更年期に入る前から整えたいもの

生理痛やPMSなど婦人科のお悩みに寄り添う鍼灸院ブログ画像

40代に入るころから、

「これって更年期なのかな?」

と身体の変化が気になる方が増えてきます。

生理周期が以前と違う。

疲れが取れにくい。

眠りが浅い。

急に暑く感じる。

気分が揺れやすい。

でも一方で、

「まだ更年期という年齢ではないと思いたい」

「更年期対策と言われると、少し抵抗がある」

という方もいらっしゃると思います。

特に妊活中の方にとっては、「更年期」という言葉そのものを聞きたくない時期もあるかもしれません。

ただ、更年期を怖いものとして待つ必要はありません。

ある日突然、身体がすべて変わるわけでもありません。

今できるのは、

将来のためだけではなく、今の自分が少し楽に過ごせる身体を整えておくこと。

今日は「更年期対策」というより、これから先の女性の身体を支える土台について考えてみましょう。

目次

更年期は「ある日突然始まるもの」ではありません

更年期は一般に、閉経を挟んだ前後約10年間を指します。

平均的には45~55歳頃が目安になりますが、閉経する年齢には個人差があります。健康日本21アクション支援システム

また、

「45歳になったら必ず症状が出る」

というものでもありません。

ほとんど気にならない方もいれば、

ほてり。

発汗。

眠りの変化。

疲れ。

気分の変化。

肩こり。

など、さまざまな症状を感じる方もいます。

大切なのは、

年齢だけで「これは更年期」と決めつけないこと。

です。

身体の変化が続くときには、ほかの病気が隠れていないか確認することも大切です。

まず見てほしいのは「生理の変化」

更年期が近づいてくると、月経周期が以前と変わってくることがあります。

たとえば、

以前は28日程度だったのに短くなった。

来ると思った日に来ない。

周期が不規則になった。

経血量が変わった。

などです。

ただし、

生理が乱れた=更年期

と自己判断することはできません。

甲状腺などの病気。

子宮筋腫。

子宮内膜の病気。

その他の婦人科疾患。

などが関係する場合もあります。

特に、

出血量が非常に多い。

生理以外の出血がある。

閉経後に出血した。

強い痛みがある。

といった場合は、婦人科へ相談してください。

生理周期を「記録しておく」だけでも役立ちます

身体の変化を知るために、

難しい健康管理をする必要はありません。

まず、

生理が始まった日。

周期。

出血量の変化。

生理前後の体調。

を簡単に残してみてください。

アプリでも手帳でも構いません。

さらに、

眠れなかった。

ほてった。

頭痛があった。

気分が落ち込んだ。

なども気になる日だけ記録します。

数か月続けると、

「最近周期が明らかに短くなっている」

「生理前だけ眠れない」

と、自分の変化が見えやすくなります。

身体の記録は、悪いところを探すためではなく、自分の変化に早く気づくためのものです。

更年期前から意識したいのは「筋肉を減らさないこと」

年齢を重ねると、

以前より疲れやすい。

階段がしんどい。

動くことが減った。

と感じることがあります。

そこで大切にしたいのが、

日常的に身体を動かす習慣です。

特別なスポーツでなくても、

歩く。

階段を使う。

買い物へ歩いて行く。

家事をする。

といったことも身体活動です。

「更年期に備えて運動しなければ」

と、いきなりハードな筋トレを始める必要はありません。

まずは、

最近座っている時間が長くなっていないかな?

以前より歩かなくなっていないかな?

と振り返ってみましょう。

骨は、症状が出てからでは気づきにくいところ

更年期以降に特に意識したいものの一つが、骨です。

閉経に伴いエストロゲンが低下すると、骨密度が低下しやすくなり、骨粗しょう症のリスクが高まります。ウォーキングや筋力トレーニングなど、骨に刺激が加わる運動も予防の一つとして推奨されています。健康日本21アクション支援システム

