妊活中の温活 やりすぎが逆効果になること

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妊活をしていると、

「身体を冷やさないほうがいい」

「子宮を温めたほうがいい」

という言葉を目にすることがあります。

すると、

腹巻き。

厚手の靴下。

カイロ。

湯たんぽ。

長めの入浴。

温かい飲み物。

と、温活が少しずつ増えていくことがあります。

身体が冷えてつらいときに、心地よく温めること自体は問題ありません。

でも、

温活は、たくさんやればやるほど妊活によいというものではありません。

身体を整えるために始めたのに、

暑くて眠れない。

顔がほてる。

汗をたくさんかく。

お風呂のあとにぐったりする。

そんな状態になっているなら、一度温め方を見直してみましょう。

目次

「温活のやりすぎ=妊娠しにくくなる」という意味ではありません

最初に、ここは分けて考えてください。

今回お伝えする「逆効果」は、

温活をすると妊娠率が下がる

という意味ではありません。

また、

身体が冷たいから妊娠できない。

温めれば着床しやすくなる。

と単純に決めることもできません。

妊娠には、

年齢。

卵子や精子。

子宮・卵管。

胚。

治療方法。

など、さまざまな要素が関係します。

温活はその結果を決める治療ではありません。

ここでいう「やりすぎ」は、

身体を楽にするはずの温活が、かえって身体への負担になっていないか

という意味です。

温活の目的は「身体を熱くすること」ではありません

冷えがあると、

もっと温めないと。

まだ足が冷たい。

お腹も温めよう。

と、温める量を増やしたくなります。

でも、人の身体には体温を一定に保とうとする仕組みがあります。

外から強く温めれば、

汗をかく。

血管が広がる。

暑さを感じる。

といった反応も起こります。

ですから、

「温かいほどよい」ではなく、「自分が心地よい」こと

を目安にしてみてください。

温めたあとに、

ほっとする。

身体が楽になる。

眠りやすい。

なら、その方法が今の身体に合っている可能性があります。

こんな状態なら、少し温めすぎかもしれません

温活のあとに、こんな変化はありませんか。

  • 顔がほてる
  • 汗がなかなか止まらない
  • 喉がとても渇く
  • お風呂のあとにぐったりする
  • 動悸を感じる
  • 暑くて眠れない
  • 夜中に布団を何度もはいでいる
  • カイロを外すとほっとする
  • 厚着をすると気分が悪い

