朝のだるさがある人の夜の過ごし方
朝、目が覚めても身体が重い。
目覚ましを何度も止める。
十分寝たはずなのに、疲れが残っている。
そんな朝が続くと、
「もっと早起きしたほうがいい?」
「朝に運動したほうがいい?」
と、朝の行動を増やしたくなることがあります。
でも、朝のだるさを整えたいとき、
最初に見直したいのは前日の夜
かもしれません。
10月9日朝の記事「朝起きたときにだるい人の体質タイプ」では、朝のだるさを脾虚・気虚・血虚・腎虚など、東洋医学の体質から整理しました。
今夜はその続きとして、
「朝を少し楽にするために、夜はどう過ごせばいい?」
を具体的に考えていきましょう。
朝のだるさは、夜から始まっていることがあります
眠る直前まで仕事をしている。
夕食が遅い。
布団の中でもスマートフォンを見ている。
考えごとが止まらない。
こんな状態では、布団に入った時間だけを早くしても、身体はまだ「活動中」のままかもしれません。
夜に大切なのは、
一日の活動から休息へ少しずつ切り替えること。
いきなり眠ろうとするのではなく、
夕食。
入浴。
照明。
情報量。
などを少しずつ落としていきます。
夕食が遅い日は、時間より「食べ方」を調整する
仕事や通院で、夕食が遅くなることはあります。
そんな日に、
「遅い時間だから食べないほうがいい」
と無理に抜く必要はありません。
ただ、
寝る直前にたくさん食べる。
脂っこいものを多く食べる。
食後すぐ横になる。
と、胃が重く感じる方もいます。
夕食が遅くなる日は、
- 量を少し控える
- 温かい汁物を加える
- 脂っこい料理を少なめにする
- 食べ慣れたものを選ぶ
などで調整してみましょう。
「夜だから絶対これを食べない」
ではなく、
眠るときに胃が苦しくならないこと
を目安にしてください。
「妊活のためにたくさん食べる」を夜まで頑張らなくていい
妊活中は、
- たんぱく質。
- 鉄。
- 葉酸。
- ビタミン。
などを意識している方も多いと思います。
それ自体は大切です。
でも、
「今日まだ足りていない」
と思って、夜遅くに無理に食事量を増やす必要はありません。
食事は一食だけで完成させるものではありません。
一日、さらに数日単位で考えて構いません。
夜は胃腸を休ませやすい量にする。
という考え方も持ってみてください。
カフェインをとる時間を一度確認してみる
午後や夕方に、
コーヒー。
紅茶。
緑茶。
エナジードリンク。
を飲んでいませんか。
カフェインの影響には個人差があります。
夕方に飲んでも問題なく眠れる方もいれば、午後のコーヒーでも寝つきに影響する方もいます。
朝のだるさと一緒に、
「夜なかなか眠れない」
「寝つきが悪い」
と感じる方は、
まず夕方以降のカフェインを少し減らしてみる方法があります。
完全にやめる必要はありません。
自分が眠りやすい時間帯を探す
くらいに考えてください。
「寝酒」で眠ろうとしない
お酒を飲むと、
「すぐ眠れる」
と感じることがあります。
でも、眠りにつきやすくても、その後の睡眠が浅くなったり、夜中に目が覚めたりする方もいます。
朝、
寝た時間は長いのに疲れている。
という場合は、
夜のお酒が影響していないか振り返ってみてもよいでしょう。
毎日の楽しみをすべて禁止する必要はありません。
ただ、
眠るためのお酒
になっている場合には、一度見直してみてください。
お風呂は「温める」より「一日を終える合図」に
夜のお風呂も、
身体を熱くするためだけに使う必要はありません。
熱いお湯で長時間温まり、
たくさん汗をかく。
というより、
身体の緊張を少しゆるめる時間
として考えてみましょう。
お風呂から出たあと、
ほっとする。
少し眠くなる。
身体が楽になる。
くらいが目安です。
反対に、
汗が止まらない。
顔がほてる。
