今夜、立冬を迎えました。
朝晩の空気が少しずつ冷たくなり、
「布団に入っても足が冷たい」
「お腹まわりが冷える感じがする」
という方も増えてくる時期です。
そんな夜に使いやすいのが、湯たんぽです。
ただ、妊活中だからといって、
「子宮を温めなければ」
「熱いくらいの方がいい」
と頑張る必要はありません。
湯たんぽは、妊娠しやすくするための特別な道具ではなく、
寒い夜を少し心地よく過ごすためのセルフケア
として取り入れるくらいがちょうどよいと思います。
今夜は、立冬から始める湯たんぽの使い方を一緒に見ていきましょう。
まずは「冷えてつらいところ」に使う
妊活中の温め方というと、
「お腹を温めた方がいいですか?」
と聞かれることがあります。
でも、必ずお腹を温めなければならないわけではありません。
足先が冷えて眠れないなら、足元。
腰が冷えてつらいなら、腰まわり。
お腹に温かさがあるとほっとするなら、お腹まわり。
自分が心地よいと感じる場所で構いません。
「妊活だからここを温める」
ではなく、
「今日はここが冷えてつらいから温めよう」
という使い方で十分です。
おすすめは「布団を先に温めておく」こと
湯たんぽを使うなら、寝る少し前に布団へ入れておく方法があります。
冷たい布団へ入ると身体にぎゅっと力が入りますが、足元がほんのり温まっていると、ほっとしやすくなります。
そして大切なのが、
布団が温まったら、就寝前に湯たんぽを取り出すこと。
「カバーをしているから大丈夫」
と思われやすいのですが、湯たんぽは低温やけどを起こすことがあります。
製品評価技術基盤機構(NITE)も、湯たんぽで布団を温めた場合は、就寝前に布団から出すよう注意を呼びかけています。
一晩中身体に当て続けるより、
「布団へ入る前に温めておく」
という使い方の方が安心です。
「温かい」くらいでも低温やけどは起こります
低温やけどというと、
「熱いものに触れたときに起こる」
と思うかもしれません。
でも実際には、熱いと感じない程度の温度でも、同じ場所に長時間触れ続けることで皮膚の深い部分まで傷つくことがあります。
NITEでは、一般的な目安として、
44℃でも3〜4時間程度、
46℃では30分〜1時間程度、
同じ場所に触れ続けることで低温やけどが起こる可能性があるとされています。
しかも、厚手のタオルや専用カバーを使っていても、長時間同じ場所に接触すれば低温やけどを起こすことがあります。
そのため、
「直接肌に当てなければ大丈夫」
だけでは十分ではありません。
同じ場所を長時間温め続けないこと
が大切です。
湯たんぽを抱いたまま眠らない
気持ちよく温まってくると、そのまま眠りたくなります。
でも、眠ってしまうと、
熱い。
位置を変えたい。
という身体からのサインに気づきにくくなります。
特に、
足に挟んだまま眠る。
お腹に乗せたまま眠る。
腰へ押しつけたまま眠る。
といった使い方は避けましょう。
湯たんぽは、
起きている時間に心地よく使い、眠るときには身体から離す。
これを基本にしてください。
また、使用方法や適温は製品によって異なるため、必ずその製品の取扱説明書に従ってください。
お腹は「熱くする」のではなく、ほっとする程度に
妊活中には、
「お腹を温めると子宮の血流が良くなりますか?」
という疑問もあると思います。
身体を温めて心地よく感じたり、冷えによる不快感が和らいだりすることはあります。
一方で、
お腹を湯たんぽで温めれば着床しやすくなる、妊娠率が上がる、と言えるものではありません。
ここは分けて考えておきましょう。
妊活中の温めは、
「妊娠するためにしなければならないこと」
ではありません。
寒くて身体に力が入っている。
足が冷えて眠りにくい。
そんなときに、
「気持ちいいな」
と感じられる程度に使う。
それで十分です。
熱く感じる人は無理に温めなくていい
冬でも、
足は冷たいけれど顔はほてる。
布団に入ると暑くなる。
寝汗をかきやすい。
という方もいます。
そんな方が、
「妊活だから温めなければ」
と無理に湯たんぽを使う必要はありません。
東洋医学でも、冷えがあるからといって全員を同じように温めるわけではありません。
その人の、
冷え。
ほてり。
睡眠。
胃腸。
月経。
疲れ方。
などを合わせて身体をみていきます。
温めて心地よいなら使う。
暑い、のぼせる、落ち着かないならやめる。
自分の感覚も大切な目安です。
今夜は10分でも十分です
セルフケアは、
「毎日必ずやらなければ」
と決めると、また一つ妊活の宿題になってしまいます。
今日は足が冷えている。
それなら少し温めよう。
今日はそれほど冷えていない。
それなら何もしなくていい。
そんな使い方で構いません。
今夜ひとつだけするなら、
寝る前に湯たんぽを布団へ入れて、
少し温まったところで取り出す。
そして、その温かさが残っている布団へ入る。
それくらいから始めてみてください。
温める目的は「頑張るため」ではなく「休むため」
今朝の記事
「【立冬前】冬の妊活養生を始める準備」
では、冬の身体づくりは、何かを増やすことだけではなく、
休む。
眠る。
予定を減らす。
身体を守る。
という考え方も大切だとお伝えしました。
湯たんぽも同じです。
妊娠するために頑張って温めるのではなく、
今日一日頑張った身体を、少し休ませるために温める。
そんな使い方でいいと思います。
ロータスリーフ 蓮心はり灸堂でも、
「冷えているからとにかく温める」
という考え方ではなく、その日の身体の状態をみながら施術を行っています。
冬だからこそ、
頑張るものをもう一つ増やすのではなく、
眠る前に少し身体がほっとする時間を。
今夜はそんなところから始めてみてください。
参考・出典
・独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)「低温やけどの事故」
・独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)「製品安全情報マガジン 低温火傷による事故」
・消費者庁「暖房器具などによるやけどに注意!」