一つ当てはまったから問題というわけではありません。

ただ、

「冷えているはずなのに、温めるとつらい」

という場合は、さらに温活を足す前に一度引き算してみましょう。

長風呂は「汗をかくまで」が目標ではありません

妊活中に、

「毎日しっかり湯船につかないと」

と頑張っている方もいます。

入浴は、身体を温めたり気持ちを緩めたりする時間として取り入れられます。

でも、

熱いお湯に長く入る。

たくさん汗をかくまで出ない。

という必要はありません。

入浴後に、

汗が止まらない。

ふらつく。

喉が渇く。

強く疲れる。

という場合には、温度や時間を見直してください。

「もっと入ったほうがいいかな」と思う少し前に、気持ちよく終える。

くらいでも十分です。

体調が悪い日や疲れている日は、シャワーだけの日があっても構いません。

カイロを何枚も使う必要はありません

お腹。

腰。

背中。

足。

と、カイロを何枚も使っている方もいます。

でも、カイロは長時間同じ場所へ当て続けると、低温やけどにつながることがあります。

特に、

肌へ直接貼る。

就寝中に使う。

圧迫された状態で長時間使う。

といった使い方は避けましょう。

服の上から使用していても、

熱い。

かゆい。

ヒリヒリする。

皮膚が赤い。

と感じたら外してください。

妊活のためだからと、熱さを我慢する必要はありません。

腹巻きも「一日中つける」が正解とは限りません

腹巻きをすると、

お腹がほっとする。

腰回りが楽。

という方もいます。

その場合は、心地よく使って構いません。

でも、

昼間は暑い。

汗をかく。

身体が蒸れる。

という場合は外して大丈夫です。

「妊活中だから腹巻きは必須」

ではありません。

朝晩は使う。

日中は外す。

というように調整しても構いません。

温活グッズは、身につけ続けることが目的ではありません。

靴下の重ね履きも、締めつけと汗に注意

足が冷えると、

2枚。

3枚。

と靴下を重ねたくなることがあります。

でも、重ねることで、

締めつける。

蒸れる。

汗をかく。

という状態になれば、必ずしも快適ではありません。

まずは、

締めつけの少ない靴下。

足首を覆うもの。

レッグウォーマー。

など、調整しやすいものから試してみましょう。

そして、暑くなったら脱いで構いません。

「冷えないために我慢する」ではなく、「冷えたら足す、暑ければ外す」

くらいがちょうどよいと思います。

電気毛布や湯たんぽは「眠るまで」に調整する方法も

布団へ入った直後は寒い。

でも、眠り始めると暑い。

という方もいます。

そんな場合は、

電気毛布で寝具を先に温めて、眠るときには弱くする・切る。

湯たんぽを身体へ密着させ続けない。

などの使い方もあります。

睡眠中まで身体を強く温め続ける必要はありません。

むしろ、

暑くて何度も目が覚める。

汗をかく。

布団をはいでしまう。

のであれば、寝具全体が暖かすぎる可能性があります。

妊活中でも、

睡眠を邪魔しない温かさ

を優先してください。

「温かいものしか食べない」にしなくて大丈夫

温活を始めると、

冷たい水は禁止。

果物は身体を冷やすから食べない。

サラダはやめる。

というように、食べ物まで厳しく管理してしまうことがあります。

でも、一つの食品だけで身体全体の冷えが決まるわけではありません。

冷たいものを食べると、

お腹が痛い。

下痢になる。

身体がつらい。

という方は控えて構いません。

反対に問題なく食べられるのであれば、必要以上に禁止しなくても大丈夫です。

大切なのは、

「温かい食べ物」より「無理なく食べられて、胃腸に負担が少ない食事」

です。

温かい飲み物ばかりで、水分不足にならないように

冷えが気になる方の中には、

白湯しか飲まない。

熱い飲み物しか飲まない。

という方もいます。

もちろん、温かい飲み物が好きなら構いません。

ただし、

熱すぎるから少量しか飲まない。

仕事中は温かい飲み物を用意できず、ほとんど飲まない。

という状態なら、水分そのものが不足することがあります。

温度にこだわりすぎず、

自分が飲みやすい形で水分をとる

ことを優先してください。

運動も「汗をかけば巡りがよくなる」と頑張りすぎない

温活と一緒に、

運動して汗をかく。

ということを始める方もいます。

身体を動かすことは健康のために大切です。

ただ、

疲れている。

睡眠不足。

採卵周期でお腹が張っている。

という日に、

「血流のためだから」

と無理に汗をかく運動をする必要はありません。

散歩。

軽いストレッチ。

日常の家事。

程度でも身体は動きます。

その日の身体に合わせて活動量を変える

こともセルフケアです。

胚移植前後も「子宮を温め続ける」必要はありません

胚移植が近づくと、

「着床のためにもっと温めたほうがいい?」

と気になる方もいます。

でも、

お腹へカイロを貼り続ける。

熱いお風呂へ長時間入る。