ぐったりする。
という場合は、温度や時間が今の身体には強すぎるかもしれません。
シャワーだけの日があっても構いません。
お風呂のあとに「もうひと仕事」を入れない
せっかくお風呂で身体が緩んでも、
そのあと、
仕事のメール。
パソコン。
家事。
妊活の検索。
を始めると、また身体が活動モードへ戻りやすくなります。
できる日だけでも、
入浴後は「今日の仕事は終わり」と決める
時間をつくってみてください。
完全に何もしなくてよいという意味ではありません。
明日の準備。
歯磨き。
少し片づける。
くらいで一日を閉じていきます。
寝る前のスマートフォンは「禁止」ではなく置き場所を変える
「寝る前はスマートフォンを見ない」
と決めても、なかなか難しいですよね。
連絡。
SNS。
動画。
ニュース。
そして妊活の検索。
全部スマートフォンに入っています。
そこで、
「見ない」
よりも、
置く場所を変える
方法があります。
枕元ではなく机に置く。
充電器をベッドから離す。
布団に入る前に最後の確認をする。
などです。
手の届くところにあると、
「ちょっとだけ」
と開きやすくなります。
意志の力だけに頼らず、環境を変えてみましょう。
妊活の検索は、眠る直前ほど不安が大きくなりやすい
夜になると、
「この症状は着床?」
「次の採卵はうまくいく?」
「この検査も受けたほうがいい?」
と検索したくなることがあります。
でも、多くの疑問は、
今夜答えを出さなくても大丈夫です。
気になることがあれば、
一度メモだけして、
翌日。
次の診察。
明るい時間帯。
に確認します。
寝る前は、答えを探す時間ではなく、今日を終わらせる時間。
そう分けるだけでも、頭が休みやすくなります。
寝室は「眠るための場所」に近づける
寝室には、
仕事。
スマートフォン。
テレビ。
洗濯物。
など、いろいろなものが入り込みやすいものです。
完璧な寝室をつくる必要はありません。
まず、
照明を少し落とす。
布団の暑さを調整する。
音が気になるなら対策する。
スマートフォンを少し離す。
と、一つずつ整えてみてください。
特に、
寒くて眠れない。
暑くて夜中に目が覚める。
という方は、寝具や室温も確認します。
「温かいほどよい」ではなく、
途中で目が覚めにくい快適さ
を目指しましょう。
「早く寝ないと」と時計を見すぎない
朝がだるいと、
「今日は8時間寝ないと」
「もう7時間しかない」
「あと6時間しか眠れない」
と時計が気になることがあります。
でも、
眠らなければ。
早く寝なければ。
と思うほど、緊張してしまうこともあります。
眠気が来ていないのに布団で長時間頑張るより、
照明を落とし、
静かなことをしながら、
眠くなるのを待つほうが楽な方もいます。
毎晩、
「今日は何時間寝られるか」
を採点しすぎないようにしてください。
遅い昼寝が夜の眠りに影響していないかも確認
疲れている日に昼寝をすること自体が悪いわけではありません。
ただ、
夕方に長時間眠る。
休日に何時間も昼寝する。
ということが続くと、夜に眠りにくくなる方もいます。
朝がつらく、
昼間も眠い。
そのため夕方に眠る。
夜に眠れない。
また朝がつらい。
という流れになっている場合には、昼寝の時間帯も見直してみましょう。
朝のだるさがある人ほど「起きる時間」も大切
夜の記事ですが、朝について一つだけ。
生活リズムを整えるとき、
眠る時間だけでなく、
起きる時間を大きくずらしすぎない
ことも大切です。
平日は7時。
休日は昼まで寝る。
という生活が続くと、休日明けの朝につらさを感じることがあります。
休みの日に少し長く眠ること自体は問題ありません。
ただ、
毎週大きくずれる方は、
休日の起床時間を少しだけ平日に近づける方法もあります。
東洋医学では夜を「回復する時間」として考えます
