、しわから指3本分ほどひじ寄りの中央にあります。

緊張、胸のつかえ、吐き気、不安感がある時に使いやすいツボです。
待合室でも、そっと触れやすい場所です。

神門

手首の小指側、手首のしわの近くにあります。

心がざわざわする時、眠る前に考えごとが止まらない時に使われることがあります。
「落ち着かなきゃ」と頑張るより、呼吸と一緒にやさしく触れてください。

太衝

足の甲、親指と人差し指の骨が交わる手前にあります。

イライラ、ため息、気持ちの詰まり、緊張がある時に使いやすいツボです。
受診前に身体がこわばりやすい方に向いています。

足三里

膝のお皿の外側下から、指4本分ほど下にあります。

胃腸の働き、疲れ、梅雨時期の重だるさが気になる時に使いやすいツボです。

三陰交

内くるぶしの上、指4本分ほど上にあります。

婦人科系のケアでよく使われるツボです。
ただし、妊娠中や妊娠の可能性がある時期は、強く押し込まず、温める程度にしてください。

今日からできる3つのこと

1.受診メモを「1枚」にまとめる

メモが多すぎると、診察室でどこを見ればよいか分からなくなります。

おすすめは、1枚にまとめることです。

書く内容は、

  • 最終月経
  • 今困っている症状
  • 飲んでいる薬
  • 今日聞きたいこと3つ
  • 次回までに確認したいこと

このくらいで大丈夫です。

スマホのメモでも、紙でも構いません。
自分が見やすい形にしましょう。

2.質問は3つまでに絞る

聞きたいことがたくさんある時ほど、まず3つに絞ってみてください。

「今一番困っていること」
「今日必ず聞きたいこと」
「次回でもよいこと」

に分けると、診察中に焦りにくくなります。

全部を一度に解決しようとしなくて大丈夫です。

3.診察後にメモを追記する

診察が終わったら、忘れないうちに少しだけ追記しておきましょう。

  • 次回の受診日
  • 薬の開始日
  • タイミングの目安
  • 検査結果のポイント
  • 次回聞きたいこと
  • 自分が感じたこと

帰宅してからで構いません。

診察後は、ほっとして内容を忘れてしまうことがあります。
短くてもよいので、すぐに残しておくと次回の自分を助けてくれます。

鍼灸でできるサポート

妊活や不妊治療には、年齢、卵子や精子の状態、卵管、子宮内膜、ホルモン、治療内容、生活習慣、ストレスなど、さまざまな要素が関わります。

そのため、鍼灸だけで妊娠という結果を簡単にお約束することはできません。
また、当院で不妊症や婦人科疾患の原因を診断したり、病院での検査や治療の代わりを行ったりすることはできません。

けれども、受診前後の緊張、冷え、巡り、睡眠、自律神経のこわばり、胃腸の働き、生活習慣、体質に丁寧に向き合うことは、今のお身体を整えていく大切な一歩になります。

受診前に不安が強い方には、

  • 肩や首のこわばり
  • 胸のつかえ
  • 胃腸の重さ
  • 足元の冷え
  • 眠りの浅さ
  • 検査結果を聞く怖さ
  • 診察室で話せなくなる緊張
  • 生理前の不調
  • 梅雨時期の重だるさ

などが重なっていることがあります。

当院では、東洋医学の視点から気血水、肝・脾・腎のバランスを見ながら、その方に合った身体づくりを一緒に考えます。

検査結果を変えると約束するのではなく、検査や受診に向かうまでの不安、治療の合間に出てくる迷い、日々の疲れにも耳を傾けながら、心と身体が少しでもゆるみやすい状態を目指していきます。

当院の考え方

受診前にメモを作ることは、ただの準備ではありません。

「ちゃんと聞かなきゃ」
「先生に迷惑をかけたらどうしよう」
「こんなことを聞いていいのかな」
「悪い結果だったらどうしよう」

そんな不安を、少し外へ出すための時間でもあります。

当院では、その不安を「考えすぎ」と片づけることはありません。

病院での検査や不妊治療は、とても大切です。
ホルモン検査、卵胞チェック、子宮卵管造影検査(HSG)、精液検査、配偶者間人工授精(AIH)、体外受精(IVF)、顕微授精(ICSI)、胚移植(ET)など、必要な医療はクリニックや病院など、専門の医療機関で確認しながら進めることが大切です。

そのうえで当院では、受診と受診の間にある不安や、日々のしんどさにも目を向けています。

冷え。
睡眠。
胃腸。
巡り。
自律神経の緊張。
生理周期。
季節による不調。
生活習慣。
心のこわばり。

こうしたことを丁寧に確認しながら、今のお身体に合わせた身体づくりを一緒に考えます。

奈良・上牧町、西大和、北葛城郡周辺で妊活に取り組まれている方が、診察室で聞きたいことを飲み込んでしまわないように。
検査結果や治療方針を、ひとりで抱え込まなくてよいように。

うまく言葉にできなくても大丈夫です。
「何を聞けばいいのか分からない」
「病院でうまく話せない」
「治療のことを考えると不安になる」

その気持ちから、一緒に整理していきましょう。

この記事を書いた人

ロータスリーフ 蓮心はり灸堂
院長 菅原 裕万
はり師・きゅう師・医薬品登録販売者

奈良・上牧町で、妊活中の方や女性のお身体のお悩みに向き合い、マタニティケア・産後ケアまで、ライフステージに合わせた鍼灸施術を行っています。
病院での検査や治療を尊重しながら、東洋医学の視点も取り入れ、冷え・睡眠・自律神経の緊張・体質・生活習慣などを丁寧に確認し、その方に合った身体づくりを一緒に考えています。

院長プロフィールを見る

妊活や不妊治療の受診前に、何を聞けばよいか分からず不安な方は、当院にご相談ください。
病院での検査や治療を大切にしながら、お身体の状態や生活習慣に合わせて、無理のない形で身体づくりをサポートいたします。

不安な気持ちも、うまく言葉にできなくても大丈夫です。
ひとりで抱え込まず、まずは今のお身体とお気持ちを一緒に整理していきましょう。

参考・出典

日本産科婦人科学会『不妊症に関する情報』
日本生殖医学会『生殖医療ガイドライン』
日本産婦人科医会『不妊の原因と検査』
こども家庭庁『不妊治療に関する取組』
こども家庭庁『みんなで知ろう、不妊症・不育症のこと 相談窓口』
世界保健機関(WHO)『不妊の予防・診断・治療に関するガイドライン』
アメリカ生殖医学会(ASRM)『女性不妊の評価に関する委員会見解』
アメリカ生殖医学会(ASRM)『不妊症の定義に関する委員会見解』
イギリス国立医療技術評価機構(NICE)『不妊の評価と治療に関するガイドライン』

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