汗をかくほど身体を温める。

ことが、着床のために必要というわけではありません。

病院から生活上の指示を受けている場合は、その指示を優先してください。

また、妊娠の可能性がある時期には、

気分が悪くなるほど長時間高温の環境にいるような過ごし方は避ける

と考えておくとよいでしょう。

普段どおり、快適に過ごすことを大切にしてください。

東洋医学でも「冷え=全部温める」とは考えません

東洋医学では、

同じ「冷え」でも身体の状態を分けて考えます。

たとえば、

疲れて身体を温める力が弱っている。

胃腸が弱って冷える。

血の不足とともに冷えを感じる。

足は冷たいけれど、上半身には熱がこもる。

などです。

特に、

足先は冷たい。

顔はほてる。

夜になると熱っぽい。

という方に、

さらに強い温活を加えると、のぼせがつらくなることがあります。

東洋医学でも、

身体のどこに冷えがあり、どこに熱感があるか

を一緒に見ていきます。

温活を一度「全部外す日」を作る必要はありません

「やりすぎかも」

と思ったからといって、

腹巻きも。

靴下も。

入浴も。

全部やめる必要はありません。

むしろ、

一つずつ減らしてみましょう。

カイロを2枚から1枚へ。

お風呂を少し短めに。

厚手の靴下から薄手へ。

電気毛布を寝る前までに。

そして、

身体がどう感じるかを見る。

温活も足し算だけではなく、引き算しながら自分に合う量を探す。

そんな方法がおすすめです。

温活を見直すための3つの質問

迷ったら、温めたあとに自分へ聞いてみてください。

1.身体は楽になりましたか?

温めたあとに、ほっとするなら続けてもよいでしょう。

2.眠りやすくなりましたか?

暑くて眠れないなら、少し減らします。

3.「やらなきゃ」になっていませんか?

温活が毎日の義務になっているなら、一度緩めても構いません。

この3つで十分です。

鍼灸では「温めたほうがよい人」だけを見るわけではありません

ロータスリーフ 蓮心はり灸堂では、

「冷えが気になります」

という場合にも、

ただ温めればよいとは考えません。

冷える場所。

顔のほてり。

汗。

生理周期。

胃腸。

睡眠。

疲れ。

などを確認します。

同じ「冷え」でも、一人ひとり身体の状態は違います。

冷えやほてりを含め、身体全体の状態を見直したい方へ、当院の体質改善についてご案内しています。

「温めないと不安」になったときこそ、身体の反応を見る

妊活をしていると、

身体を冷やした。

アイスを食べた。

靴下を履かなかった。

そんな一つの行動が、

「妊活によくなかったかな」

と気になることがあります。

でも、一日の小さな行動だけで妊娠の結果が決まるわけではありません。

温活は、

妊娠するための試験ではありません。

暑ければ外す。

寒ければ足す。

疲れていれば休む。

そのくらい柔軟で構いません。

10月21日夜の記事
「温めすぎてのぼせる人の体質別セルフケア」
では、温めるとのぼせる方について、東洋医学の体質からもう少し具体的に整理します。

温活は「頑張った量」ではなく「楽になったか」で考える

身体を整えるために始めた温活で、

毎日頑張っている。

長くお風呂に入っている。

カイロを欠かさない。

ということ自体が目標にならないようにしてください。

大切なのは、

そのあと身体がどう感じているか。

ほっとするなら続ける。

暑いなら減らす。

つらいならやめる。

それで十分です。

妊活中だからこそ、

身体へ何かを足し続けるのではなく、

今の自分にちょうどよいところを探す温活

に変えてみてくださいね。


この記事を書いた人

菅原 裕万
ロータスリーフ 蓮心はり灸堂 院長
はり師・きゅう師・医薬品登録販売者

施術歴17年以上。妊活・婦人科・マタニティなど、女性のライフステージに伴う身体の変化を中心に、冷え・ほてり・睡眠・胃腸なども確認しながら身体づくりをサポートしています。

温めても冷えが楽にならない方へ

温活を続けているのに、

足はまだ冷たい。

顔はほてる。

夜は暑くて眠れない。

そんな方もいます。

さらに温活を増やす前に、今の身体にその温め方が合っているかを一度整理してみてもよいかもしれません。

当院では、冷えだけではなく、生理周期・胃腸・睡眠・疲れなども一緒に確認しています。

自分に合った身体の整え方を考えてみたい方はご相談ください。


参考・出典

厚生労働省「熱中症予防のための情報・資料」

消費者庁「低温やけどに御用心」

厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」

国立成育医療研究センター「プレコンセプションケアセンター」

日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会「産婦人科診療ガイドライン」

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