骨は、

「最近骨が弱くなった気がする」

と自覚しにくいところです。

だからこそ、

更年期になってから急に考えるのではなく、

40代頃から身体を動かす習慣を持っておく

という考え方が大切です。

運動習慣がまったくない方なら、

まず10分歩く。

買い物のとき少し遠回りする。

くらいからでも構いません。

運動は「痩せるため」だけにしない

40代になると、

「以前と同じように食べているのに体重が増えた」

という相談も増えてきます。

すると、

もっと食事を減らさなければ。

もっと運動しなければ。

と考えやすくなります。

でも運動の目的は、体重を減らすことだけではありません。

筋力。

骨。

心肺機能。

睡眠。

気分転換。

など、身体を支えるさまざまな役割があります。

体重計の数字だけで、

「今日は運動できた意味がなかった」

と考えないようにしてください。

動ける身体を維持すること。

それ自体が大切です。

食事は「更年期によい食材探し」より普段の土台を

更年期について検索すると、

大豆。

イソフラボン。

カルシウム。

ビタミンD。

など、さまざまな食材や栄養素が出てきます。

もちろん、それぞれ身体に必要な栄養素です。

でも、

「この食品を食べれば女性ホルモンが増える」

というような単純な考え方は避けたいところです。

まず意識したいのは、

主食。

肉や魚、卵、大豆など。

野菜。

乳製品など。

いろいろな食品を無理なく食べることです。

特定の食品だけを大量に食べるより、

普段の食事を大きく偏らせないこと

を大切にしてください。

極端なダイエットは「これからの身体」にも影響します

40代になると、

体重が増えた。

お腹まわりが気になる。

ということから、食事量を大きく減らしてしまう方もいます。

でも、

食事量を極端に減らす。

たんぱく質をほとんど取らない。

脂質を極端に避ける。

という食生活では、必要な栄養も不足しやすくなります。

骨や筋肉を維持していくためにも、食事は大切です。

「若い頃の体重へ戻す」

だけを目標にするより、

今の年齢で元気に動ける身体をつくる

という視点へ少し変えてみてもよいでしょう。

睡眠の変化を「年齢だから」で終わらせない

40代頃から、

途中で目が覚める。

朝早く起きてしまう。

眠りが浅くなった。

という変化を感じる方もいます。

ただ、

年齢のせいだから仕方ない。

更年期だから仕方ない。

とすべて片づける必要はありません。

寝る時間。

起きる時間。

夜のスマートフォン。

カフェイン。

お酒。

寝室環境。

など、調整できるところもあります。

また、

大きないびき。

睡眠中の無呼吸。

日中の強い眠気。

などがある場合には、別の睡眠障害が隠れていることもあります。

眠れない理由を何でも女性ホルモンのせいにしないこと

も大切です。

心の変化も「気合い」で乗り切らなくていい

更年期の時期には、

イライラ。

不安。

気持ちの落ち込み。

集中しにくさ。

などを感じる方もいます。

その一方で、この年代は、

仕事。

子育て。

親の介護。

夫婦関係。

自分自身の将来。

など、生活上の負担が重なりやすい時期でもあります。

ですから、

「ホルモンのせい」

だけでも、

「自分の性格のせい」

だけでもありません。

つらい状態が続くなら、

婦人科。

心療内科・精神科。

その他必要な診療科。

へ相談することも選択肢です。

自分一人で原因を決めなくて大丈夫です。

「ほてりがある=更年期」と決めつけない

顔が熱い。

汗が出る。

動悸がする。

めまい。

疲れ。

こうした症状は更年期にもみられます。

ただし、

甲状腺疾患。

貧血。

心臓・循環器の問題。

精神的な不調。

など、ほかの原因でも似た症状が出ることがあります。

2026年に厚生労働省から公表された中高年期女性のヘルスケアに関するガイダンスでも、更年期症状のように見える症状について、ほかの疾患との鑑別や必要な診療科との連携が重視されています。厚生労働省