東洋医学では、
朝は活動を始め、
昼は動き、
夜は休息へ向かう。
という一日の流れを大切にします。
夜になっても、
仕事。
考えごと。
検索。
が続いていると、身体もなかなか休みに入りにくくなります。
また、
- 胃腸が弱い脾虚傾向。
- 疲れやすい気虚傾向。
- 血虚や腎虚傾向。
などがある方では、
夜更かしが続くと疲れを強く感じることもあります。
だからといって、
「23時を過ぎたから身体に悪い」
というような厳しいルールではありません。
大切なのは、
一日のどこかで、身体を回復させる時間が取れているか
です。

今夜から見直すなら、3つ全部ではなく一つだけ
朝を少し楽にしたいときは、まず次の3つから選んでみましょう。
1.夕食
寝る直前に苦しくなるほど食べない。
2.スマートフォン
布団へ持ち込まない日をつくる。
3.入浴後
仕事や検索を終える。
全部やらなくて大丈夫です。
一番変えやすいものを一つ。
それを数日続けて、朝の感じがどう変わるかを見てみましょう。
生活習慣は、一晩で結果を出すものではありません。
朝のだるさを生活習慣だけのせいにしないことも大切です
夜の過ごし方を見直すことは大切ですが、
何をしても強い疲労感が続く。
十分眠っているのに日中も眠い。
強いいびきや無呼吸を指摘されている。
動悸や息切れ、めまいがある。
月経量が多く強い疲れがある。
といった場合には、
「生活リズムが悪いだけ」
と思い込まないでください。
睡眠障害。
貧血。
甲状腺など身体の病気。
が背景にある場合もあります。
長く続く場合は医療機関へ相談しましょう。
鍼灸では「朝のだるさ」だけでなく一日の流れを見ます
ロータスリーフ 蓮心はり灸堂では、
朝起きられない。
寝ても疲れが取れない。
という場合、
睡眠だけでなく、
夕食の時間。
胃腸。
仕事。
生理周期。
冷えやほてり。
夜の過ごし方。
まで確認します。
生活習慣・睡眠・胃腸・冷えなどを一緒に見直したい方へ、当院の体質改善について詳しくご案内しています。
朝を変えるために、夜を完璧にしなくていい
理想の夜を作ろうとすると、
夕食は○時。
入浴は○時。
スマートフォンは○時まで。
○時就寝。
と予定が増えていきます。
それでは、夜のセルフケアがまた新しい宿題になってしまいます。
今夜は、
少し早くスマートフォンを置いた。
お風呂のあと仕事をしなかった。
夕食を食べすぎなかった。
そのくらいで十分です。
明日の朝が少しでも楽だったら、その方法を続けてみる。
身体の反応を見ながら、自分に合う夜の過ごし方を探していきましょう。
この記事を書いた人
菅原 裕万
ロータスリーフ 蓮心はり灸堂 院長
はり師・きゅう師・医薬品登録販売者
妊活・婦人科・マタニティなど、女性のライフステージに伴う身体の変化を中心に、睡眠・胃腸・冷え・生活リズムなども確認しながら身体づくりをサポートしています。
寝ても疲れが取れない身体を、一度整理してみませんか
早く寝ているのに朝がつらい。
胃腸も弱い。
冷えもある。
生理前はさらに疲れる。
そんなふうにいくつかの不調が重なっている場合、
睡眠だけを変えればよいとは限りません。
当院では、生理周期や生活リズムも含めて、今のお身体を一緒に整理しています。
「何から見直したらいいか分からない」という方もご相談ください。
参考・出典
厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
厚生労働省 e-ヘルスネット「快眠と生活習慣」
厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」
日本睡眠学会「睡眠障害の対応と治療ガイドライン」
国立精神・神経医療研究センター「睡眠と健康に関する情報」