「私は更年期だから」

と、自分だけで結論を出さないようにしてください。

健康診断や婦人科検診も「身体づくり」の一つ

更年期前からできることは、

運動。

食事。

睡眠。

だけではありません。

定期的な健康診断。

子宮頸がん検診。

乳がん検診。

必要に応じた骨密度の確認。

なども大切です。

セルフケアでは分からないことがあります。

身体を整えるというと、

「自分で何をするか」

ばかり考えがちですが、

必要な検査を受けることも大切なセルフケアです。

「更年期に備える」を毎日の宿題にしない

ここまで読むと、

運動しなきゃ。

食事を整えなきゃ。

早く寝なきゃ。

検診へ行かなきゃ。

と、やることが増えたように感じるかもしれません。

でも、全部を始める必要はありません。

たとえば、

今週は10分多く歩く。

最近の生理周期を確認する。

健康診断の結果を見直す。

今日は少し早く寝る。

その中から一つで十分です。

更年期前の身体づくりは、

将来の不調を怖がって管理することではありません。

今の身体が少し楽に過ごせる習慣を、一つずつ残していくことです。

東洋医学でも「年齢」だけで身体を決めません

東洋医学では、

年齢だけで、

「40代だからこの体質」

「更年期だからこの施術」

と決めるわけではありません。

生理周期。

冷え・ほてり。

睡眠。

胃腸。

疲れ。

肩や腰の状態。

気持ちの変化。

などを一緒に確認します。

同じ年齢でも、

冷えが強い方。

のぼせやすい方。

胃腸が弱い方。

疲れが抜けない方。

身体の状態はさまざまです。

だからこそ、

「更年期対策」より「今の身体を見る」

という視点を大切にしています。

更年期は「我慢するしかない時期」ではありません

もしこれから、

ほてり。

発汗。

不眠。

気分の変化。

身体の痛み。

などが強くなり、

仕事や日常生活に支障が出るようになった場合には、婦人科へ相談してください。

更年期症状には、ホルモン補充療法などを含め、症状や身体の状態に応じた治療の選択肢があります。日本女性医学学会

「年齢だから仕方ない」

「みんな我慢している」

と耐え続ける必要はありません。

必要な医療を利用することも、これからの身体を大切にする方法の一つです。

今から整えるなら、まず「動ける身体」を残していく

40代前後からできる身体づくりは、

特別なことばかりではありません。

歩く。

食べる。

眠る。

検診を受ける。

身体の変化を記録する。

そして、

つらいときには相談する。

この積み重ねです。

ロータスリーフ 蓮心はり灸堂では、更年期前後の冷え・ほてり・睡眠・疲れ・生理周期などを確認しながら、現在のお身体を整理しています。

更年期に伴う身体のお悩みについて、当院でどのように対応しているか詳しくご案内しています。

「まだ更年期ではないから」と後回しにしなくて大丈夫

今は大きな症状がない。

まだ生理も来ている。

だから何もしなくていい。

ということではありません。

一方で、

今すぐ特別な更年期対策を始める必要もありません。

疲れたら休む。

歩ける日は少し歩く。

食事を極端に減らさない。

生理の変化を記録する。

それくらいからで十分です。

これからの身体を怖がるのではなく、今の身体を少しずつ大切にする。

その積み重ねが、これから先の自分を支える土台になっていきます。


この記事を書いた人

菅原 裕万
ロータスリーフ 蓮心はり灸堂 院長
はり師・きゅう師・医薬品登録販売者

施術歴17年以上。妊活・婦人科・マタニティなど、女性のライフステージに伴う身体の変化を中心に、生理周期・冷え・ほてり・睡眠・胃腸なども確認しながら身体づくりをサポートしています。

最近の身体の変化を、一度整理してみませんか

以前より疲れやすくなった。

生理周期が変わってきた。

眠りが浅い。

冷えるのに、ときどきほてる。

「病院へ行くほどなのか分からないけれど、以前とは少し違う」

という変化を感じる方もいます。

必要な医療機関への受診を大切にしながら、現在のお身体を東洋医学の視点から一緒に整理することもできます。

これからの身体づくりを一度考えてみたい方はご相談ください。


参考・出典

厚生労働省「女性のヘルスケアに関するガイダンス(中高年期編)」

厚生労働省 健康日本21アクション支援システム「令和七年度 女性の健康週間」

日本産科婦人科学会「HUMAN+ 女と男のディクショナリー」

日本女性医学学会「わかりやすいHRTガイドブック」

厚生労働省 e-ヘルスネット「骨粗鬆症予防のための運動―骨に刺激が加わる運動を」

厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次